前橋から世界へ -AHA ReSS 2012 in L.A.参加報告-

みなさま、こんにちは。お久しぶりですね。
四年目医師の小倉です。以前は、他病院との外傷症例検討会の報告をさせていただきました。もう一年も前になりますね、時の流れは早いものです。

先日、当院ドクターヘリが出動記録2000回を達成しました。地味ではありますが、当院もこうやって着実に歴史を積み重ねていっているのだなぁと、勝手ながらに感嘆しているところです。


・・・

 さて私事ではございますが、実は先週末、アメリカに行って参りました!!

Amerian Heart Association Resuscitation Science Synposium 2012 in Los Angeles
 (AHA ReSS 2012 in L.A.)


に参加させていただいたのです。

会場はL.A. LIVE !!





概観はこんな感じ。 


中身はこんな感じ。


ホールの前は人&人&人&人…

気分は高揚するばかりです。

世界各国から研究者が集まり、すごいにぎわいです。




会場内に入れば…

気がついた瞬間に、その雰囲気に飲み込まれています()

・・・

今回、私は演題発表に行って参りました。演題は…

The Novel and Useful Scoring System to Predict Massive Transfusion to Civilian Trauma Patients in Developed Aging Society:Traumatic Bleeding Severity Score (TBSS)

この研究報告は、当院における大量輸血療法導入までの物語であり、当院の外傷診療の歴史です。ドクターヘリが歴史を重ねるのと同じように、外傷診療も歴史を積み重ねています。当院では外傷患者に対する大量輸血療法プロトコールを作成しようと、昨年春からその準備にとりかかっておりました。しかし、どのような外傷患者に大量輸血療法を施行するのか?という命題に明確な答えがないことに気がつき、大量輸血量法開始基準の作成に取りかかったのす。それから一年半。過去の外傷症例を250人ほど振り返り、このスコアリングシステムは開発されました。

TBSSを一言で説明しますと、「TBSSは外傷初期診療ガイドライン(JATEC)Primary Surveyにおける循環動態の異常をスコア化したもので、外傷性出血の重症度を判定するもの」と言えます。この研究のミソは、"Primary Surveyをスコア化した"点であり、通常診療の流れの中で、出血の重症度を客観的な数値として指し示してくれます。

そんなこんなで、前橋高度救命の名前を背負い、一張羅のスーツに身を通し、この歴史の物語を発表してきたわけです。

そして頂いたYoung Investigator Award !!

橋高度救命が世界に羽ばたいた瞬間です。(※写真がupできず...後日改変します)



帰ってからさっそくボスに報告。


 満面の笑みでお出迎えしてくださいました!

・・・ 

国際学会に参加して手にした最も価値あるモノ。それは、自分がいかにちっぽけな存在であるかとうことを体感できたことです。世界は雄大で刺激的です。

前橋から世界へ。

これからも飽くなき挑戦を続けてゆきます。

コメント

このブログの人気の投稿

新年度集合写真

先日ブログでご紹介した新型コロナワクチン筋注方法について訂正があります

タカラトミーさんが当院を取材