2011年5月30日月曜日

夜のICUにて・・・

集中治療科・救急科の町田です。

救急外来を除いて病院の夜は基本的に静かです。そして消灯時間になると病室や廊下も真っ暗です。ただいま夜23時前・・・もちろんICUに入院中の患者さんにとっても昼と夜のリズムを付けることはとても大切なため、この時間のICUも基本的に消灯されています。
電気スタンドの明かりで記録をとるICUナースの皆さん。

現在ICUは12床で展開されていて、今年は今日までに277名の患者さんの入室がありました。日勤帯が処置や検査など業務が最も多い時間帯のため、スタッフ数も多く配置していますが、手術後の入室や緊急入室などで準夜帯も結構忙しいため、準夜帯には朝までの当直医にくわえて遅番の医師を1名配備しています(ちなみに今日は僕が遅番でした)。今日は珍しく空床がありますが、明日のうちにはきっと満床になるでしょう。今週は明日以降で手術後の患者さん9名の予定入室が決まっています。さらに多くの緊急入院があると思いますが、1人でも多くの重症患者が当院ICUの恩恵を受けられるために、ICU入室中の患者さんが1日でも早く回復するようにICUスタッフ一同朝も夜も頑張ります。
ICUの空ベッドサイドで、暗闇の中じっと人工呼吸器とモニターと
対峙している岡森先生。今度の学会発表に向けての勉強中です。

2011年5月29日日曜日

ERナース新スクラブ&歓送迎会

ただいま当直中の町田です。
土曜日は教育研修推進センターでは前橋ICLSも開催されました。(ひとつ前の日記で宮崎先生がコースの様子を紹介しています!ぜひご覧ください。)


毎日救命センターではいろいろなことがありますが、金曜日はいろいろ行事がありました。

1.ERナースのスクラブが完成しました。
朝いつも通り出勤するといつもとERの雰囲気が違います。白が少ない・・・そうですERナース用の新スクラブが完成し使用を開始しました。ものすごく格好よくきまっています!
救急科も水色のスクラブを着ていて、ERがなんとなく青の世界になりました。

2.新人のドクターヘリOJTがありました。
朝から雨が降ったりやんだりのところで、赤城山の中腹より要請がありました。いけるところまでヘリで向かうこととして、2次ランデブーの可能性を考えながら出動。幸い視界は良く患者さんがいる近くのランデブーポイントまで行けました。
この日は小倉先生のOJTがありました。現場での患者さんへの声掛け、できる処置は現場で行う、できるだけ早く搬送に移ること(『DEEP PEOPLE』で3先生がおっしゃっていたこと)をいつも以上に意識して行いました。若い先生の同乗は、僕ら上級医にとってもよい刺激になります。

3.救急外来歓送迎会がありました。
夜は32階の高さを誇る群馬県庁の31階のレストランで、“救急外来歓送迎会”が開催されました。新しいスタッフの皆さん、これからよろしくお願いします。
またこの会には救急外来スタッフとともに朝日航洋のクルー、そして県庁の方もいらっしゃいました。東日本大震災で朝日航洋には特に現地での活動で、県庁には特に南相馬からの患者さん受入の際に多大なるご協力をいただきました。まだ現地では日赤救護班が活動していますが、ひとまず初動救護班(DMAT)の慰労をかねての集まりにもなりました。


土曜の朝にERに出勤すると、高度救急救命センターの前にすでに救急車が3台止まっていました。金曜日当直の岡森先生と初期研修医2年生の吉田先生が頑張ってくれました。前日の夜の歓送迎会の間に働き続けた2人に感謝して、さっそく日直帯で引継ぎをしました。

この日記は朝から書いていたのですが、ERに出ずっぱりで完成は遅くなってしまいました。ドクターヘリで搬送され患者の4科合同の初療&緊急手術もありました。ERデビューの初期研修医1年生の柴田先生にたったいま初めての初療リーダーを任命しました。救急車のピーポー音が聞こえてきたので、玄関に迎えに行ってきます。朝までまだまだ長い戦いです!

