WHO(世界保健機関)で仕事をしてきました!vol.2

集中治療科・救急科の小倉です。10月下旬、WHOに当院形成・美容外科の林部長(日本熱傷学会学術委員会の委員)と私(日本熱傷学会の災害ネットワーク検討委員会の委員)が参戦してまいりましたが、今回はその続きです。
 
今回は11月下旬からイギリスのスウォンジー大学にでむき、本会議の準備をしました。
しかし先月、指揮命令系統がWHOの人間から突然にUKの人間に変わったため、今回の渡英後にドラフトの作り直しを指示されました。
“なんじゃそりゃー!!” 
“俺たちのWHOでの仕事はいったいなんだったんだー!!”
と嘆いてぼやいている暇など、一瞬たりともなし!!!

不眠不休で会議の資料作成に没頭…小倉は少し寝ましたが、林部長はホントに寝てない!
すごすぎます。

そして前日までに何とか資料を作り終えました。臨床的な疑問に対して文献をよみあさってまとめて、合計スライド100枚。
本会議が始まる頃には、二人は既にチカラ尽きている。笑


本会議は11月30日と12月1日にありましたが、そこではアフリカやヨーロッパなどの様々な国の災害および熱傷関係の医療者が集まり議論を重ねました。そこで再び無理難題が!
 「会議の内容、あとでまとめといてね。」
 「…。」
 そんなん、できるかーい!!”
 
というわけで、本会議をボイスレコーダーで録音。
日本の立場で意見も言わなければなりませんから、もう、会議の記録はボイレコに委託。笑
 
5月の日本熱傷学会で報告しましたが、すごい大激論が展開されました。
が、結局のところHigh income countryとLow & Midle incomcountryの間で溝が埋まらず、WHOからのガイドライン発表は見送られました。でも良い経験になりました。
我々は日本チームとして本会議に参加しつつ、自身の立場で意見ができたことは貴重な経験となりました。
 
翌日は会議内容のまとめで、各国の意見のサマライズに奔走しました。
当然、会議当日にサマリーを完成させる能力などなく、ボイレコをいちから聞き直して翌週まで会議場に残って仕事をし、サマリーの完成に至りました。スライドにして125枚。
きつかったっす。

 
長らくの活動でしたが、文献検索能力と読解力が養われたと思います。
気合いでドラフトを作り直します。

最後にWHOのEMTのリーダーでありますDr.イアンにお褒めの言葉をいただき、帰路につきました。ちょっとは日本人のこの真面目な仕事ぶりがアピールできたかな?
 
Dr.イアンの心の中にJAPANが少しでも輝いて残れば良いと思います。
 
 
今後は我々を推薦してくださった日本熱傷学会にこの経験を還元しつつ、今後は日本の災害医療や熱傷診療の発展のために尽力し、ゆくゆくは前橋日赤の皆さまのためになるような仕事をひとつでも多くできるよう努力したいと思います。
 
今後も我々は、日本の熱傷診療のために順力したいと思います。

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