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1月, 2018の投稿を表示しています

なぜ医師を目指したのか・・・?~みどり市立大間々中学校「キャリア教育講演」~

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町田です。 先日22日は関東地方に大雪が降り、出張などで移動が多い僕にとってはスケジュール管理にひやひやさせられました。今回の大雪では道路の雪は比較的はやく除雪や融雪が行われ、翌日はほとんど交通に支障がない感じであったようです。ただし大寒波による寒い日が続いており、日陰ではまだまだ凍った雪が残っています。引き続き転倒などによるケガに十分ご注意ください。 そんな雪の日にみどり市立大間々中学校よりご招待いただき、全校生徒およびPTAの方々を対象に「キャリア教育講演」を行いました。 http://www.midori-school.ed.jp/daichu/2018/01/22/%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%aa%e3%82%a2%e8%ac%9b%e6%bc%94%e4%bc%9a/ 今回は僕と一緒に桐生市消防本部の救急救命士の方が話をすることになっていました。その救命士さんとは10年近く前にドクターヘリの現場活動でご一緒させていただいてから、救急現場歴の先輩としていろいろアドバイスを頂いたりディスカッションさせていただいています。 最初にその救命士さんから「消防職員になるきっかけ」や「救急救命士としていつも心に刻んでいること」などのお話がありました。現場のプロ意識の高さに中学生だけではなく僕もとても学ぶことが多い内容でした。 続けて僕がお話しさせていただきました。 「なぜ医師を目指したか・・・?」という内容についてはまったくもって皆さんに自慢できるような感動的な話ではないため割愛させていただきますが、学生時代にどのようにして過ごしたか、またいまの仕事で大切にしていることを「挑戦、決断、リーダーシップ」をキーワードにお話しさせていただきました。 中学生の皆さんの心にどれだけ響いたかわかりませんが、自分の将来を考えた時にちょっとでも背中を押してあげることができれば幸いです。 貴重な機会を提供いただいたみどり市立大間々中学校の教職員、PTAの皆様に心より感謝いたします。

“ショックへの輸液”、“低血糖発作へのブドウ糖投与”~救急救命士処置範囲拡大追加講習~

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1月16日~19日にかけて群馬県消防学校で行われた「救急救命士処置範囲拡大追加講習」に、中村センター長をはじめ当科スタッフが講師として参加させていただきました。講師といっても指導の大部分は指導救命士が行い、そのサポートをする役割です。  ☆群馬県消防学校ホームページ→http://www.pref.gunma.jp/05/p016_00025.html 救急救命士が病院到着前に様々な処置を行えるようになってきました。これはとても良いことだと思います。 ショックの患者に対して迅速に初期輸液を始めること、低血糖の患者に対して迅速にブドウ糖を投与することは、患者さんの脳機能の予後を含めてとても大切なことです。 しかしながらともに医療行為であり、良かれと思ってやったことで患者さんに不利益を与えることがあってはいけません。そのためにプロトコールを遵守し医師に指示要請をすることが必須となっていますが、さらにもっと大事なことがあります。 一つ目は、救急救命士の観察手技、臨床推論の知識のアップです。ショックや低血糖を疑うことができないとせっかく得た技術も生かすことができません。 二つ目は、指示要請を受ける側の医師がプロトコールをしっかり理解していることです。 救急救命士と医師がこのような講習を機会に共通の認識を持つことがとても重要あり、このような講習に当科スタッフが参加することに大きな意義があります。

『第68回日本救急医学会関東地方会学術集会』に参加しました。

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どーも本格的に寒いですね。内海です。 今回平成 30 年 1 月 27 日に東京大学で開催された日本救急医学会関東地方会に参加していきました。当院からは町田先生、小橋先生、そして僕が参加してきました。       ☆内海:一般口演 「鈍的外傷性大動脈損傷の保存的加療について」 ☆ 小橋先生:ワークショップ 「病院前救急診療において、ドクターカーとドクターヘリの使い分けはどうあるべきか~群馬県前橋市をモデルとして~」 をそれぞれ発表してきました。   また町田先生は本地方会看護部会からのご依頼で、昨年に引き続き教育講演を行っています。 ☆町田先生:教育講演 「救急初期診療の画像診断とアセスメント~画像検査をいつ行うか?画像所見からどう動くか?~」   残念ながら僕は当直明けと(センター長、愚痴ではありません… ( 笑 ) )、学会会場が離れていることもあり、お2人の発表を聞くことができませんでしたが、どれも前橋赤十字ならではの特色を外部に発信できた発表だったんではないかなーと思います。     また、僕は外傷のセッションでの発表でしたが、「ミシン針による通創の治療法の検討」 や「ホームから転落した外傷の検討症例を検討」したものなど興味深い発表がありました。 特に後者は学生が発表しており、関心するとともに負けてられないなーと思いながら帰路につきました。     これからも日々の業務に励み、外部に当院での実績を発信していけるように精進していこうと思います。以上内海でした。