2011年5月28日土曜日

第11回前橋ICLSコース

救急科 宮崎です。

本日当院臨床研修センターで第11回前橋ICLSコースが開催されました。
今回は前橋ICLSとしては、G2010が発表されてからの初コースとなります。

あいにくの天候にもかかわらず、多数の受講生、インストラクターにお集まりいただきました。

1枚目の写真のとおり、最初は緊張した面持ちの受講生でしたが、時間を追うごとに盛り上がりをみせ、最終的にはお互いに協力し合ってシナリオをこなしていただき、皆さん5枚目の写真のように満面の笑顔でお帰りいただきました。

次回前橋ICLSコースとしては11月23日に開催されます。





今回受講された皆様も、今後は多数プレインストラクター、はたまたインストラクターとしての参加を希望します。

2011年5月26日木曜日

“救急医が現場に行く意義!”~NHK『DEEP PEOPLE』を見て・・・~

集中治療科・救急科&フライトドクターの町田です。  

今回もご協力をいただいた
高崎総合医療センターです。
(後ろの高層建物は高崎市役所。)

昨日はドクターヘリが4件要請3件出動がありましたが、昼間の救急外来は比較的落ち着いていました。しかし当直帯に入って50人を超える患者さんが受診し、当直医師ほぼ全員が夕方から1時頃まで救急外来に集結していました。夜中は重症患者の救急搬送が続き、前回に続き(5/23のブログ参照)今回の当直でも重症ベッドをオーバーフローさせてしまい、結局朝方に搬送された重症患者は日勤帯まで救急外来で管理し、県内の救命救急センターにICU管理目的で転院させていただきました。重症患者の対応中に別の救急車の受入要請1件に応需できなかったこともあり、一晩中働いたわりには虚しさと悔いの残る当直になってしまいました。ちなみに、夜中のDEEP PEOPLEの再放送・・・10分しか見られませんでした。
今日もドクターヘリ4件要請いただきましたが、天候の急変などもあり1件しか出動できませんでした


本放送も再放送も見られなかったNHK『DEEP PEOPLE~フライトドクター~』ですが、きちんと録画してみました。 

約3年前に日本医大千葉北総病院で
1週間OJTをさせていただきました。
個人装備(“靴”)の話から始まり、“現場でどこまで行うか?”“家族を乗せるか?”などいつも現場で悩むことの議論は、とても興味深く見ることができました。番組では“現場でできることは行う松本先生(通称アグレッシブ派)”と“最低限の処置で早期搬送をする小林先生(通称早期搬送派)”という番組上では視聴者にわかりやすい構図になっていましたが、高山先生を含めて日本のドクターヘリをリードしている先生方でも悩み、そしてその時の状況で臨機応変に対応していることがわかりました。僕は日医千葉北総病院でドクターヘリの研修をさせていただき、その時の強烈な印象があるためどちらかというと“アグレッシブ派”かもしれませんね。ちなみに但馬救命センタースタッフブログにコメントを入れさせていただきましたが、小林先生より実は“超アグレッシブ派”との返事をいただきました!

地上ヘリポート、離陸まで3分!
(当院も早く移転場所の決定を・・・)
この番組内で各先生方がそれぞれ“医師が現場に行く意義”について語っていました。ドクターヘリの最大限の目的は、できるだけ早く傷病者に接触し治療を開始することです。そのための手段としてのヘリであって、ヘリ以外でも傷病者に早く接触できるのであれば、車でも自転車(“ドクターチャリ”)でも何でもよいのです。傷病者の詳細情報はほとんど持たない状況で現場に向かい、その現場も時とし救助現場であったりすることもあるので、やはり現場に行く医師はどのような状態でも周囲のメンバーとすぐにチームビルディングを行いかつリーダーシップを発揮しながら、傷病者に対してはきちんと初期対応ができる救急医でなくてはいけないこともあらためて感じました。(番組内でも各先生がおっしゃっていましたが、“ドクターヘリが入っちゃえばその地域の救急医療がよくなるわけではない”ということですね!)

