東日本大震災からまもなく3年です。~石巻からの報告①~

町田です。

明日で東日本大震災から3年になります。
各地から復興のニュースが聞かれるとうれしい気持ちになりますが、原発のニュースなどもまだまだ続いており、群馬にいるだけではなかなか被災地の今の本当の様子が伝わってこないのも現状です。

僕は東日本大震災の災害救護活動で石巻市立病院に行きました。石巻市立病院があった石巻市の沿岸部はとても大きな被害に見舞われた地域であり、石巻市は今年1月末の時点で死者3518名、行方不明者439名となっており、被災地内で最も被害の大きな地域のひとつになっています。
毎年3月に勤務の休みを利用して石巻を訪れるのも今年で3回目になりました。昨年までと異なる点は石巻市立病院をはじめ多くの沿岸部の建物がすっかりなくなっていて更地になっていることです。がれきが残ったままの1年目、少しずつ復興の兆しが見え始めた2年目、そしてすっかり片付いてしまった3年目・・・1年にたった1回だけですが毎年来ることでその変化を感じることができます。
日和山から眺めた旧石巻市立病院跡地。
(今日は3年前にこの病院の患者さんをヘリ搬送するために外で一緒に活動した
石巻市立病院開成仮診療所のスタッフの方に案内していただきました。)

今回は初めて女川町や石巻市雄勝地区にも足を伸ばしました。案内していただいた方にこの震災後の地域の変化や現状をいろいろ教えていただきました。その言葉の一つ一つにいろいろ学ぶことがありました。

「ボランティアでなくたってただ来ていただくだけでいいです。自分の目で被災地を見て、現地の人から話を聞いていただくだけで十分です。」という言葉に、この3年間の重みとこれからもまだ歩み続けていかなければいけないという強い思いを感じました。

医療センターがある高台から眺めた女川の景色。
目の前には横たわった建物がそのまま残っていました。
大きな被害があった石巻市立雄勝診療所の跡地から。
昨日雄勝地区では「被災地ウォーキング in おがつ」が行われたそうです。
(現在の雄勝診療所の小倉先生にもお会いすることができました。)



コメント

  1. 【被災地から感謝の気持ちを込めて】
    町田先生被災地訪問ありがとうございます。
    黙祷の際のサイレンが鳴るとこらえきれず涙が……。
    どうしても3年前のあの日の出来事が、……よみがえって来てしまいました。
    いまだにあの日映像が、直視できませんが

    でも先生のように被災地に足を運び、自分の目で復興などを感じ取り、あの日の出来事を忘れないようにして下さる方が居る事が、本当感謝です。
    ありがとう。ありがとう。ありがとう。

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    1. 岡田さん、その時にその場所にいてその光景を目の当たりにした方々の気持ちはやはり僕には計り知れないものがあります。でもどのような形でも被災地のことを忘れない気持ちを持ち続けることが、僕に今できる精一杯のことかもしれません。
      こちらこそいつもこのようなコメントをいただく岡田さんに感謝致します。

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  2. 本当に先生がいるということが一番の力だったと思います。本当に前橋赤十字病院のこれからの発展を祈願いたします

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    1. 佐藤さん、それぞれのスタッフがそれぞれの場所にいろいろな思いを馳せていると思います。災害対応に長けた先輩方のおかげで僕も災害対応に携わせていただいていますが、僕は基本的に不器用なのでこのように自分で動かないと何もできません。でも当院がもっと発展するように微力ですがこれからも頑張ろうと思います。

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