いつも新しい可能性を探しています!~群馬県ドクターヘリ症例検討会を開催しました。~

町田です。

8月26日に『平成26年度第2回群馬県ドクターヘリ症例検討会』を開催しました。
毎回100名を超える参加者に集まっていただいていますが、今回はあいにくの雨模様にもかかわらず会場となる博愛館からあふれんばかりの過去最大ともいえる消防関係者、病院関係者、そして行政担当者の方に集まっていただきました。


3か月に1度開催されているこの会は、『おもにこの1年の実績報告』と『5,6件の症例検討』で毎回構成されています。


①実績報告

要請数は今年度も増えていますが、出動数が減少しています。
長期運休と天候不良の影響が大きいですが、重複要請時に
速やかに他手段での代替え出動が増えていることもあります。

今年度の消防覚知から傷病者接触までの時間は30分、消防覚知から病院到着までの時間は60分。
ギリギリ目標に到達していますが、まだまだ短縮することは可能です。


②症例検討
今回は5事案に関して検討させていただきました。
症例検討会の目的は、『良いアイデア、方法を紹介して皆さんの次回の活動に生かしてもらう』、『さらにもっと良い方法がないか皆さんでさらに考える』を考えています。
単なる症例の経過報告だけではなく、その患者さんに早期接触するために最大限の努力がされているか、多数傷病者事案の対応で本当に今回の活動がベストであったかなど、さらに高みを目指していくことに意味があると感じています。

最後のまとめにメッセージを込めています。

検討事項があればとことんディスカッションします!
良い活動はみんなで大々的にシェアします!


③今回は5,6月に起こった長期運休間の対応の報告をさせていただきました。そしてその間に感じた周辺各機関との連携の可能性についても、信州ドクターヘリ佐久との連携の可能性を会場の皆さんと考えてみました。
そろそろ隣県と合同の症例検討会も行う時期かもしれません。
実は本症例検討会の直前に『群馬県と埼玉県とのドクターヘリ広域連携に関する打ち合わせ会議』が行われて、それぞれの県庁と基地病院の担当者が集まった話し合いが開催されました。(詳細はまた後日に報告する予定です。)
広域連携の環は確実に広がりつつあります!


④さらに災害対応のスイッチを入れるための情報入手に関わることについても、意見を提示していただきました。
情報が確定するのまで待つのではなく、『情報のかけら』からでもスイッチを入れることをあらためて確認できたと思います。



 
昨年度から3時間という長い時間をとらせていただいていますが、今回はいつも以上に基地病院側からの疑義に対していい意味で消防関係者からの突込みが多くとてもディスカッションが深まり、あっという間に時間が過ぎていったように感じます。

出動数は昨年度をピークに今年度は減少に転じていますが、要請数が減っていないのは消防側のドクターヘリ活動へのモチベーションが下がっていないと感じます。そして要請までの時間もどんどん短くなっており、重複要請時にも積極的に他手段を用いた早期医療接触がなされる件数もかなり増えています。
それでもまだまだできることはたくさんあります。症例検討会のたびに新たな課題とともに可能性が見えてきています。前に進み続けます・・・

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