経験は力なり!(群馬県ドクターヘリ2月活動実績更新しました。)

Web担当の伊藤です。
前橋市は昨夜から強風が吹きすさび、せっかくの休日もどこにも出られず、穏やかな春の日差しを待ち望む毎日を送っています。

3月1日、群馬県ドクターヘリ活動実績をホームページに更新しました。




筆者は医療従事者になって、今年で15年目に入ります。
医療に従事する中で最も長く携わった仕事は、各診療科病棟クラークの代行業務でした。このお仕事はメインの病棟クラークが休暇をとっている間、代わりにその病棟へ出向してクラーク業務を行う、というものです。
当院の救命センター病棟にもクラークさんは常駐されてます。
病棟クラークといっても、病院によっては役割分担が随分と異なります。
私が病院で働き始めた頃は、まだ医師事務作業補助員という人たちがいなかった時代だったので、診療スタッフの側近で仕事をする病棟クラークには、ほぼそれに近い仕事内容もありました。もちろん、診断書の記入などまでは出来ませんでしたが、診療で使用する書類の管理、カンファレンスの資料作り、会場準備、ムンテラ時の必要書類作成、入院診療計画書の準備、管理などは今と変わらず日々のルーチン業務でした。その他の仕事としては、病棟で使用する物品や薬品の発注、在庫管理などがあり、診療科によって使用する注射液、物品が微妙に違っていて、そのすべてを覚えるのは容易ではありませんでした。
今、振り返ってみれば、その仕事をしていた頃は、なぜ、こんな全ての診療科の特徴を覚えなければならないのだ!、と怒り浸透した事もありました。しかし、その後当院に勤め、救急医療、集中治療という分野に携わって、初めて、今までの経験・知識のすべてが役に立っていると感じています。

当院救急外来処置室。
1次〜3次救急全てに対応する"全次型ER"
突然意識を失って救急車で運ばれてきたり、交通事故にあって意識消失して救急搬送されてきたりする患者さんは、もの言わぬ重傷者なので、どこを怪我しているのか、どこが悪くて気を失っているのか全くわかりません。
その原因を早急に探索し、命に重篤な危険が及ばぬよう治療する場がERです。
それもとても大切な事ですが、その他に、早急な専門医へのコンサルトも求められます。
初療に携わった医師達は、命に関わる危険要因を画像検査、血液検査など、身体所見と併せて否定して行き、最終的に最も優先的に治療しなければならない診療科確定へと判断を急ぎます。
的確な判断をするためには、多くの経験、自分の専門分野とは別な角度から考察できる豊富な知識と、なおかつ冷静な視点が求められるだろうと、感じます。


当院集中治療室。
全科の重症患者に対応できる“Closed General ICU”
筆者が所属する整形外科も多くの重症患者を入室させます。

筆者は以前の職場で手術室とICU、SCU、CCU、血管造影室でのクラーク代行業務もやってきました。
急患がどういった経緯で手術やアンギオに入り、ICUやCCUに入室してくるか、術後患者や急患が入室してきた時、集中治療部ではどのような体制になるのか、何を準備すべきかを経験してきました。








こうしてトータルで病院の診療部を巡回した筆者は、当院で新たに「高度救命救急」と言う分野に出会い、様々な症例の患者を受け入れられるのが当院の救急医療"全次型ER"であり、各診療科の重症例に対応できるのが当院の集中治療“Closed General ICU”であると改めて感じています。

多くの経験をさせてくれた古巣に心から感謝し、運命のように導かれた現職場で、その知識と経験をこれからも活かしていきたいと思います。



早期回復のためにも、的確なコンサルトが求められて行きます。

詳しくはホームページで!



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