ドクターヘリ症例検討会開催~テーマは『多数傷病者事案』~

本日当院でドクターヘリ症例検討会が開催されました。

 毎回県内全域から関係各機関の皆様にお集まりいただいております。

現在4か月に1度の開催となっていて、その間に出動した約200件すべての検討は出来ませんが、毎回様々なテーマをもとに症例をピックアップしています。

今回のテーマは『多数傷病者事案』でした。

1.現場直近着陸かつ防災ヘリとのコラボにより有効な活動ができた4名傷病者事案
2.ともに重傷で搬送手段の選択に悩んだ2名傷病者事案
3.ドクターヘリ、防災ヘリ、多くの消防・医療スタッフを結集した9名傷病者事案
4.CSCAの確立の大切さを学んだ6名傷病者事案

消防およびドクターヘリ側からそれぞれ各自事案について報告を行い、また当科中村医師より『多数傷病者事案とトリアージ』というテーマで講演がありました。

 時としてドクターヘリが基地病院を往復し人と物を現場に投入します!

多数傷病者事案対応の場合は、消防と医療の協力が必要です。もちろん警察などの各機関との協力も必要になることもあります。この際に、現場の統括・連携(C:Command & Control)、安全の確保(S:Safety)、通信手段の確立(C:Communication)、状況の評価(A:Assesment)ができて【『CSCA』の確立】、初めて傷病者の方々に確実なトリアージ(T:Triage)、治療(T:Treatment)、搬送(T:Transport)を行うことができます【『TTT』の実行】。
この『CSCATTT』が多数傷病者対応のキーワードになります。
まずは本部の設置。Commandの確立!
今日の検討会では、消防およびドクターヘリ側から何度もこのキーワードが出てきました。このような考えがだいぶ浸透してきましたが、実際の活動ではなかなかうまくいかないことが多々あり、もっともっとお互い訓練をはじめ努力が必要なようです。頑張りましょう!


ところでこの会の最中にドクターヘリの出動がありました。日没が早くなってきており、ドクターヘリはぎりぎり日没時間ちょうどに帰還しました。
7,8月の雷避難も終わっていて、幸いまだ今日は強風も吹き付けていなかったこともあり、今晩は久しぶりに屋上ヘリポートで夜を超すことになりました。明日朝一番で給油に出動です!
夜景をバックに・・・照明がないので日没後は暗すぎます。

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