最後にドクターヘリを要請するのは消防で、やはりその消防との連携の大切さも番組内で取り上げられていました。小林先生の“キーワード方式”、高山先生のエマルゴによる訓練など、参考になることがたくさんありました。Face to Faceの関係をより緊密にすることが必要不可欠ですね。
ちなみに群馬県ドクターヘリも先週の症例検討会(DEEP PEOPLE放送の影響もあり?)以降、消防覚知要請、救急隊現着前要請がまた増えてきました。それに伴いキャンセルもちょっと増えたのですが、逆に早期要請のおかげで現場での劇的救命を行えた症例もありました。

本当に勉強になった番組でした。これから先もっともっと個人レベルアップ、消防とのさらなる連携強化を行い、最終的に群馬県ドクターヘリがより高いレベルで活動ができるように頑張っていきたいと思います。

よりレベルの高い病院前医療活動のために、
・覚知~要請、要請~離陸時間の短縮
・現場でのチームワーク、リーダーシップ
・現場で高度の医療を提供できるスキル
・現場活動時間、病院搬入時間の短縮
・ヘリが使用できないときの代用手段
など、まだまだ多くのことが求められます!


2011年5月25日水曜日

第25回日本外傷学会に参加しました。

集中治療科・救急科&フライトドクターの仲村(うみんちゅ)です。

519日(木)、20日(金)大阪の堺市にて第25回日本外傷学会総会・学術集会に参加してきました。写真なくてゴメンなさい。



今回は中野センター長、仲村が一般演題で発表してきました。

・中野センター長
『地方県における救急受入困難事例に関する急病と外傷疾患の比較』
・仲村
『骨折を伴わない鈍的外傷による腸骨動脈損傷の一例』

全国の外傷医の熱い討論が今回も繰り広げられていました。まだまだ日々外傷診療への挑戦が必要だと感じました。早速先週末はICU、救命センターが外傷患者が多く搬入されております。頑張りマス!!


来週は東京で日本熱傷学会が、札幌で日本臨床救急医学会が開催され、これらの学会でも当院スタッフから一般演題発表を行う予定です。



町田(ゆきんちゅ)です。

昨晩遅くに録画していたNHK『DEEP PEOPLE』を見ました。日本のドクターヘリ事業を引っ張っていらっしゃる先生方の共演であり、本当に興味深い内容でした。先生方の現場での活動、考え方のすべてが勉強になりました。

見られなかった方は再放送があります。5/25(水)25:10~(今晩)です。
http://www.nhk.or.jp/deeppeople/index.html
僕はもう1回見ます!(当直が忙しくなければ・・・)

2011年5月24日火曜日

50,000Hits、ありがとうございます!


ブログが始まって約半年になりますが、おかげさまで50,000Hitsにたどり着きました。
特に昨日は1日500Hits以上あり、本ブログを初めて以来最も閲覧していただきました。NHKの“ディープピープル”という番組でフライトドクターの特集が組まれていた影響が大きかったようです。

昨晩は私用がありその番組はまだ見られていません。しかし録画をばっちりしているのでER業務が終了し帰宅したらゆっくり見ようと思います。いままで様々な場面でご指導いただいた先生方のお話が聞けるとあり、本当に楽しみです。番組を見終わったら、ブログを更新する予定です。

しばらくお待ちください。

2011年5月23日月曜日

ER処置室は朝までICUでした・・・

当直明けの町田です。

スイマセン。相変わらずのベッド不足です。

昨日の日中はドクターヘリの患者さんや隣県の救急車の患者の受け入れを行っていましたが、準夜帯の重症患者については、“まずは初療を当院ERで行いその後転院の可能性もあり”という形で救急車の受け入れを行うことにしました。しかし患者さんの家族の希望で入院対応可能な高崎総合医療センターに受けていただくこととなりました。一昨日も当院でまず初療を行った重症患者を、その後群馬大学医学部付属病院に転院し入院加療していただきました。群馬県は3次対応可能の病院が3か所しかなく、なんとか協力してやっていくしかありません。本当にありがとうございました。
深夜帯近くにも近隣の救急隊から立て続けに3名の重症患者の救急車搬送、walk-in受診があり、唯一残されていた救命センター病棟の1ベッドにどの患者さんを入院させるか大いに悩みました。1名はERでの処置で幸い一般病棟でも対応可能となりましたが、2名のうち1名は朝までER処置室の1部屋をICUベッド化して、当直医とER看護師で朝まで集中治療管理を行いました。
ER処置室の1部屋は、夜中はICUベッドとして管理しました。
きちんと指示表も作りました。(手書きですが・・・)

