2012年8月30日木曜日

小学生からいただいた宝物!~自由研究『災害医療とドクターヘリ』~

町田です。

皆さんは小学校の自由研究で何をしましたか?僕は野菜や果物を天日干しする前後の重さを量って、その「水分含有量」を計算したり、おまけとして「ドライにしておいしいかどうか」を調べたことがあるような気がします。でもあまりこれといって真剣に調べたりした記憶はありません。


昨年9月16日のブログで栃木県の小学5年生による『ドクターヘリ』の自由研究を紹介しました。
http://drheli-gunma.blogspot.jp/2011/09/blog-post_16.html

地元栃木県のみならず、兵庫県、高知県のドクターヘリ基地病院やHEM-Netにもいろいろ問い合わせたり実際に見学にいって一生懸命調べていました。完成品のコピーを送っていただきましたが、その完成度の高さだけではなくドクターヘリの必要性やその役割について大人以上にしっかりとした考え方を示してくれていました!


その小学生から今年もドクターヘリについて自由研究を行うと連絡があり、「テーマが『ドクターヘリと災害医療』にしたいけど難しい」と相談をいただきました。ここはひとつ実際に当院のドクターヘリや災害医療に置ける活動を実際に見て何か感じてもらえればと思い、先日当院高度救命救急センターに来ていただきました。

『ドクターヘリ』や『災害医療』についての説明や、『当院DMATや日赤救護班での災害救護活動』についてお話させていただきました。とても熱心に目をキラキラさせながら聞いていたのが印象的でした。
『ドクターヘリと災害医療』についてはまだまだ検討中のことも多く、僕自身もはっきりとした答えを出しませんでした。そこは「一生懸命患者さんのために良いと思うことを自分で考えてみて・・・」とメッセージを残し、彼の当院での見学は終了しました。


そして今週、完成した自由研究が届きました!本人の許可をいただき掲載させていただきます。


昨年のドクターヘリの自由研究と同様に、災害医療においても「命を“つなぐ”」大切さに気が付いているのですね。そして感謝の気持ちを忘れない姿勢が本当に素晴らしいです!





最後に書いてある『災害ヘリチーム』については実際に今検討中の事案でもあり、そのような発想が出てくるのにびっくりしたとともに、小学校6年生でここまで真剣に命のことについて考えていることに感激しました。それと同時に、いろいろなしがらみで制限が多い大人たちの考え方が恥ずかしく思いました。

この自由研究は僕たちにとっても大切な宝物です!この宝物の中に込められた命への思いを、僕たちだけではなく、救急医療、災害医療、ドクターヘリにかかわるすべての人たちと共有できたらうれしく思います。

2012年8月27日月曜日

各科との連携!

町田です。

今日のドクターヘリ出動で今年度300件出動になりました。連日の猛暑の中、無事故で運航を支えている朝日航洋、消防関係者の方々に心より感謝いたします。
そしてドクターヘリ運航3年半の今月になってはじめて、救急隊現着前のドクターヘリ要請が現着後要請を上回っています。早期医療開始のために、これからも現場に医療チームをひっぱりだしてください!
今日は宮崎先生とOJTで済川先生のドクター2名でした!
済川先生もあと1ヶ月で当院での研修が終了です・・・


当院救命救急センターはER型救急を展開していますが、そのスタイルが成り立っているのも各科のかっこたる協力体制があってからこそだと感じています。当科でカバーしきれない根治治療の部分を引き受けていただき、当科では重症患者の全身管理をICUで管理することで、当科と各科の協働診療を築いています。
そのような中でやはり当科と専門科で治療方針など意見が統一されていない部分があると、決定的治療のスタートが遅れてしまったりなど患者さんに不具合になってしまう可能性があります。
病態によっては治療方針が確立されていなかったり、施設によって異なっていたりするものもあり、その様な病態に対して共通認識を確立しておくことが大切です。

今までに重症熱傷に対して形成・美容外科と何回か勉強会を行ってきましたが、先日初めて消化器外科と合同カンファレンスを行いました。テーマは『重症肝損傷に対する治療戦略』でした!消化器外科や当科から意見を出し合い、最終的に共通認識で動けるような結論を出すことができました。今まで初療の際に当科で迷っていた部分が解決され、よりスピードアップして決定的な治療をおこなうタスキリレーができそうです!




