ドクターヘリ研修で伝えること!

町田です。

週前半に山間部で雪が降り、北部にヘリで出動すると手前が紅葉の山、奥が雪をかぶった山と、何とも不思議な景色に出会えます。しかしこの秋は寒暖の差が大きく木々もそろって色づくことができないようで、例年に比べて紅葉の美しさが足りない気がしています。


当院では現在救急医師10名でフライトドクターを担当していますが、もちろんさらなるフライトドクターの育成が必要です。
当科内の規定でフライトドクターの同乗研修を始めるためには、様々な知識・技能、そして資格が必要です。

☆当院のフライトスタッフの資格はこちら
http://www.gunma-redcross-icuqq.com/dr-heri/content06.html

つまり研修を始める時点では、患者さんの診療に関してはほぼ問題なく対応できる状態です。
しかしドクターヘリは診療だけではミッションは成り立ちません。離陸から患者接触までいかに時間を短縮するか、患者さんにとってより有効な搬送先をどう選択するかなど、運用面でのコントロール力も求められます。


群馬のドクターヘリ片道平均時間は約8分です。その中で医療情報のために医療スタッフが使用できる時間も限られています。(長々と医療スタッフが無線を占有していると、現場上空についたのになかなか直陸出来ないことがあります。)安全と早期着陸を優先にしながら、機内で準備したり着陸してからの活動方針を決めるための必要最低限の医療情報を短時間に入手するコツが必要です。
また着陸した地点からその地域の医療圏と病院所在地が頭に思い浮かぶくらいの地理・地勢の知識も必要です。(ということで当院では群馬県および近隣のメディカルコントロールに精通していることもフライトスタッフの資格に入れています。ここはとても大事です!)

医療以外のことを教えるためにもちろん指導医の高いレベルも求められます。ただ救急診療が出来るだけでは良いわけではありません。指導する立場では、診療とともに他機関との連携、診療以外の面での調整をすべて含めて育てていかなければいけません。
現在独り立ちしているフライトドクターも常に勉強中です。

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