『第22回エンドトキシン血症救命治療研究会』へ参加しました。

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増田です. 1 月 19 日(金)〜 20 日(土)、品川で開かれた第 22 回エンドトキシン血症救命治療研究会へ参加しました. 当初は名の通りエンドトキシンをテーマとした会でありましたが,現在は敗血症,血液浄化療法にまで広がっています.さらに近年,敗血症と間質性肺炎急性増悪には類似した病態が生じていることも判明しており,間質性肺炎も対象とされるようになっています. 私は今回, 『間質性肺炎急性増悪の患者に ECMO 導入し PMX + CHF , rTM を行い救命し得た』 という趣旨の症例報告を発表してきました. PMX , rTM に加え,人工呼吸器関連肺障害や酸素毒性に侵される前に ECMO で肺の保護を早期から徹底的に行う,という戦略も合わせて行ったというものです. 集中治療に関わる以上必ず出会う敗血症,間質性肺炎といった疾患について,血液浄化の観点から深く学ぶいい機会となりました. また個人的には久々の学会参加であり,他の先生方の発表を通して,症例群の解析の仕方や前向き研究のデザイン作成の仕方など,いまの自分の知識不足を痛感しました. 今後は臨床で目の前の患者さんの状態を良くするだけでなく,将来有用な治療戦略を開発するためのデータ解析力を身につけなければ,と感じました.

本白根山噴火対応について(日赤群馬県支部からの報告)

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昨日の朝に本白根山噴火対応についてご報告させていただきましたが、日本赤十字社群馬県支部より日本赤十字社としての活動がアップされました。 ~以下、日本赤十字社群馬県支部Facebookより転載(一部)~   【草津白根山噴火災害の対応について】   1月23日(火)発生した草津白根山噴火により1名の方の尊い命が失われました。心よりご冥福をお祈り申し上げますとともに、けがをされた方々の1日も早い回復をお祈り申し上げます。 さて、当支部では本災害対応において、群馬県庁に設置された群馬県DMAT調整本部に前橋赤十字病院の災害医療コーディネートチーム(医師1名、看護師1名、業務調整員2名 計4名)と支部職員1名を派遣し、現地に参集させるDMATやドクターヘリ、救援物資の調整等を行いました。また、現場近くの西吾妻福祉病院に設置されたDMAT活動拠点本部に前橋赤十字病院DMAT3チーム(医師5名、看護師5名、業務調整員4名 計14名)、原町赤十字病院DMAT1チーム(医師、看護師2名、業務調整員2名 5名)、支部職員2名を派遣し、参集した県内のDMAT(17チーム)の指揮をとるとともに、西吾妻福祉病院の支援やドクターヘリ・救急車での医療搬送、天狗山第5駐車場において下山してきた負傷者のトリアージ等を行いました。   群馬県庁:災害医療コーディネートチーム 西吾妻福祉病院:初動救護班(DMAT)

本白根山噴火対応について(DMAT、ドクターヘリ活動報告)

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昨日発生した本白根山噴火により1名の方の尊い命が失われました。心よりご冥福をお祈りするとともに、けがをされた方々の1日も早い回復を願っています。 前橋赤十字病院では本災害対応において、統括DMATを派遣して群馬県災害対策本部のもとに群馬県DMAT調整本部、現場近くの西吾妻福祉病院にDMAT活動拠点本部を設置し、そして患者さんの治療や搬送のために救急車やドクターヘリでDMATを派遣しました。 群馬県としてDMATは20チームの派遣、そして約1年前に厚労省より発出された「大規模災害時のドクターヘリ運用に関わる指針」に則って栃木県ドクターヘリにも参集していただきました。 また日本DMAT隊員養成研修の講師でちょうど当科スタッフがDMAT事務局にいて、事務局のスタッフの皆様、他の講師の方々のご協力を頂きながら周辺県のサポートもいただくことができました。 本災害対応に関する情報は県庁ホームページをご参照ください。 → http://www.pref.gunma.jp/ 今回の活動に対する関係各機関の多大なるご協力と、本災害に対する多くの方々のご支援に心より感謝いたします。

