ドクターヘリ職員同乗研修が始まりました!

町田です。

先日、山間部での事案にドクターヘリが出動しました。
周囲は森だらけでランデブーポイントまでも距離がかなりあるところで、傷病者の長距離の移動のリスクが高かったので現場直近の着陸を依頼したところ、現場で活動していた救急隊と警察の協力により直近の県道上に着陸させて頂きました。特に警察の方々の速やかな安全確保に驚きました。またこの活動で道路を約15分遮断してしまいましたが、ドライバーの皆様のご協力に心より感謝いたします。

関越道のバス事故の対応の教訓から、警察、消防、医療の
距離が確実にどんどん近くなってきています!
高速道路上への着陸にむけても話し合いが進んでいくことを期待します。


当院では9月から職員のドクターヘリ同乗研修を始めています。

当院の職員の皆様には普段よりドクターヘリの活動に多大なるご協力とご理解をいただいたおりますが、まだまだ実際にどのような活動が現場で行われているかなかなかわからない部分があると思います。また当院職員は様々な場面でドクターヘリについて聞かれることがあったりします。
実際にドクターヘリの活動を見て知っていただき、今後さらなる協力体制の確立と様々な場面でドクターヘリ活動を広報していただくために、まずは部長・副部長医師から同乗研修が始まりました。

もちろん同乗研修とはいえ実際の出動ですので、ただいきなり乗るのではなく事前にフライトドクターによる『勉強会』への参加と機長からの『安全講習』の受講をお願いしています。


 
スライドのごく一部です。
勉強会は45分間で、ドクターヘリについて、群馬での運航状況、実際の現場活動、
当日の動き、注意点についてしっかり説明させていただいています。


職員同乗研修の第1号は稲沢先生。ドクターヘリ導入時に副院長として様々な場面でご協力をいただいた先生です。また研修医教育にもとても力を入れており、まさに第1号にふさわしい大ベテランの稲沢先生に最も若いフライトドクターの雨宮先生というコンビでした。
あいにくの強風で群馬ヘリポートに待機となりましたが、3件の要請に速やかに出動していきました!
シートベルト、ヘルメットのあご紐ともにばっちりです。
安全第一で研修を行います。
おそらく年の差最大のコンビ・・・
フライトドクターの方がいろいろ勉強になりました。

現在月2,3回のペースで事前勉強会を開催しています。今後はさらに他のスタッフへの拡大を図る予定です。
群馬県ドクターヘリは職員の皆様に支えられて、今日も群馬の空を駆け回っています!

コメント

  1. 町田先生 初めまして、いつも貴ブログを拝読しております。
    いつも我々県民のためにありがとうございます。

    県道上着陸の画像、私の住処からわずか数分の場所でありまして、非常に驚いたのでコメントさせて頂きました。
    兵庫の但馬ドクターヘリではしばしばこのような着陸があるようですが、まさかこんなに地元でこのような救急活動が展開されているとは思ってもいませんでした。(すみません)

    町田先生を初めとする病院の方々の熱意とそれに応える地元消防の体勢、そして警察のバックアップと通行者の協力があってなのですね。
    言葉違うかも知れませんが、感動を覚えた次第です。


    高速も通っておらず、道路事情が県内でも良くない当地域ですが、ドクターヘリの効果は非常に大きいとお聞きしております。
    群馬の救急医療の砦として、今後も群馬ドクターヘリ、貴病院の一層のご活躍をお祈りしております。

    また場違いでしたら恐縮ですが、地元広域消防さんにも日頃の活動への感謝と、より踏み込んだ「攻めの救急」姿勢をお願いしたいと存じます。

    返信削除
  2. EBSさん

    とても丁寧なコメントをいただき心より感謝いたしております。
    このような活動は本当に安全の確保を優先しなくてはいけません。命を扱う仕事であるからこそ、リスクを背負いながら活動することは多くの悲劇を生む可能性があります。
    今回は、本当に多くの関係機関のサポートがあったからこそできました。大げさかもしれませんが、道路に降りることは確実な安全の確立を求められます。とにかく今回はこの活動にかかわった関係者が同じ目的のために同じ思いを抱けたことが大きかったと思います。そして通行止めに会った皆様方から逆に応援していただいたり、みなさんのドクターヘリに対するご理解によるところが大きかったです。

    まだまだ様々な壁があることは確かです。
    学校への着陸に対して『学校にヘリが落ちたらどうするんだ』と言われたり、要請が重なって行けなかったほうから『ドクターヘリを読んだせいで逆に病院に行くのが遅くなった』とか・・・でもまだまだ僕たちの広報活動が足りないのだと思っています。
    もっと皆さんに活動を理解していただくためにこれからも精一杯頑張っていきます。

    すべては患者さんの救命と社会復帰のために!

    返信削除

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