顔の見える関係。~めざせ、オール群馬!~

町田です。

昨日まで4日間、災害医療センターで行われた日本DMAT隊員養成研修にインストラクターで参加していました。当科スタッフには5人のインストラクターがいて、統括DMAT研修を含めて災害医療センターで年10回ほど行われる研修にすべて参加するようにしています。
医療が年々新しく変化していくのと同様に、災害対応も東日本大震災での教訓や高速道バス事故、トンネル崩落事故などの局地災害での経験から研修の内容も改定されていきます。
常に新しい情報にアンテナをたてながら日々の診療に臨んでいく姿勢は、災害救護に対しても全く同じでないといけないですね。

毎回この研修では全国から各都道府県の推薦を受けたチーム(個人枠もあり)が参加しており、もちろん群馬県の参加もありました。今回は群馬大学医学部附属病院の若手でアクティブな救急科医が率いたチームと日高病院のドクターが参加していました。

いつも屋上ヘリポートで患者を引き継いでいただく皆さんです。
チームユニフォーム姿でさらに凛々しく!

4日間ともに研修になかで一緒にディスカッションをしたり実習で体を動かしたりすることで、共通の言語や認識でお互い動くことができるようになります。災害対応で多くの救護チームが集まってきた時に、それぞれのチームがバラバラの認識で動くと、その対応は必ず失敗してしまいます。
しっかりとした指揮命令系統とコミュニケーションを確立し、その状況をしっかり評価してから救護者の診療に当たらないといけません。もちろん安全が第一です。

☆災害対応の原則⇒『CSCATTT』
 ①C(Command & Control):指揮命令系統の確立
 ②S(Safety):安全の確保
 ③C(Communication):通信の確立
 ④A(Assessment):状況の評価
 ⑤T(Triage):トリアージ
 ⑥T(Treatment):治療
 ⑦T(Transport):搬送
①②③④(Medical management)をきちんと確立してから⑤⑥⑦(Medical support)を行います。

先日福知山市で花火の事故があり、多くの傷病者が発生してしまいました。その際に関西のDMAT、病院が一丸となり多数傷病者の対応に当たったそうです。これは普段から府県を超えて連携しているからこそできることだと思います。
群馬県にも多くのDMATチームや災害所点病院があり、DMAT研修やドクターヘリ活動を通じて各病院のスタッフの方々とはだいぶ知り合いが増えましたが、各病院間の連携は正直弱いと感じます。県内にまた局地災害が起こった時に県の各病院が一丸となって対応できるように、もっともっと平時からの連携強化にはかる必要がありますね。
のみニュケーションも1つの顔の見える関係を築く大切な手段!!
当科スタッフの多くは統括DMATでありかつ基幹災害医療センターであるため、当院の対応に追われたり災害対策本部の運営にあたることが予想されます。その時に各県内DMATチームと協力して活動することをもっと意識しながら僕たちも活動しようと思います。

群馬では超有名な“上毛かるた”に『力を合わせて200万』という1枚があるそうです。災害対応のみならず平素の医療でも『力を合わせてオール群馬』の気持ちが大切ですね!
とある訓練終了後の群馬DMATの集合写真です。



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