三陸訪問記②~南三陸~

町田です。
今日は「こどもの日」です。楽しいはずの連休が悲しい思い出にならないように、子供たちの健康と安全を祈っています。そして周囲の大人が子どもの安全に十分気配りをしていただくようにお願いします。自転車に乗せるならヘルメット装着、自動車に乗せるならチャイルドシード乗車などを忘れていませんか?


昨日の「三陸訪問記①~気仙沼~」につづいて今日は第2弾・・・南三陸を中心にお届けします。
まだ地震の傷跡が残る気仙沼港を見ながら南三陸に向けて、2日目もARH渡部さんのガイド付きで旅が始まりました。

まずは砂浜に最も近い駅として震災前は風光明媚、そして多くの海水浴客でにぎわっていた「大谷海岸駅」に寄りました。前日の語り部でもここの海岸での話題があり、そのことを思い出してとても胸が痛くなりました。
気仙沼線「大谷海岸駅」
ホームの目の前には海岸が広がっています。

 
旅の醍醐味の一つに“人との出会い”があります。
今回の最大の出会いはガイド役を買っていただいた渡部さんであることは間違いありませんが、その渡部さんの紹介で、気仙沼市本吉地区で元消防職員の佐藤さんにお会いしました。震災直後の燃え上がる気仙沼の街の消火のために家族の安否がわからなまま最前線で指揮を執り続けていたそうです。いまは震災の語り部として全国で講演活動を行ったり、この地区を訪れる人々に大切なことを伝承してくださっています。
今度はゆっくり時間を作っていろいろお話を伺いたいと思います。
小泉海岸に浮かぶホテル。津波の影響で海の中に押し流されてしまったそうです。

気仙沼の本吉地区、小泉海岸を抜け、南三陸に入りました。
け山間の道を走り再び海岸沿いに出て最初に目に入ったのが陥落した大橋と建物がほとんどなくなったいる歌津地区の光景でした。なにも言葉が出ず、シャッターを押すことさえ忘れていました。

引き続き海岸沿いを走り続け、志津川地区の高台にある南三陸町ベイサイドアリーナに到着しました。ここは東日本大震災の際に、様々な救護班やボランティアがここに集結して様々な活動を行った場所です。
ちょうどこの日は「南三陸ボランティア感謝のつどい」というイベントが開催されていました。よくよく聞くと南三陸の方々が震災救護活動にきたボランティアの人々をおもてなしする会とのことです。まだまだ復興が進まない中でもこのような気持ちでいる心意気にとても感動しました。

 
 また医療者として絶対に忘れられないことは、5階建てのうち4階まで津波が到達し多くの患者さんや医療スタッフが亡くなられた公立志津川病院のことです。同じ医療者として最後の最後まで患者さんのために尽くしそばに寄り添っていた医療スタッフの無念さを思うと涙が止まりません。
いまはこの南三陸町ベイサイドアリーナの隣に仮設の公立志津川病院・南三陸診療所がこの地域の医療を担っていて、さらに新病院の建設が進んでいました。1日でも早い完成を願うばかりです。
☆公立志津川病院ホームページ → http://www.minamisanriku-hp.jp/index.html
 

志津川の街にくると、やはり一番目に入るのはいろいろなメディアで取り上げられてきた『防災対策庁舎』です。
震災遺構を残すか残さないかの議論は尽きないところですが、当事者や地元の方ではないとわからないことが多すぎるのでここでは賛否は問いませんが、残すことのメリットもデメリットも足を運んでみるとわかることが少しですがありました。地元の方々の話に耳を傾けることの大切さを感じました。
防災対策庁舎です。
この建物をすっぽり飲み込む高さの津波が襲いました・・・

街の復興までは程遠いのかなぁと感じながらも、街の一角でにぎやかなところを発見しました。TVのCMで見たことがある「南三陸さんさん商店街」です。
お昼になっていたのでおなかがすきました。三陸グルメ第3弾・・・「南三陸キラキラ丼&タコ刺」です。お店の方が「おいしいものを食べにきてもらえるだけでもうれしいよ!」と声をかけてくれたのが僕もとてもうれしかったです。
☆南三陸さんさん商店街 → http://www.sansan-minamisanriku.com/



そしてこの商店街の片隅に見つけたのはモアイ像!実は1960年のチリ沖地震で志津川は津波の被害を受けています。その記憶を未来に残すためにチリと志津川の交流が始まったとのことです。
☆モアイ像の詳細は → http://www.m-kankou.jp/facility/moai-spot/


 今回は通過になってしまった歌津地区をはじめ、もっともっとゆっくり回りたいと素直に感じました。ここ南三陸でも気仙沼と同様に震災で大きな被害にあっても、今まで恵みを与えてきてくれた「海とともに生きる」という人々の思いが伝わりました。

まだ仮設住宅が残る志津川小学校から街並みを望む・・・
 
瞳の奥にこの光景を焼き付けて、石巻にむけてさらに南下を開始しました。

コメント

  1. いっぱい回れたのですね。
    私はホヤ坊やより群馬ちゃん派ですけど…。
    可愛くてたまらない。
    新病院建設の件ですが、外観イメージ図を拝見しました。大学病院並みまたはそれ以上に凄くりっぱな病院ですね。
    イメージ図では屋上ヘリポートでしたが、やはりヘリポートは屋上ですか?
    新病院建設の予算などでもめるのは分かるけど…他に費やす費用が有るなら…っと思ってしまいます。

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    返信
    1. 岡田さん、基本的には地上ヘリポートです。複数機の受け入れなどで屋上も使用する方針としているようです。国全体で今一番税金を使用しなくてはいけないところを考えていただきたいですね!

      削除

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