梅雨空との戦い(群馬県ドクターヘリ5月活動実績速報付)
町田です。
あっという間に5月が終わり、気が付けば関東も梅雨入りしていました。
連日雲が垂れ込める日々で雨が降ったりやんだりですが、視界を良い合間を見てドクターヘリは出動しています。
先日も多数傷病者事案に出動がありましたが、現場近くのランデブーポイントに向かう途中で天候の急変があり急遽ランデブーポイントが変更になることがありました。素早くランデブーポイントの変更に応じていただいた消防本部、すぐに安全確保をしていただいた支援隊、そしてランデブーポイント遠くなったことで直近病院の収容も含めた搬送トリアージをすばやく行っていただいた先着救急隊の動きに助けていただきながらの活動になりました。
人間には天候を左右する力はありませんが、天候に合わせて臨機応変に対応できる力はあります。梅雨の気まぐれな天気に負けないような、消防も医療も柔軟な活動をこれからも続けていきたいですね。
☆群馬県ドクターヘリ5月活動実績速報☆
〇出動:77件(2.48件/日)・・・昨年同月+33件
・現場出動 63件
・施設間搬送 7件
・出動後キャンセル 7件(キャンセル率:9.1%)
・その他 0件
〇未出動:20件
・重複要請 7件
・救急隊現着後キャンセル 8件
・天候不良 1件
・運航時間外 1件
・医師判断 0件
・その他 3件
月別要請(上)・出動(下)数 |
・高崎市等広域消防 22/16件
・前橋市消防 20/12件
・多野藤岡広域消防 16/16件
・吾妻広域消防 9/9件
・渋川広域消防 9/8件
・桐生市消防 8/7件
・館林地区消防 5/2件
・伊勢崎市消防 3/3件
・利根沼田広域消防 3/2件
・太田市消防 2/2件
・富岡甘楽広域消防 0/0件
*北関東広域連携 0/0件
2013年度 消防本部別要請・出動数 |
<搬送先病院>傷病者:80名(多数傷病者事案 5名:2件、3名:1件)
・27名:前橋赤十字病院・・・U-turn率:33.8%
・15名:高崎総合医療センター
・14名:群馬大学医学部附属病院
・5名:太田記念病院、公立藤岡総合病院
・3名:群馬県立心臓血管センター
・2名:桐生厚生総合病院、公立富岡総合病院、済生会前橋病院、恵愛堂病院
・1名:足利赤十字病院(栃木県)、日高病院、渋川総合病院
2013年度 疾患分類 |
<ランデブーポイント>
新たに13ヶ所のランデブーポイントに着陸→使用したランデブーポイントは424ヶ所になりました。
現場直近は2ヵ所(ゴルフ場、モトクロスコース)でした。
高崎ヘリポートによく出没するキジさんです。今日も出てきてくれたそうです! ヘリコプターのダウンウォッシュを気持ちよさそうに浴びています。 |
今月は多数傷病者の交通事故対応が多く、分散搬送などで多くの病院に傷病者の受入をしていただきました。本当にありがとうございました。
しかし、消防覚知からの傷病者接触までの時間やキャンセル率は今月も低下しており、ドクターヘリ活動の最大の目的である迅速な医療介入を十分に果たせていません。特に内因性疾患の要請への迷いは致死的不整脈、2次性脳障害の合併の危険性が増えるので、迷ったら(迷うことなく)ドクターヘリの要請が必要です。基地病院としては重複要請時の対応に力を入れており、5月は重複要請へのセカンドスタッフの投入を積極的に行いました。
病院も消防もともに止まることなく前に向かって進んでいきましょう。まだまだ群馬県の活動のレベルはあげられるはず・・・いいえ、上げなくてはいけません。
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