アナフィラキシー発症時の緊急治療薬について~太田フレックス高校でのエピペン講習会~

藤塚です。
今年は当科の町田先生・原澤先生・星野先生と一緒に、前橋市高等学校養護教諭の先生を中心に高等学校教員向けのAED&エピペン講習会を行ってきました。

今回は、太田市内の高校へエピペン講習にいってきました。

 

アナフィラキシーは、全身に症状が出現する重症アレルギー疾患です。適切な処置・治療をしないと死に至ることがある危険な病気です。怖いことにこの病気は急速に症状が進行し、発症から蜂では15分・食事後30分で死に至ることがあると言われています。
 
その緊急治療薬であるエピペン®は、アドレナリンの自己注射薬であり、アナフィラキシー発症の高リスクの患者さんに処方されます。このエピペン®を自分で投与できない場合、緊急時には教職員が打てることになっています。
 
 
今回も、その『アナフィラキシーについて』と『治療及びエピペンの使い方』についての実技講習です。
 
実際に生徒さんたちに起こった場合、すぐに対応しなくてはいけない現場の先生たちは、非常によく学んでいます。今回も、色々な研修がある中の最後の一コマの時間をいただいたいのですが、質問では多数のご意見をいただき、30分も時間オーバーしてしまいました…(すみませんでした)。先生たちの熱意に答えるべく、我々もできる限りの協力をしていきたいと思います。
 
 
病気・怪我を発症した時、いち早く治療が介入できれば患者さんを助けられる可能性は大きくなくります。そのために、救急隊が活動し、ドクターヘリやドクターカーシステムが整備されました。そして市民の皆さんができることをすることで、もっと多くの人を助けることができます。
 
先日、心停止患者さんに対し発見した人がすぐに心肺蘇生やAEDを使用することで予後良好な人たちが増えている・市民の人たちの心肺蘇生・AED使用率が増加しているという日本の研究が海外論文に発表されました。
 
Association of Bystander Interventions With Neurologically Intact Survival Among Patients With Bystander-Witnessed Out-of-Hospital Cardiac Arrest in Japan.    JAMA. 2015;314(3):247-254.
 
医療者が人の命を救う、だけではなく、市民の皆さんの力が人の命を救っています。
これからも皆さんと一緒に力を合わせられるように、協力していきたいと思います。

コメント

  1. 医者や救急救命士の到着を待って居ては、救える命も救えない事もあると思います。
    第一走者がいかに次の第二走者に命のバトンを繋げれるかが大事になって来ます。
    それから第三走者にバトンを繋げる。
    だから一般市民にも可能な範囲で命を救う手助けが出来るので、積極的に心肺蘇生・AED使用を学びいざと言う時に行えるようにして行きます。

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    1. 岡田さん、いつもコメントありがとうございます。(アップしていないコメントも時々ありますが、コメントはすべてきちんと読ませていただいています。)
      そうなんです!まさに『第一走者』がいるからこそ、そのあとにバトンがつなげるのです。この思いをもっと多くの人に伝えていきたいです。これからもますますご理解ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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