『15th ECTES 2014 in Frankfurt』に参加しました!

みなさま、こんにちは。医師6年目になりました、小倉崇以です。おかげさまで、今年も元気に前橋で仕事をさせていただいております。

さて、今年もEuro-ELSO 2014 in Parisに引き続き、ECTES 2014 in Frankfurt  (European Congress Trauma and Emergency Surgery:ヨーロッパ外傷学会)& amp;World Trauma Conference(WTC)に参加し、演題発表してきました。


今年のECTESは、WTC (世界外傷会議)も兼ねての開催です。今年は50人の日本人が参加しており、年を重ねるごとに、日本人の参加が多くなっています。ある大学の教授から伺ったところ、一昔前はこのECTESへの日本人の参加は7人とか10人であったといいます。今年の50人というこの増えっぷりを見ると、日本の中でもだいぶECTES認知度が上がってきたものと推測されます。この学会は本当に良い学会で、言葉も文化も違う世界各国のドクターが、外傷診療の神髄を極めるために集って議論し、互いの成果を認めあい、明日の外傷診療の発展につなげます。私も日本人として、日本の外傷診療文化を発表してきました。



今回、私が発表したのは、「Traumatic Coagulopathy Predictions Score: TCP Score」です。これは以前に私が開発し発表してきました「Traumatic Bleeding Severity Score: TBSS」の延長線上にあるものです。(5月に論文なりました。読んでね、笑 Ogura, et al. Journal of Trauma Acute Care Surgery 2014. 76;5:1243-1250.
TBSSでは、外傷患者の出血の重症度をスコアとして定量的に表現し、必要な輸血量を予測することに成功しました。一方で今回のTCP Scoreは、大量出血によって引き起こされる凝固障害を予測し、その是正に必要な凝固因子補充の決断をドクターに促します。早期の凝固障害の認識とその是正は、外傷患者さんの予後を左右します。このTCP Scoreが、外傷患者さんの予後改善の一助となればと思います。

 ECTES 2014では、たくさんの方々にお世話になりました。特に、東京医科歯科大学の大友康裕教授と日本医科大学千葉北総病院の松本尚教授には、本当にお世話になりました。私が一人でフランクフルトの街を彷徨っているのは見ていられないと、毎晩のように夕食に誘ってくださり、おかげ様で本当に楽しい時を過ごすことができました。日本の救急医療・外傷医療・災害医療を代表する大先生方と乾杯のグラスを交わし、最高級のドイツビールで喉を潤し、これでもかというくらいに豪快にドイツの肉を頬張り、来年のECTESに向けて指揮を高める。
 


 

自分は本当に幸せ者です。
 
自分は後期研修医を終え、今年からスタッフになりました。挑戦者としてはもちろんのこと、来年はそれに加えて指導医として、このECTESに後輩を連れて参加しようと思います。自分が得てきたものを継承し、若く勇ましきツワモノを育て、前橋の救急医療を更に強くし永続させる。

 
Learn More and Challenge Again.

前橋高度救命はGlobalに戦ってゆきます。


 

 

コメント

  1. 乾杯のグラスを交わしたメンバー豪華ですね~。(^_^)b
    お疲れ様でした。<(_ _)>

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    1. 岡田さん、ありがとうございます。多くの方に支えられての前橋高度救命です。

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