「ISLSコース」を受講しました。
お久しぶりです,吉野です.
2月12日,当院で開催されたISLS(Immediate Stroke Life Support:神経救急蘇生)を受講してきました.これは脳卒中に対する初期診療を習得するために作成されたコースであり,病院前,あるいは救急外来で脳卒中を疑う患者さんに対して標準的な診療手順を学んでいく事を主旨にしたものであります.
先日のコースは30人弱の受講者のうち1/4が医師(そのほとんどが研修医),3/4が看護師,そして救命士が数人といった構成であり,普段脳卒中に遭遇する可能性が高いながらも,系統立った診療にまだ慣れていない医療者がその中心を占めている印象でした.
コース自体は下の4つのブースで構成されていました.
① 意識障害の評価
呼吸・循環の安定を評価してからJCS,GCS,ECSといったスケールで評価する
② 呼吸・循環管理
呼吸・循環が不安定な意識障害に対して,その評価・対応を行い安定化を図る
③ 脳卒中スケール
NIHSSを用いて脳卒中の神経学的重症度を客観的に測定する
④ 症例検討
重症脳卒中のシナリオをもとに,治療計画や家族対応を多職種でディスカッションする
これらの中で特に印象的だったのは④症例検討のブースで,普段コミュニケーションを取っているはずの看護師や救急隊と病態・治療方針の認識や,相手/家族に対して伝えたい事に認知差があり,普段から密にコミュニケーションを取っているつもりでも他職種の声にもっと耳を傾けなければなぁ…と思い知らされました.
①②の評価や診療手順の流れとしては,JPTECの初期評価/全身観察やJATECのPrimary surveyを主軸において,脳神経学的所見や意識レベルの評価を重点的に行うようなものでした.救急医として普段これらJPTEC/JATECの内容を病院前や初療室で実際に行ってはいますが,『脳卒中の診療』という目線から見てみるとアプローチの仕方などに少しずつ違いがあり,中々に新しい発見がありました.
脳卒中を含めた意識障害患者は当院のような三次医療機関のみならず,どのような施設・部署で働いていても遭遇する可能性があります.もし,そのような患者さんに出くわしてしまった際,落ち着いて診療を進めていけるために,受講をしてみるのはいかがでしょうか?(群馬県では年に4回,ISLSコースを開催しているとのことです)
※写真はインストラクターによるデモ披露.救命センター長の貴重な救急隊役が見れました
2月12日,当院で開催されたISLS(Immediate Stroke Life Support:神経救急蘇生)を受講してきました.これは脳卒中に対する初期診療を習得するために作成されたコースであり,病院前,あるいは救急外来で脳卒中を疑う患者さんに対して標準的な診療手順を学んでいく事を主旨にしたものであります.
先日のコースは30人弱の受講者のうち1/4が医師(そのほとんどが研修医),3/4が看護師,そして救命士が数人といった構成であり,普段脳卒中に遭遇する可能性が高いながらも,系統立った診療にまだ慣れていない医療者がその中心を占めている印象でした.
コース自体は下の4つのブースで構成されていました.
① 意識障害の評価
呼吸・循環の安定を評価してからJCS,GCS,ECSといったスケールで評価する
② 呼吸・循環管理
呼吸・循環が不安定な意識障害に対して,その評価・対応を行い安定化を図る
③ 脳卒中スケール
NIHSSを用いて脳卒中の神経学的重症度を客観的に測定する
④ 症例検討
重症脳卒中のシナリオをもとに,治療計画や家族対応を多職種でディスカッションする
これらの中で特に印象的だったのは④症例検討のブースで,普段コミュニケーションを取っているはずの看護師や救急隊と病態・治療方針の認識や,相手/家族に対して伝えたい事に認知差があり,普段から密にコミュニケーションを取っているつもりでも他職種の声にもっと耳を傾けなければなぁ…と思い知らされました.
①②の評価や診療手順の流れとしては,JPTECの初期評価/全身観察やJATECのPrimary surveyを主軸において,脳神経学的所見や意識レベルの評価を重点的に行うようなものでした.救急医として普段これらJPTEC/JATECの内容を病院前や初療室で実際に行ってはいますが,『脳卒中の診療』という目線から見てみるとアプローチの仕方などに少しずつ違いがあり,中々に新しい発見がありました.
脳卒中を含めた意識障害患者は当院のような三次医療機関のみならず,どのような施設・部署で働いていても遭遇する可能性があります.もし,そのような患者さんに出くわしてしまった際,落ち着いて診療を進めていけるために,受講をしてみるのはいかがでしょうか?(群馬県では年に4回,ISLSコースを開催しているとのことです)
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