消化器外科の先生方、連日の緊急手術で本当にお忙しい中、
貴重なお時間をいただきありがとうございましたm(__)m

今後も多発外傷の際に必ず協働する整形外科、呼吸器外科やICU管理においてまだまだ学ぶことの多い心臓血管外科をはじめ、多くの科と合同カンファレンスを開いていきたいと考えております。
各科の皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。

カンファレンスの後は、当科研修中のレジデントとの
カンファ・・・いえいえ慰労会&暑気払いでした!

2012年8月25日土曜日

現場にドクター・ナースを派遣するために!

町田です。

前橋はまだまだ朝から暑い日が続き、今日も最高気温が35度を超えました。
夏休みもそろそろ終わりの時期に近づいていますが、疲労や暑さからまだまだ事故が多く連日重症外傷の対応が続いています。皆さん、体調管理をいまいちど振り返っていただき、良い夏の思い出が残るようにお気を付けください。
ここ数日は山で雲はわきますが平野部に夕立は来ないので、
朝からむし暑い日が続いています・・・

当院は現場に医師を派遣する手段として、災害時のDMAT対応をのぞけば残念ながらドクターヘリしかありません。ドクターカーも所有はしていますが、安全面やスタッフの問題などにより現場への医療チーム派遣には今のところ原則使用していません。

そのような中、今日も朝からドクターヘリ要請があり、ドクター、ナースはいつものように屋上ヘリポートへ駆け上がりました。屋上につくあたりでCSから「直近ランデブーポイントは当院ヘリポート。」という情報が入ったため、その時点でヘリでの出動は時間のロスだけと判断しヘリでの出動はやめました。しかしほかに現場に出る手段がなく(走るには遠すぎる距離なので・・・)ちょっと困っていたところで、すでにCSと消防本部で調整して現場派遣用の指揮車を当院救急外来入口まで回してくれました。
すぐに屋上から1階にもどりその指揮車に乗って現場に向かって出動しました。現場近くで救急車とドッキングしあとはいつもと同じ活動です。早期医療介入が有効な症例であり、CSと消防本部の機転を利かせた調整に心より感謝します。


現場に医療チームを派遣すること・・・それは早期から医療を開始することで救命率、社会復帰率をあげることが目的です。近年ドクターヘリの出動数が増えてきて、オーバートリアージを許容する姿勢の見直しを求める声が出始めていますが、運航開始して3年半しかたっていない群馬県ドクターヘリではまだまだアンダートリアージ症例がある限り制限をかけるレベルには達していません。
プレホスピタルや救急外来での外傷対応の教育が確立されてきている今の時代では、やはり『アンダートリアージは罪であり絶対ゼロにしなくてはいけないもの』と考えています。

一昨日の8件出動の際のドクター、ナース分断やセカンドドクターの起用など、僕たちもなんとか1人でも多くの傷病者に1秒でも早く接触できる調整をしていますが、今回のように消防本部の機転でヘリにこだわらず地上から傷病者に早く接触するために調整していただいたことは本当にうれしいことです。ただし今回の件での当院の対応はたまたまうまく回っただけであって、当院としては急にドクターカーを運用するかどうかという話よりも、病院直近現場のドクター・ナース派遣が必要な際の準備を今の体制でできる範囲で検討を開始しなくてはいけなさそうです。

本日は前橋市で日本集中治療学会関東甲信越地方会が
開催されていました。参加されていた皆様、暑い中お疲れ様でした。

2012年8月24日金曜日

世界へはばたけ!

町田です。

昨日はドクターヘリ要請が9件あり、うち8件に対応することができました。今まで要請を多く頂いてもどうしても6件までしか対応できていませんでしたが、昨日はdoctor、nurseの分断作戦やsecond doctorのpick up、消防本部や出動救急隊からの早期要請、そして当院をはじめ多くの病院の快い受入があって出来た事でした。本当にご協力ありがとうございました。
しかし他の基地病院ではこのような件数を当たり前にこなしているところもあり、またうまくマネージメントができれば未出動になった1件も対応できた可能性があることを考えると、まだまだ努力をしなくてはいけない部分があるようです。プラス脱水症対策も・・・



