『第26回日本意識障害学会』に参加しました。

小橋です。
7/6-/7にかけて、富山で開催された第26回日本意識障害学会に参加したので報告いたします。


本学会の参加は初めてなのですが、今回のテーマが「意識障害と地域包括ケア ―急性期から在宅医療まで―」ということで遷延性意識障害に関する演題が多く、看護師や理学療法士など、医師以外の職種の方の参加のほうが多かった印象を受けました。
やはり、意識障害の慢性期になると、どのように患者ケア・リハビリテーションを行っていくかが重要になるのだと思います。急性期医療ばかりやっている自分にとっては馴染みがなく、とても勉強になりました。

また、急性期の意識障害の中でtopicになっているのがNCSE(非けいれん性てんかん重積)ですが、本学会でもNCSEに関連した演題がいくつかありました。
NCSEはけいれん発作を呈しないてんかんで、その多くが診断されずに見逃されている病態です。昏睡症例では必ず鑑別に入れるべき疾患であり、疑った場合には脳波をモニタリングする必要がある、とされています。

当院でもNCSEを疑う意識障害症例が散見され、ICUで持続脳波を装着しモニタリングしていますが、当院のように電話一本で臨床検査技師の方が来てくださり、脳波を測定できる病院はほとんどないそうです。


日本はneurocritical care(神経集中治療)においては、他の先進国に比べてだいぶ遅れている状態ですが、社会復帰をめざす心肺「脳」蘇生の時代においてはneurocritical careをどのように行っていく必要があるか、を考えさせられました。

次回は大阪で開催されるそうです。

 

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