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11月, 2017の投稿を表示しています

『第24回日本航空医療学会総会・学術集会』に参加しました。

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小橋です。 11/10-11 に青森県八戸市で開催された『第 24 回日本航空医療学会総会・学術集会』に参加してきました。当院からは医師 4 名、看護師 1 名が発表を行いました。ちなみに、当院からの演題数は過去最多だそうです。八戸が魅力的なのでしょうか。 今回のテーマは「劇的救命」ということで、私と滝沢看護師は劇的救命を果たした症例についてポスター発表を行いました。 <町田医師> ・シンポジウム「平時から群馬県では 6 機関のヘリによる病院前診療が可能である」 ・口演「大規模災害時のドクターヘリ運用体制構築の現状と課題」 <藤塚医師> ・ 口演「ドクターヘリによる施設間搬送時の事前調整時に注意すべきこと」 < 吉野医師> ・ 口演「 ECMO 導入を前提としたドクターヘリ転院搬送システム」 < 滝沢看護師> ・ ポスター「切れ目ない救命の連鎖によって救われた小児内因性 CPA 」 < 小橋> ・ ポスター「消防、ヘリ、病院間の連携にて救命しえた外傷性心肺停止の一例」 航空医療学会は「日本における航空機による救急医療システムの確立とその普及を図り、さらには航空機に関連する医学、医療の向上に貢献することを目的として活動する」学会だそうです。 今回の学術集会でもドクターヘリ関連の演題が多かったのですが、中には自衛隊機による患者搬送、離島医療や海上救急などの発表もあり、海なし県である群馬に勤務する私にとっては、馴染みのないテーマでとても興味深いものが多かったです。参加者も医師・看護師だけでなく、ヘリ運航会社の方々、消防関係の方々など多職種が参加しており、様々な目線からの発表が聞けて、とても勉強になりました。 来年はドクターヘリ発祥の地“岡山県倉敷市”だそうです。テーマは「原点回帰」!

『第26回全国救急隊員シンポジウム』に参加しました。

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町田です。 11月21-22日に千葉市の幕張メッセで開催された『第26回全国救急隊員シンポジウム』に、シンポジストとしてお招きいただきました。 せっかくの機会であったため救急隊員の思いや病院前活動をより深く知るために、2日間共に参加させていただく時間を頂き、初日の朝から会場入りしました。 まずびっくりしたのが朝一のセッションからすでに立ち見が出るほどの盛り上がりで(医学会ではありえない・・・)、1日目だけで6000人を超える参加者がいたとのことです。 僕は2日目の朝一のシンポジウム「回転翼航空機の 効果的運用~ドクターヘリ・防災ヘリ等のより一層の活用に向けて~」で、『群馬県では6機関のへりによる病院前活動が可能である』というタイトルで発表をしました。 先日行われた日本航空医療学会ではおもに隣県ヘリとの連携に関して話をしたのですが、今回は防災ヘリとの連携に重きを置かせてもらいました。 群馬県では速やかな防災ヘリの出動、さらにドクターヘリとの強固な連携を強みに、防災ヘリドクターヘリ的運用の活用について少し自信を持っていました。しかしアドバイザーの先生に「群馬県防災ヘリにはなぜ救急救命士が乗っていないのか?救急救命士のっていればもっと防災ヘリだけでもできることがあるのではないか?」というご指摘を頂きました。連携強化の前にまずやることがることを気が付かされました。 今うまくできていることはそのまま生かしていきながら、うまくできていないところ、特に消防管轄、MC、県境などによって制限されることがないようの、行政、消防、そして関係医療機関にもっと働く掛ける必要があることを痛感しました。 ところで群馬県から6名の救急隊員による発表がありましたので、演題名だけですが紹介させていただきます(発表順)。 ・山口さん(館林地区消防組合消防本部) 「走行中の救急車ににおける胸骨圧迫の現状」 ・池田さん(多野藤岡広域消防本部) 「機械的CPR装置(ルーカス2)を使用した、群馬県防災航空隊との連携活動について」 ・伊藤さん(高崎市等広域消防局) 「女性救急隊員のあり方を考える」 ・増田さん(館林地区消防組合消防本部) 「群馬県における局地災害に対する試み」 ・岸さん(渋川広域消防本部) 「組織の枠を超えた救急隊員教育の取り組みについて~群

