ハンドルを握る責任・・・

今年度に入って、日本では大きな交通事故が立て続けにおきています。

群馬県では4月末に大きなバス事故が起こり当院もその対応に追われましたが、それ以外にも京都、千葉、沖縄でも多数傷病者が発生する交通事故のニュースを耳にしました。そして今日も福島で5人のかたが亡くなった事故が発生してしまいました。

ドクターヘリで現場に向かう事案でも交通事故症例が多数あります。時には傷病者が複数存在することもあります。2012年度も昨日までで現場に出動(施設間搬送、キャンセルを除く)して初療を行った94名のうち19名が交通事故に伴う傷病者です。また夜中や早朝に救急車で救命センターに搬送される大事故の症例も比較的多くあります。
現場上空から事故現場を見ることがありますが、
ただただ傷病者の無事を祈るばかりです。
早期接触のため、事故現場すぐ隣に着陸することも。

群馬県は成人の車保有率が日本一ですが(公共交通機関が不便・・・)、警察庁警察白書から都道府県別交通事故件数(2004年から2008年までの5年間の事故件数を平均化して比較)によると、群馬県は第5位と残念な結果となっています。
2001年にドクターヘリが日本に誕生して10年以上たちますが、いままで一度も大きな事故が起きたことはありません。これは命を守る翼として常に安全第一で活動しているからです。
車の運転も同じです。車の中には大切な人が一緒に乗っています。そして車の周りには多くの子供たちが歩いています。ハンドルを握る以上は人の命を預かっているという自覚が日本中でもっともっと必要です。
交通事故で現場や搬送された傷病者に対応するとき、その人の命の危機が迫っていたり、周りの人たちの悲しみの顔が見えると、本当につらく感じます。車の安全性能を高めることは死亡率を減少することにとってとても大切ですが、まずは事故を起こさないようにドライバー自身が安全運転に心がけることが優先です。


<お詫び>
データ集計の遅れのため、群馬県ドクターヘリホームページの2012年度実績の5月分の更新が遅れていました。先日ようやく更新しました。遅くなってしまい大変申し訳ありませんでした。
http://www.gunma-redcross-icuqq.com/dr-heri/content05.html

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