当科にとってとても素晴らしい話があります。

当科の小倉先生がアメリカ心臓学会AHAのResuscitation Science Symposium(ReSS)という学会で『Young Investigator Award(若手研究者賞)』を受賞しました! 外傷蘇生(大量輸血)についての演題ですが、11月にロサンゼルスで口演発表とのことです。

The Novel and Useful Scoring System to Predict Massive Transfusion

for Civilian Trauma Patients in Developed Aging Society:

Traumatic Bleeding Severity Score (TBSS)
 
昨日のドクターヘリ8出動7傷病者に対して、6病院に対応していただきましたが、現場で最重症であった傷病者についてはすぐに当院高度救命救急センターに搬送となり、小倉先生が提唱するプロトコールにのっとり救急外来での初期対応が行われていました。
当院の場合は外傷診療で各科の絶大なバックアップをいただき対応していますが、決定的な根治術を行うために傷病者の全身状態をより良い状態に保つことがさらなる傷病者の予後を大きく左右します。そのような中で今まで救急医の経験的な感覚で行われていた部分にバシッとメスを入れてくれました。
 
ロサンゼルスでの発表を楽しみにしているとともに、これを契機に世界へはばたく第1歩にしていってほしいですね!がんばれ、オグちゃん!!

2012年8月22日水曜日

フライトナース勉強会 in 前橋

町田です。

8月後半になりましたがまだまだ暑さが続いています。昨日も前橋市の最高気温は35℃もありました。ドクターヘリ要請、救急車受入もとても多かったです。

 昨日も日没ぎりぎりまで出動していました。

 夜は救急外来の処置室が足りなくなり、臨時で2ベッドを増設です。
モニターも不足したため、ヘリの移動用モニターも登場です。


そんな暑さが続く中、8月20日に当院で日本航空医療学会主催のフライトナース勉強会が開催されました。北は釧路から南は鹿児島まで、全国からフライトナース約60名が参加しました。
中野センター長、前田看護部長、日本航空医療学会理事の坂田さん(愛知医大フライトナース)からの挨拶に引き続き、「熱中症の診断、治療と対策」というテーマで講演をさせて頂きました。講演の後はグループディスカッションで、各施設での熱中症対策について意見交換を行いました。いろいろ参考になるアイデアを聞くことができました。

 この時期の前橋にふさわしく、テーマは熱中症でした。
栃木から小学生が自由研究のためドクターヘリの見学に来ていました。(詳細は後日ブログで報告します。)

講演、グループディスカッションに続いて、病院のドクターカー、救急車のなかで最新のシミュレーターを使用して、現場活動のシミュレーションを行いました。フライトドクター役で参加させていただき、様々な施設のフライトナースの方と現場活動をさせていただきました。OJTだけではなく、このような救急車やシミュレーターを使用した研修も人材育成にとっておおきなツールになりそうです。

勉強会会場の空調の調子が悪く、またシミュレーションは気温35度近い屋外で行われ、まさに熱中症のテーマにあった(?)暑い環境での勉強会になってしまいました。全国から集まったフライトナースの皆さんにはかなり厳しい環境となってしまいましたが、全国で活躍している皆さんはその暑さを全く苦にせずディスカッションやシミュレーションを活発に行っていました。


勉強会終了後は伊香保温泉に移動して懇親会が開かれました。気温差-10度!涼しい環境で全国の皆さんと貴重な意見交換ができました。フライトナースの横のつながりの強さを感じた夜でした。皆さんお疲れ様でした。



2012年8月19日日曜日

夏の夕方・・・

町田です。

週末はドクターヘリ当番でした。
7件の出動で当院を含めて7病院に搬送させていただきました。土日にもかかわらず受入要請を快諾いただいた各病院の日当直のスタッフの皆様に心より感謝いたします。


群馬の夏の夕方はものすごい雷を伴う激しい夕立で有名です。
土曜日は午後から雷雲が出現し始め、徐々に雷鳴が近づいてきたため夕方早々に運航休止となりました。また平野部は晴れていても山は雨が降っていることが多く、川の水が増量して濁っていました。本当に水の事故が増えているので気を付けていただきたいです。




また少しずつ日が短くなってきており、現在の群馬の日没時間は18時30分。要請受付終了から日没まで45分です。
日曜日は夕方ぎりぎりに要請をいただきました。ランデブーポイントからさらに現場まで救助車で派遣していただきました。もちろん時間ぎりぎりのためヘリは先に群馬ヘリポートに帰還となりました。
でもドクターヘリで最優先されることは医療スタッフを現場に投入することです!だから全く問題ありません。
ちなみに派遣していただいた救助隊の隊長は昨年度まで防災航空隊の隊長としてお世話になった方でした。久しぶりの再会でした!



