1秒でも早く!~連続・重複要請への対応~

町田です。
気がつくと4月も月末が近づいてきています。平野部の桜の時期は過ぎましたが、上空からは菜の花、芝桜、ハナミズキなど色とりどりの花が咲き誇っている美しい景色を見ることができます。ます着陸したランデブーポイントの足元にはタンポポや名の知らない薄紫の花などが咲いています。


2014年度の群馬県ドクターヘリは昨日までで72件(1日平均3.3件)の要請を頂いていますが、実際に出動できたのは46件(1日平均2.1件)で未出動が26件とやや多くなってしまっています。
もちろん早期要請にともなう離陸前のキャンセルや時間や天候が微妙な時への積極的な要請は遠慮せずに行って問題ないのですが、11件の重複要請による未出動をもっと減らす努力をしていかないといけないですね。ちなみに1件は防災ヘリドクターヘリ的運用、1件は栃木県ドクターヘリ、1件は足利赤十字病院ドクターカーに応援出動していただきました。このように次の手段を講じて対応する方法もありますが、いかにドクターヘリが次の事案へ早く対応できるようにするか、つねに考えておかなければいけません。
重複要請時に防災ヘリドクターヘリ的運用で出動することがあります。
また多数傷病者事案では同時出動することもあります。

ここ2日間も風が強く屋上ヘリポートでドクターヘリのエンジンカットをすることができなかったため、当院へは近くの公園に着陸し救急車に乗せ換えて搬送する必要がありました。患者さんを救急車に乗せて当院についたと同時にドクターヘリのホットラインが・・・CSに「もう病院についたよ!」と連絡し患者さんの引継ぎを迅速に終わらせてすぐに屋上ヘリポートへ。タイミングよく公園から離陸したドクターヘリが屋上ヘリポートに飛来し、エンジンを回した状態のまま乗り込んで次の現場に向かいました。
2日連続で当院へ救急車搬送後の屋上ピックアップがありました。
また、ヘリポートがない病院へ搬送するときに直近のランデブーポイントが使用できず搬送先病院までに比較的距離があった場合は、要請が入ったときへの対応を一言打ち合わせしてからランデブーポイントを離れます。機長には「病院に向かっている途中に要請が入ったらセカンドスタッフを迎えにすぐ離陸しちゃってください。」と伝えていましたが、病院での引継ぎが終わってからはCSに「今からは僕たちがヘリに戻ったほうが早いのでヘリに待っててもらってください。」と伝えました。するとそのあと直ぐに次の要請が・・・あと数分でドクターヘリのいる公園に着く場所にいたので、CSに「このまま僕たちで対応します!」と宣言し、すぐに機長へ「エンジンまわし始めてください!」と連絡しました。公園に着いた時にはすでにエンジンが回っていて、ヘリに乗ってすぐに次の事案に向かうことができました。
タイムロスなくかつ騒音問題も考慮して、エンジンを回し始める
タイミングを運航クルーとともにうまく調整しています。

ドクターヘリは1秒でも早く傷病者のもとに医療チームを送るのが一番の目的です。
消防の早期要請がとても大切になってきますが、ヘリチームもその要請に1件でも多く対応できるように運航クルーとヘリクルーでコミュニケーションを強化しながらより効率的に動く必要があり、フライトスタッフにはそのマネージメントをうまく行うスキルが求められています。
昨日も現場活動時間がとれない日没ギリギリに出動し、
医療クルーのみをランデブーポイントに送り込みました。
(ヘリは日没までに帰還するルールがあるため先に戻りました。)
『ドクターヘリは医療クルーを送ることが最優先です!』

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