明日の朝も注意が必要です!~関東地方の大雪に関して~

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町田です。 今日はみどり市内の中学校で講演がありましたが、天気予報を見て急遽スタッドレスタイヤ装着の病院車両でお邪魔しました。午前中はドクターヘリも出動できる雲の高さでしたが、昼過ぎに出かけた時は粉雪が舞い始め、講演が終わったときにはまさかの一面真っ白な世界でした! また明日から都内の多摩地区で講習会に参加しますが、明日の朝の道路や交通事情を考慮して早めに都内に向かいました。 今回も前橋が最も多く降っている場所の一つのようで、22時現在で30cm近く積もっているようです。都内もびっくりするような銀世界です。 ニュースを見ると車のスリップ事故、立ち往生による渋滞が多数発生しているようです。ここ数年で何度か大雪を経験しましたが、同じような道路状況になってしまうのは残念です。 雪は未明にはやむようですが、明日の朝はまだ雪が解けずに残っていて、さらに凍結することが予想されます。 冬タイヤを装着しない車両での走行は言うまでもなく、なれない雪道やアイスバーンでの運転での事故に気を付けてください。人を巻き込んでから後悔しても遅いです。またこのような事故で道路がふさがれて、命を救うための緊急車両の通行が妨げられる場合があります。 またアイスバーンでの転倒による頭部打撲や骨折などの大けがに注意してください!

青と赤のヘルメット!~現場医療スタッフ派遣~

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町田です。 明日は関東地方に雪の予報が出ています。事故やけがに十分注意して、さらに夏タイヤでの運転など決して危険なことをしないようにお願いします。     たまには小ネタも・・・ドクターヘリに搭載している赤と青の鮮やかなヘルメットの話題です。 このヘルメットは、ランデブーポイントからさらに現場へ医療スタッフが進出する際に、医療チームの頭部保護と視認性(赤:医師、青:看護師)を保つために装着します。  ドクターカーでも同じものを使用して出動しています。 患者さんが現場からなかなか救出できない状況であったり、現場近くに降りれるところがなくランデブーポイントから遠い場合などに、医療スタッフはヘリコプター着陸後に現場に向けてさらに消防車両や時に自らの足で走ったり登ったりすることがあります。 特にこの年末年始から群馬県ドクターヘリの要請タイミングさらに早まり、医療スタッフが現場に向かう機会が増えました。ちなみに個人的にはこの1か月でキャンセルを除く21回の出動のうち10回の出動でこのヘルメットをかぶって傷病者のもとへ向かっています。 このヘルメットをかぶって走っているときは、患者さんにさらに1分1秒でも早く医療を提供する意志の強い表れでもあります。 時には雪面を走ったり スキー場に向けて雪道を駆け上がったり・・・ 時には日没制限時間ギリギリまでヘリで送っていただき さらにそこから現場へ進出!   ミッション終了後はローカル電車で当院に戻ることも・・・

“神経集中治療 up tp date:”~香川大学 黒田泰弘先生ご講演~

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久野です。 1 月 16 日、香川大学医学部医学系研究科 救急災害医学講座教授である黒田泰弘先生をお招きし、地域学術講演会を当院で開催しました。 香川大学医学部医学系研究科 救急災害医学講座 教授 黒田 泰弘 先生 まずは一般講演で、 「間質性肺炎に対し、トロンボモジュリンアルファを併用して加療した症例」 について話をさせていただきました。 続いていよいよ本題の特別講演! 「神経集中治療 up to date:臨床、教育、研究」 というテーマで黒田先生よりご講演いただきました。 長年に亘り神経集中治療に携わっておられる黒田先生の講義は大変興味深い内容でした。 特に、脳保護のために私たちも日常的に行っている低体温療法について、その黎明期からの成り立ちや変遷を豊富なデータと知見を元に解説いただき、とても勉強になりました。 また、神経集中治療において、チームとしての取り組みの重要性を強調されており、私たちも直ちに見習わなければならない視点でありました。 夜遅い時間の講義であったにも関わらず会場は満席。当院からも医師のみならず、多数のコメディカルスタッフが出席し、注目度の高さがうかがえました。 居眠りする暇もない軽妙なお話しで、かつ示唆に富んだ内容でしたので、 1 時間講義があっという間に時間が過ぎていました。 要所要所で当院の研修医の先生に質問を振っていただき、大家から学ぶ良い機会を与えていただきました。 遥々群馬までおいで頂きました黒田先生に感謝するとともに、早速、日常診療に生かしていきたいと思います。