また土日の当院では、ICLSインストラクターコースやPSLS/ISLSコースが開催されていました。

そして明日は『フライトナース勉強会』が開催され、全国から60名を超す方々に集まって頂くことになっているようです。そこで僕も『熱中症』についてランチョンセミナー(ぎりぎりスライド完成・・・)と救急車内の活動のシミュレーションのお手伝いをさせて頂く予定になっております。よろしくお願いします。
さらに小中学生が自由研究のためにドクターヘリの見学に来るそうです。楽しみですね!

2012年8月18日土曜日

『県立広島病院 救命センターブログ』とリンクしました!

町田です。

このたび『県立広島病院 救命センターブログ』とリンクさせていただきました。
http://hph-ccmc.blogspot.jp/

先日の統括DMAT登録者技能維持研修でご一緒させていただき、今回は救命救急センター長から直接のご依頼をいただきました。とてもうれしく光栄に思います。
県立広島病院は広島の救急医療をひっぱっている病院であり、そして広島県ドクターヘリの導入に向けて着々と準備が進んでいるとのことです。

今後ともよろしくお願いいたします。

2012年8月17日金曜日

第26回急性期災害医療(レベル1)コースを受講して

Web担当の伊藤です。

お盆休みも終わり、我が家に遊びにきていた夏休み中の甥っ子3人組も、ようやくおうちに帰って行きました。賑やかだった家の中も今ではシンと静まり返り、少し寂しい日常が戻ってきてしまいました。

そんなお盆の最中でしたが、昨日8月16日、前橋赤十字病院で第26回急性期災害医療(レベル1)コースが開催されました。
全部で20名受講されるという大盛況で、ロジとしての受講は筆者を含め計4名となりました。

このコースは、群馬県基幹災害医療センター(前橋赤十字病院)が、日本DMAT研修、日赤DMAT研修、MIMMS(Major Incident  Medical  Management and Support)コースを参考に、急性期災害医療の基礎的な知識および技術について習得することを目的として開発した教育コースです。
MIMMS同様、主に座学が中心ですが、コースの最後には実際に大事故災害を想定して、トリアージを行う実習があります。
2年前に筆者が見学した時は、実習時の患者役はインストラクターの方々の熱演だったのですが、現在は受講者も患者役をやることになっていました。
筆者は「黒タグ(死亡)」患者役で、息を止めていなければならなかったのですが、女優の素質はなかったようで、「呼吸あり」「従命反応に応じない」と判断され、見事に赤タグをつけられてしまいました・・・・・。

しかし、災害医療の最終目的は「限られた医療資源の下で最大多数の傷病者の最善を尽くすこと」、救急医療の最終目的は「傷病者個人にとっての最善を尽くすこと」、つまり、災害現場においては黒タグでも赤タグでも、より多くの傷病者をトリアージし、多くの命を救うところに最終目的があるので、そういった救急医療との違いと、災害医療の目的を理解するためにこういったコースがあるのだと実感しました。

