災害医療と救急医療に境界なし!~「北見救急・災害医療学術講演会」~

町田です。
9月19日に北海道の北見赤十字病院で開催された「平成29年度北見救急・災害医療学術講演会」で講演する機会を頂きました。貴重な機会をご提供いただいた関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。
会場の「北見赤十字病院 ミントホール」。

今回の講演に関してはとてもありがたいお話だと思っていた半面で、昨年度までは「北見災害医療学術講演会」という名称で日本の災害医療の高名な先生方がご講演されていたとのことで僕自身すごいプレッシャーを感じていました。
しかしながらここ数年で局地災害や多数傷病者事案に対する経験を重ねていく中で、同じような内容の事案でもその時の様々な要素によって「平時の救急対応の延長」「災害モードを立ち上げて対応」の境界ははっきりしているものではないと感じてきていました。

ただ平時の救急医療の体制がしっかりしていないと十分な災害対応もできないことを確信し、今回は主催者の方々のご配慮で「救急・災害医療学術講演会」という舞台でお話しさせていただきました。

ずばりタイトルは『救急医療と災害医療に境界なし!~災害対応は平時の救急医療の応用である~』です。
 

群馬県は過去に多数傷病者が発生した局地災害対応で病院・消防・警察そして行政すべてが苦い経験をしたことがあります。それに対して群馬県庁のリーダーシップで局地災害対応のシステム作りを行い、いまでは迅速な情報入手、情報共有、病院受入体制の確保、医療チームの出動をかなえられるようになってきました。

過去の経験から学んだこと、群馬県のシステムの紹介、そして何よりも平時の救急医療の強化が大切であることをお話しさせていただきました。
ちょうど北見赤十字病院で来月に局地災害に対する病院受入実働訓練があるとのことで、今回お話ししたことが少しでもお役にたっていただければ嬉しく感じます。


尚、今回の講演には北見日赤の多くの先生方、スタッフの皆様、そして近隣の医師会の先生方、消防の方々にもたくさん集まっていただきました。また3年半前に災害医療に関する講演をさせていただいた網走厚生病院のDMATチームの皆様も会場に来られていました。
集まった皆様のお顔を見てあらためて救急・災害対応は地域一丸となって行うものだと確信しました。


講演会の前には病院ヘリポートやドクターカー、消防ワークステーションンを拝見させていただき、また講演会の後は北見名物「焼肉」の煙を囲みながら楽しいひと時を過ごさせていただきました。

地元北海道での災害医療に関わる講演は今回で3回目になります。
*2014年2月 網走厚生病院 http://drheli-gunma.blogspot.jp/2014/02/blog-post_12.html
*2014年7月 八雲総合病院 http://drheli-gunma.blogspot.jp/2014/07/blog-post_24.html

またこの1か月で3回も地元北海道へ出張する機会を頂き、うち2回でお話をする機会をいただきました(1回は初期研修医セミナーでの講演)。
講演の準備をしながらいま勤務している群馬の地で多くのことを学ばせて頂いていることにあらためて気が付き感謝の思いでいっぱいです。そして微力ですが地元のためにお役にたつことができれば本当にうれしい限りです。

大好きな北海道の広い青空をみて元気をもらいました!

コメント

このブログの人気の投稿

新年度集合写真

先日ブログでご紹介した新型コロナワクチン筋注方法について訂正があります

新たに6名の仲間が加わりました!~2016年度 新スタッフ紹介~