2016年8月11日木曜日

平成28年度政府大規模地震時医療活動訓練に参加しました。~訓練企画から得たもの!~


町田です。
例年9月に行われている政府大規模地震時医療活動訓練(2年前までは内閣府広域医療搬送実働訓練)ですが、今年度は8月6日の夏真っ盛りに行われました。
今回は東海・東南海トラフ地震により静岡県・愛知県・三重県・山梨県・岐阜県に大きな被害が出たという想定で、当科からは雨宮医師・小林医師が愛知県庁に設置されたドクターヘリ調整部、小倉医師が静岡県に参集する群馬県ドクターヘリスタッフとして訓練に参加しました。
 
いつもならここで訓練に参加したスタッフより報告をするところですが、今年は訓練を企画する側からの視点でちょっとだけ書かせていただきます。
例年のこの訓練においてドクターヘリなどを用いた地域医療搬送の企画は中村センター長が行ってきましたが、今年度の訓練では特に被害が大きくドクターヘリが参集してくる静岡県・愛知県・三重県うち静岡県の担当をすることとなりました。
 
 
下の写真は今回の静岡県での訓練における実機による訓練飛行計画です。

 
今回の静岡県での訓練において、実際にドクターヘリ5機(直前に1機キャンセル)、消防防災ヘリ1機、自衛隊ヘリ1機が実機による患者さんの搬送を行うこととなりましたが、実は訓練で実機を飛行させる場合には実災害時よりも様々な法律、規則などによる縛りが大きいことを知っていましたか?
一言でいうと「訓練では事前に計画した時間で予定した場所へ飛行するように」決まっています。訓練想定に合わせて行き先を変えたり時間の変更を簡単に行うことはできません。
しかも静岡県の災害対応計画に合わせて富士山静岡空港に実機搬送用のヘリを参集することとしましたが、訓練であるために空港は通常営業を行っておりさらに時期的にチャーター便も多く、エアラインに絶対に迷惑を掛けられないというプレッシャーがありました。
 
富士山静岡空港。
写真左端の消防倉庫にSCUが設置されました。
そのため今回の訓練飛行計画を決定するためには、空港、運航会社、他機関ヘリの関係者との調整が必要であり、静岡県庁の方に窓口になっていただいたり直接その機関に足を運んで様々な交渉を数か月にわたって行ってきました。
写真の何ともない訓練飛行計画を作成するのに約2か月・・・この間に静岡県庁に3回足を運んだ上にメールや電話のやり取りはほぼ毎日、名古屋空港にある中日本航空、静岡空港管理事務所、静岡県のドクターヘリ基地病院の一つである聖隷三方原病院にも直接足を運んでお話をさせていただきました。またもう一つの基地病院である順天堂大学医学部附属静岡病院や静岡県防災航空隊には電話でお話しさせていただいたり、中日本航空以外にも朝日航洋、セントラルヘリコプターサービスの担当者の方々ともほぼ毎日メールで情報共有を行っていました。


今回の訓練企画において、空路のよる地域医療搬送は災害時に有効であることは周知の事実ではあるものの、平時より様々な調整を付けておかないとすぐには動けないことばかりであることが身に染みて感じていました。
訓練における各運航会社への保障、空港における駐機場所の確保、給油場所の確保、そして飛行計画を組むためのインフラの整備など、企画の最初はこのような問題への対応に追われていました。正直この職業をしていてこのようなちょうせいをすることになるとは思っておらず、また企画段階になってから平時の救急医療活動が超多忙となり思考がフリーズした時もかなりありました。
最終的には静岡県庁や朝日航洋の方に助けていただき何とか企画を推し進めることができましたが、訓練の企画のあり方についてももうちょっと考えた方が良い感じがしました。

これらの経験から得たことは・・・「普段やっていないことを災害時に急にうまくできるわけはない!」ということです。
災害が起こってから初めて調整しようとしても各機関ともそのような暇はありません。今回の訓練企画から感じた「あらかじめ準備しておくべきこと」に対して、平時から関係各機関と連携体制を結んでおくことが大切だと強く感じました。

正直今回の企画は体重が減るほどしんどかったですが、その代わり直接足を運んで顔を合わせることによって静岡県に多くの知り合いができたことは、減った体重の何百倍も重い大きな財産です!
聖隷三方原病院に設置されたドクターヘリ本部では、
実機搬送と同時に仮想搬送の飛行計画が組まれました。







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