こうした講習を受ける中で、筆者が最も感動しているのが、大事故災害時には「職種の壁」がなくなる、というところです。
もちろん、ロジは災害現場での正確なトリアージには限界がありますが、医師や看護師と災害現場に行って、記録をしたりタグをつけたりと、そういったサポートをすることが出来ます。
日常、事務員として医療現場にいると、何かと現場には携われないことが多いです。それはもちろん私たちに「治療行為に対する資格」というものがないからですが、いつもパソコンに向かうだけだと、実際に医療の現場でどんなことが行われているのか知ることが出来ません。
だからこそ、医師や看護師との治療現場においての認識のすれ違いがおこり、どうにもわかり合えないような状況に陥ることも少なくないのです。
しかし、大事故災害という、大きな規模での医療体制となると、そういう職種の「区切り」というものよりも、まずは多くの人を救うことに焦点が当たるので、こうして普段はパソコンに向かっている事務員が、医師や看護師とともに手を取り合って「職種の壁」を超え、現場に携われることが出来るのかもしれない、と思います。
とはいえ、これは小さな範囲(精神論)での考え方でしかなく、災害医療とは、それを行う前の災害マネージメントが必要とされます。
災害マネージメントには大きな大きな視野と、どこまでもどこまでも柔軟な思考、そして他人の意見を素直に受け入れられること、それを冷静に判断できること、そして何より協調性が必要で、より多くの人生経験がものをいうだろうと思います。
私など、まだまだ、ですが、こういった受講の経験を、何かに活かして行けたらと思っています。

左側はBLS&AEDの修了バッジ、
真ん中はMD902のピンバッジ、
右側が急性期災害医療コース修了バッジです。


そして、おかげ様で、試験には合格、キティちゃんの修了バッジを頂くことが出来ました。
これからは、もっと何かの役に立てるように、自分磨きに精を出したいと思います。




2012年8月13日月曜日

お盆も大忙し・・・

町田です。

8月に暑い日々が続いていますが、7月に比べると夜中は少し過ごしやすくなってきました。
いま世間はお盆休み・・・この時期が過ぎると秋の足音が近づいてくる予感です。

今日はすこし残念な話です。
8月に入り子供たちにとっては夏休み本番。そしてお盆休みで帰省ラッシュで高速道路や国道は多くの県外ナンバーの車であふれています。
しかし8月に入ってから、当院高度救命救急センターやドクターヘリで対応する子供の外傷や交通外傷の事案が激増していて、オリンピックを見る暇がないくらい連日緊急手術が続いています。お正月、ゴールデンウィーク、お盆休みと、世の中の大型連休の時期は、残念ながら救命センターが最も忙しくなってしまいます。

休みのこの時期、慣れない活動や運転をする際にはいまいちど深呼吸をして安全を十分確認してください。子供たちにとって楽しい夏休みに、そしてお盆休みに家族がそろって笑顔で過ごせるとをこころより願っています。

2012年8月11日土曜日

日直のお仕事

Web担当の伊藤です。

常日頃、ブログで話題にしてますが、高度救命救急センターは年中無休、24時間不眠不休で動いています。
先生はもちろん、看護師さん、検査技師さん、薬剤師さん等々、365日ローテーションで高度救命救急センターの医療を支えているのです。
救急事務にも、毎日、その筋ではスーパーマンと言いたくなるほどの、プロフェッショナルな方々が勤務されており、365日不眠不休で患者さんのお会計や、その他の事務的な作業をしています。
さて、高度救命救急センター以外の病院業務は通常月曜日〜金曜日の運営となっています。医事課、総務課などの事務職は、週休2日制、土日はお休みです。筆者ももちろん週休2日を頂いております。
しかし、そんな私たちにも2〜3ヶ月に1回くらい割合で、土日祝祭日のどこかで救急事務の当番が回ってきます。
これを日直と言います。
日直のお仕事は、主に、入院患者さんの受付や、救急外来の窓口業務です。

筆者もこの日直業務をはじめてかれこれ2年経過します。
最初のうちは、何をしていいのかわからずただただ戸惑うばかりでした。
とにかく電話が鳴りっぱなし、電話対応中に、救急車が来て、ドクターヘリが来て、窓口に急病の方が来て・・・・そのどれもに敏速に、正確に対応しなければなりません。
機転と集中力が必要で、たった1日の日直ですが、業務が終わると足が棒のようになっています。
しかし、救急事務に配属されている職員は、これを毎日やっているのだと、頭が下がります。

今日、筆者は日直でした。
前回、5月にやっているので約3ヶ月ぶりの日直です。
救急外来の混雑にも波があり、落ち着いて勤務できる時と、激混みになって大忙しになる時と両極端になる場合が多いです。
今日は、救急車対応の他、外来窓口も混んだので、忙しい1日だったと思います。