ヘリコプター救急の飛行安全策~「HEM-Net国際講演会」参加報告~

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町田です。 いま日本では1年間にドクターヘリだけで約2万5千件出動しています。昨年8月にドクターヘリの着陸事故が起こりましたが、それ以外は今のところ死傷者が発生する事故は起きていません、しかしながらここのところヘリコプターの墜落事故のニュースを残念ながらよく耳にします。 11月13日に認定NPO法人救急ヘリ病院ネットワーク(HEM-Net)主催の国際講演会に参加させていただく機会を頂きました。 テーマは「欧州ヘリコプター救急の現状と飛行安全策」で、ヘリコプター救急の先進国であるスイス、英国から講師を招いて基調講演をいただきました。 Dr. Stefan Becker(欧州航空医療学会EHAC理事長) 「欧州ヘリコプター救急の現状とスイスREGAの飛行安全策」 Captain Neil Jeffers(ロンドン救急ヘリコプター首席機長) 「大都市ロンドンにおけるヘリコプター救急と飛行安全策」 一言でいうと「ソフト面でもハード面でも安全対策にかける割合が大きい!」ということでした。 安全に関しては日本よりもコストを惜しまない感じがありますね。日本はすでに平時の運用でのコスト面の負担が大きく、そこのところを改善していかないとなかなか欧州には追いつけない気がしました。 個人的には運航クルーや医療スタッフのメンタルヘルスが安全に及ぼす影響やストレスを受けたものへの対応法について質問させていただき、両講師にとても丁寧にご回答を頂くことができました。 当院では2か月ごとに「ドクターヘリ基地病院スタッフ会議」を行っていて、毎回必ず安全にかかわるテーマを取り上げてディスカッションしていますが、今回の両講師にアドバイス頂いたことを実践する予定です。 講演の後の懇親会でも少しだけお話しさせていただきました。 もっと英会話ができれば・・・ 常にリスクを評価して、その対策をしっかり考えながら、安全最優先の活動を続けていこうと思います。

新病院は平成30年6月1日開院です。(群馬県ドクターヘリ10月度活動実績を更新しました)

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Web担当の伊藤です。 まだ11月ですが、まるで年末になってしまったかのような忙しい日々を過ごしています。 そんなわけで月日の感覚が全くなくなっており、気がつけば11月もあと1週間を切ってました。 今回、時期外れのドクターヘリ活動実績報告になってしまったことをお詫びいたします。 さて、以前より筆者はまだ新病院の見学をしていない、という報告をしておりましたが、思いがけず10月になって、諸事情により、ようやく見学することができたのです。 8月に写真を撮って以来の訪問となりましたが、あいにくの雨で、長靴を履いての院内見学となりました。 10月某日の新病院北側。 いつもフェンスの外から撮影していた建物だったので、 近くからの撮影には感激しました。 とはいえ、新病院の進捗情報は、当院病院建設室のブログで詳しく見ることができます。 今回は、ちょっと真似をさせていただいて、ハートラちゃんに登場してもらいました。 外来棟側にある遊歩道です。すでに整備されていてとても綺麗でした。なぜか遊歩道には等間隔で風力で動くプロペラ機のレプリカ(?)が並んでいました。何に使うのでしょうか? 10月時点での、外来待合前からの外の風景です。この時はプロペラ機はなかったですが、きっと、ここからの景色は、今はとても綺麗になっているはずです。 正面玄関に、病院の文字が貼られていて、すでにここが前橋赤十字病院であることが一目瞭然になりました。 病院前の草木も枯れて、冬の到来を感じます。 開院は、いよいよ来年6月1日に決定です。

「NBC災害・テロ対策研修」に参加しました。

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藤塚です。 個人的に今年は災害訓練の年と… 色々勉強させてもらっています。院内スタッフの皆様に感謝です。 さて、今回は「 NBC災害 ・テロ対策研修」を受講してきました。 レベル C 防護服装着した、今回の前橋日赤チーム 「 NBC ?」 アメリカのニュースではございません。 N : Nuclea  核 B : Biological  生物 C : Chemical  化学物質 による特殊災害のことです。 他に 、 R : Radiological  放射性物質 E : Explosive 爆発物 を合わせ、 CBRNE 災害とも呼ぶことがあります。 地下鉄サリン事件、東海村臨界事故など実は世界が注目する事件が起こっていたことを改めて認識しました。 今後も、ラグビーワールドカップ、東京オリンピック etc と日本での国際的なマスギャザリングイベントが開催されます。北朝鮮のミサイル問題もあります。 日本もまったく縁がないわけではなありません。むしろ今後本格的な対策をしなければなりません。 今回、『各機関との連携による情報共有』と『除染』について学ぶことができました。 二次被害をさけながら、各々の得意分野を生かし早期に情報共有をしながら原因対応をしていく。その手法を学ぶことができたと思います。 実施訓練では、いつもながらリーダーをやらせていただきまして、ありがとうございました。  臥位水除染エリア このような乾的、水除染エリアを作って除染していきます。 いつも思うこと。 このようなことが起きないことを願いますが、もし有事の際には迅速に対応できるよう準備をしておくことが大切だなと! (今回の研修後、縮瞳のある患者さんをみて、サリンを思い浮かべてしまいました…)