「災害時小児周産期リエゾン養成研修」に講師で参加しました。

町田です。
今年度は災害対応に追われて北海道胆振東部地震の対応以降はしばらく災害対応から避けたい思いに襲われていましたが、皆様の励ましのおかげで自分のやるべきことをあらためて考えて再び災害医療に関わる力をいただいているところです。
 
そしてそのスタートとして10月27-28日に国立病院機構災害医療センターで行われた「災害時小児周産期リエゾン養成研修」にスタッフとして参加しました。
本研修は「災害時に適切な判断を行う災害時小児周産期リエゾンを要請すること」を目的としていて、対象は「自地域の小児・周産期医療体制に熟知している医師等」となっています。

尚、当科においては中林先生が群馬県から災害時小児周産期リエゾンとして任命されており、また中村センター長と町田が本研修の講師となっています。 


昨年度も本研修にこ講師として参加しましたが、今年度の研修は昨年度からバージョンアップしていました。
具体的には、小児周産期リエゾンの急性期・亜急性期の活動内容の机上訓練を中心に行っていた1日研修から‟さらに本部総合演習が加わって1.5日研修となった”ことが大きな変更点です。 


僕自身は小児周産期の専門的な知識や医療連携に関しての指導ができるわけではなく、おもに災害医療の概念やそれに合わせて必要な様々な調整などの指導を主に行いながら本研修にかかわっていますが、その中で感じたことがいくつかあります。

まずは小児周産期リエゾンの先生方にいかに災害対応の概念を理解していただけるかその方策を常に考えないといけません。リエゾンの先生方がそこを理解していないと、災害時の行政の医療本部や活動中の医療救護班救護班とうまくつながることができません。

逆に医療救護班も「日本産科婦人科学会大規模災害対策情報システム」など小児周産期リエゾンの方々が持っている災害時のデバイスを知っておかないと、情報の重複や錯綜の原因になるリスクがあると感じました。

そして実際に大規模災害発生時にリエゾンの方が1人で県庁に入ってもロジスティック業務が過多となってしまうため、そこに医療救護班がサポートに入り協働する仕組みが絶対に不可欠である印象を受けました。


実際に群馬県で災害が起こった時に我々が群馬県災害医療コーディネーターや統括DMATとして入る可能性があります。

その時に小児周産期リエゾンの多くの方々は平時は小児科または産婦人科の専門医療をおこなっていることを大前提に、どのような業務を任せてどのような業務はサポートが必要かをきちんとお互い理解する必要がありそうです。

コメント

このブログの人気の投稿

新年度集合写真

先日ブログでご紹介した新型コロナワクチン筋注方法について訂正があります

タカラトミーさんが当院を取材