当初は、怖くて救急事務にかかってくる外線電話がとれなかった筆者ですが、最近は、積極的に外線電話にも出るようにしています。
患者さんからの電話がほとんどですが、診療所の先生からの紹介依頼の電話、救急隊からの救急車受け入れ依頼の電話も多くかかってきます。そういった電話に出ていると、救急外来がどのように動いているのかを理解できるようになってきます。
普段は電子カルテで記事を読んでいるだけの、救急医療の一部始終を体感できる瞬間です。

自分が、救急病院に勤務しているのだと、実感する一瞬でもあります。

筆者は、実はかなりじっとしていられない性分です。
ことあるごとに、まずは体が動いてしまうので、救急外来のこの日直業務が好きだったりします。

次に日直が回ってくるのは年末になってしまうかもしれませんが、また、こうして現場を体感できる日を、また楽しみにしていたいと思います。


※本文と写真は関係ありません。



2012年8月8日水曜日

群馬県ドクターヘリ総実績&7月度活動実績更新しました。

Web担当の伊藤です。

8月に入ってから猛暑続きですが、朝晩は気温が下がり、過ごしやすくなる日が続いています。空気も乾いており、まるで初秋のような毎日で戸惑い気味です。

今月も群馬県ドクターヘリ総実績と7月度活動実績を更新しました。







さて、筆者も去年1年は高度救命救急センターのホームページを完成させるために、8月頃から当院で開催されている各種研修コースを取材して参りました。
今年の5月にとりあえずは取材は一段落しましたが、新たに加わったコース、またインストラクターコースなどもあり、落ち着いたら新たに加わったコースの取材を検討しようと思っている今日この頃です。
今月、8月16日(木)に、第26回群馬県基幹災害医療センター(前橋赤十字病院) 急性期災害医療(レベルⅠ)コースが開催されます。 実は、このコースは筆者が一番最初に取材したコースで、それからもう2年も経過しています。


★その時の記事★
http://drheli-gunma.blogspot.jp/2010/12/blog-post_09.html



今まで 取材するばかりで、全く実習に参加できず、欲求不満も蓄積気味でしたが、ついに、この第26回コースに受講生として参加することになりました。
しっかりと講習を受け、特に事務としては災害時に活躍の場となるクロノロは実践に活かせるよう、多いに学習したいと思っています。

2012年8月5日日曜日

週末でも全科集合!~科の枠を取っ払って~

数年前のある日、『鼻血の患者さんの受入できますか?』という救急隊からの連絡がありました。『これで5件目になります。』もちろん『すぐ来てください。』 数分後、『鼻血の患者さんの受入できますか?これで4件目なんですけど・・・。』『もちろんどうぞ。』 数時間後、『鼻血の患者さんの受入できますか?これで8件目なんですけど・・・。』『はい、いいですよ。』
それぞれ、30分、45分、最後は隣県から50分かけて当院に到着しました。この日は当直に耳鼻咽喉科の先生がいらっしゃいませんでしたが、その日の外科当番の整形外科の先生と研修医で止血を行っていました。救急隊に聞くと『病院に耳鼻科がいない・・・』という理由で搬送先が決まらなかったとのことです。

当院はマンパワーの問題で、土日夜間いつも全科が日当直をしているわけではありません。しかし医師である以上はある程度自分の専門の枠を超えて診ることが必要です。ただやはりある程度専門的な手技や知識を投入せざるを得ないときもあり、その時は全科オンコール体制を敷いている当院では、すぐに各科の先生が必要に応じて病院に駆けつけてくれます。この鼻血の話でも、最後の症例は耳鼻科の先生が来院して専門的治療を行って止血していました。


この週末は重症外傷に対して蘇生のための緊急止血術を要することが連日続きました。日当直帯に傷病者が搬送されると、専門性は関係なくまずはその時の約5,6人の日当直医+数名の研修医で初療を行いながら、必要な専門科をオンコールすることになります。
この3日間は当科の医師が初療しながら様々な科に集まっていただき、力を合わせて救命のために戦い続けました。この3日間で当科がコンサルトしたり一緒に止血術に入っていただいた科は、心臓血管外科、呼吸器外科、整形外科、消化器外科、泌尿器科、形成・美容外科、脳神経外科、放射線科が挙げられます。この3日間で緊急止血術4件に立ち会い、様々な科の先生方の力をお借りしました。もちろん、外傷以外でも重症な患者さんの相談で様々な科と一緒に診療させていただきました。

