鎮魂の祈り。~日航機墜落から26年、東日本大震災から5か月~



町田です。
群馬県御巣鷹山の尾根に日航機が墜落してから今日で26年になります。
その当時僕は地元札幌の祖父母の家で『日航機墜落』のニュースを見ました。群馬に親戚の家があったため、9歳の僕にもなんだか遠いところで起こっている話ではない気がしました。
520名の尊い命が犠牲となった痛ましい事故でしたが、生存者の救出のためにヘリコプターが使われたり、当院からも多くの救護班が出動したのを知ったのは、この病院に働き始めるちょっと前の4年前でした。


昨日は御巣鷹の尾根がある上野村を流れる神流川で灯篭流しが行われ、今日は御巣鷹山への慰霊登山が行われています。今年は墜落事故遺族の方の呼びかけで東日本大震災被災者の方も参加し、墜落事故と震災の犠牲者に祈りをささげています。

東日本大震災も昨日で発生から5か月がたちました。警視庁のまとめでは昨日に時点で死亡者数1万5690名、行方不明者数4735名を数え、まだまだ多くの避難している方がいらっしゃいます。
行方不明者の所在が早く見つかることを祈りながら、亡くなられた方々へあらためてお悔やみ申し上げます。そして早期の復旧・復興のためにこれからも継続する支援と、原発事故の収束のためにより一層国を挙げて取り組むことを心より望んでおります。


26年前の日航機事故における救護班の壮絶な体験は、今も前田看護部長をはじめその当時を知るスタッフの皆さんから脈々といまに引き継がれてきています。今回の東日本大震災においても、現在までに救護班22班(うち初動救護班(DMAT)8班)、こころのケアチーム3班が出動してきました。今は一時派遣は中断となっていますが、これからも必要時にすぐに出動できるように準備しています。
そしてあの当時生存者救出のために行われたヘリコプターによる活動での経験は、防災ヘリ、警察ヘリでの活動のみではなく、われわれドクターヘリも引き継がなくてはいけません。ミッションが異なっていても、目的は共通で“命を守ること”です。この暑さの中、ドクターヘリも“すべては傷病者のために”ここ3日間で15件出動しています。そして今日あらためて空の安全をしっかり見つめなおし、明日以降も多くの方の救命のために活動します。


先月末まで初動救護班(DMAT)の出動があったため、今月末にようやく初動救護班の勉強会を行い、各チームの活動報告を行うことになりました。また10月に当院で開催される“第20回麻酔科・救急医療研究会”において心のケアに関して日航機墜落事故における救護活動の特別講演があります。今後も継続しかつより良い救護活動するために多くのことが学べる良い機会になりそうです。

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