『3つのC』~Command & Control,Communication~

町田です。


今日は群馬県で多くの教育・研修コースが同時開催されていました。
・JNTEC・・・群馬大学医学部附属病院
・JPTEC・・・前橋赤十字病院
・ICLS・・・公立藤岡総合病院外来センター

当院からもそれぞれのコースにインストラクターとして参加させていただきました。病院前から病院での外傷診療、蘇生を学ぶ仲間が増えた1日となりました。



1月26日に平成24年度立川広域防災基地連絡協議会地震対応訓練があり、前橋赤十字病院DMATも1チーム参加しました。そして、立川にある内閣府予備施設に設置されたSCUのなかで、医師1名、看護師1名、業務調整員2名、そして朝日航洋CS 1名でドクターヘリ指令本部として活動しました。
今回の訓練においては、ドクターヘリの運航調整だけではなく自衛隊ヘリ、警視庁ヘリ、消防防災ヘリの計4機を利用して、都内の災害拠点病院からSCUに傷病者を搬送するミッションが与えられました。

今回はヘリの運航の最終調整を任せられたのは医療チーム(DMAT)でしたが、他のヘリの運航にかかわることは自衛隊、警察、消防との調整が必要になります。
そこで大切になるのは、『3つのC』になります。

まずは各機関の指揮命令系統を理解し(縦の関係:Command)、そして各機関のどのレベルと連携するか(横の関係:Control)をはっきりさせるところからはじまりました。
次にDMATと自衛隊、警察、消防担当者(リエゾン)との連絡方法やヘリとヘリ運航調整本部との通信の確立(Communication)をする必要がありました。


 
 
各機関のリエゾンの方はとても協力的であり、平時からヘリ運用も行っているプロでもあることから、こちらの方が多くのアドバイスをいただきとても多くのことを学ぶことができました。
また想定で一般回線電話、携帯電話が使用できないことになっていたため、通信は衛星電話や無線を頼ることとなりました。ちなみに衛星電話のアンテナの問題で外にドクターヘリ運航調整本部の設置となりましたが、北風も強いこの日は3時間の訓練でも体の芯まで冷えてしまいました。今後の通信手段の工夫やそもそも本部の設置場所の検討もしなくてはいけないことに気が付きました。
 
 
Command & Control,Communicationの『3つのC』は、災害時対応時にここの立ち上げがうまくいかないと活動が失敗におわる大きな要因になる非常に重要なものです。災害時だけではなく平時の仕事でも実は大切なことであり、普段からこのようなことをもっと意識する必要がありそうです。

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