当院では、分担制や輪番制がしっかり整っている科を除いて、 『この時間は〇〇科が以内から診れません』ということはしていません。医師である以上、まずは苦しんでいる患者さんに手を差し伸べてあげる、そして医師として共通でできることはすぐにしてあげる、でも専門性を必要とするときは専門科にコンサルトするようにする形で、1人でも多くの方に早く手を差し伸べてあげられるように救急の受入をのぞんでいます。


もちろん病院の規模や専門性があるのですべての病院がそうするべきだとは思っていませんが、群馬県全体が『早く患者さんに手を差し伸べてあげよう』という雰囲気にもう少しなってもらえないかと真剣に考えています。そして、救急車で病院に運ぶよりも早く救急科医師が接触できる可能性がある時に、いまだに残るドクターヘリ要請に対する考え方の地域差が早くなくなることを強く望んでいます。

2012年8月3日金曜日

遠い道のり・・・

町田です。

7月31日から8月2日まで、日本赤十字社群馬県支部献血センターの主催で、親子献血教室が開催されていました。その教室の行事の一環として前橋赤十字病院屋上ヘリポートでのドクターヘリ見学が行われ、3日間で多くの親子が見学にいらしていました。
見学に来られた小学生から素敵なプレゼントをいただきました。CS室に飾ってあり、フライトスタッフに元気を与えてくれています!ありがとうございました。



救急外来に搬送されてくる重症外傷の患者さんの中には緊急手術が必要になることがあります。

当院救急外来はレントゲン、CT室が併設されていたり、O型緊急輸血が5分以内に届いたり、またICUは救急外来に隣接しているなど、とても恵まれた環境にあります。
ERの入り口から救急外来をみたところ。
突き当たりにレントゲン、CT撮影室があります!
奥の扉が救急外来のエリアです。
ICUはすぐ隣に隣接されています!
しかし、救急外来から手術室までがかなりの距離があります。おおよそ病院の東はじから西はじまでの移動を要します。重症患者の移動はとてもリスクが高く、より安全に手術室に患者さんを搬送するために救急外来では『これでもか!』というくらいの安定化処置に全力投球します。
しかしこの距離は患者さんにとっても医療スタッフにとっても本当にストレスがかかるところであり、手術室までは本当に遠い遠い道のりです。

効率的な導線がひかれる思われる新病院の建設が早く始まることを強く望むところです。
手術室ははるか向こうの突き当りの2階です。
本当に遠い道のり・・・

2012年8月1日水曜日

『関越道高速バス事故対応検証会』を行いました。

今夜は当院において日本赤十字社群馬県支部初動救護班勉強会があり、『関越道高速バス事故対応検証会』が行われました。会場を溢れんばかりの病院職員の皆さんにお集まりいただきました。
今回の事故対応においては当院のみならず群馬県の災害対応の様々な課題を浮き彫りにされましたが、この事故をきっかけに新たな仕組みやシステムも作られるようになりました。災害対応を振り返り、それをもとに災害対応を更新することがとても大切なことです。



『関越自動車道高速ツアーバス事故対応検証会』

<活動報告>座長:集中治療科・救急科 副部長 中村光伸

1)発災から出動までの対応と今後の課題
         院内災害対策マニュアル作成WG リーダー 町田浩志

2)現場活動
         現場派遣初動救護班 業務調整員 板倉孝之

3)院内傷病者受入対応
         集中治療科・救急科 副部長 高橋栄治

4)黒タグ傷病者の死体検案
         日本赤十字社群馬県支部 事業推進課長 関口範之

5)黒タグ傷病者の医学的検討
         産婦人科 副部長 鈴木大輔



今回の事故対応には大型連休の早朝にもかかわらず多くのスタッフが駆け付けていただき、中には夜遅くまで対応が続いスタッフも多くいらっしゃいました。また病院に集まれなかったものの、災害対応で様々ところで負担がかかった部分をあとからフォローしていただいた全病院職員の皆様、関係各機関の皆様に心より御礼申し上げます。

今回の検証会では主に活動報告を行いましたが、病院職員で今回の活動を共有し、今後の病院の災害対応においてさらなる発展のきっかけになることを心より願っております。

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