本日日中にベッドコントロールを行い、ICUのベッドが空き次第ICUに入室予定です。


夜中に医局の机を片付ける予定でしたがまだまだ先になりそうです。医局の中で最も机の上が乱雑していると指摘され続けています。いつも夜はER、ICUから離れられず、“当直中に机を片付けよう”という考えは無残に打ち砕かれています。当直明けで帰る前に、今日こそ片付けをしようと思います。

机の上での仕事は不可能な状況・・・

2011年5月22日日曜日

形成外科とのチームワーク。(前橋日赤救護班第18班が出発しました。)

集中治療科・救急科の町田です。

ただいまER日直の真っ只中です。夜中はかなり忙しかったようで、当直の岡森先生からホットラインを引き継いだ時も、まだ夜中に救急車で搬送された患者さんやwalk-inで受診した患者さんの診療が継続されていました。その流れを引き継いだのか、午前中早くからドクターヘリの出動もありました。意識障害の消防覚知要請!フライトスタッフが接触してすぐに低血糖の診断がつき、ブドウ糖投与で現場でしっかり意識が回復しました。低血糖発作は時間がたつと不可逆性の脳障害が引き起こされる可能性があるため、消防本部通信指令課の覚知時点での要請は素晴らしい判断です!5/17の症例検討会後の4日間に16件要請で13件出動あります。
昼前からあっという間に黒雲がかかって雨が降り始めました。ただいまヘリは運休中・・・救急車やwalk-inの患者さんもポツリポツリで、ちょっと一息ついているところです。

集中治療科・救急科は各専門科の全面的協力のもとで、ERの初療からアドバンストリアージ、ICUでの集中治療管理を行っています。
当院は全国でも限られた数しかない“厚生労働省広範囲熱傷特定集中治療室管理料認定施設”であり、群馬県中や近隣県より重症熱傷患者さんがドクターヘリや救急車で搬送されてきます。熱傷患者さんの治療にあたっては、ICUで当科が全身管理を行いながら創部について形成外科にデブリードマンや植皮などの手術を行っていただいており、特に集中治療や創部処置が長期間にわたることより形成外科とのチームワークが大切になってきます。連日の包交やカンファレンスで話し合いをよく行いながら、さらなるチームワークを深めるために時々懇親会を開催しています。
先週末の5/20に久しぶりに形成外科&集中治療科・救急科懇親会を行いました。形成外科と当科の医師や研修医の先生、実習中の医学生、救急事務の方など多くの方が集まりました。熱傷治療の最近の話題に関して形成外科の先生よりいろいろ教えていただいたり、また形成外科部長の村松先生が5/22より日赤救護班として出発するとのことで当科からは現地の状況やニーズなどを伝えたり、時にはプライベートな話題で盛り上がったりもしましたが、とても充実した時間になりました。

本日朝9時に前橋赤十字病院救護班第18班が釜石に向けて出発しました。班長は形成外科部長の村松先生です。現地ではだいぶ救護班への医療ニーズが少なくなてきたという情報も入ってきていますが、村松先生は出発時の挨拶の際に、“与えられた任務のほかに現地でまだ必要なことがないかきちんとみてきます!”とおっしゃっていました。頼もしい限りです!気をつけていってきてください。
前橋赤十字病院救護班第18班が釜石に向けて出発しました。
日本接骨師会からの派遣で接骨士さんも一緒に向かいます!

~17時追記~
夕方になってあっという間に晴れ間が広がってきました。ドクターヘリも運航再開しました。ERも少しずつ忙しくなってきています。看護師や救急事務の勤務の申し送りが始まり、当直帯の医師も出勤してきています。僕と副当直の鎌先生はこのまま当直帯に突入します!

2011年5月20日金曜日

早期要請、早期接触、早期治療・・・そして連係プレー!

集中治療科・救急科&フライトドクターの町田です。



朝の群馬ヘリポート。
JA6910は北(病院)へ、JA6908は南(東京)へ同時に飛び立ちました。

症例検討会の翌日はフライトドクターの当番日でした。JA6910(BK117C-2)が無線チェックで2日間お世話になっていたJA6908(MD902)とは群馬ヘリポートでお別れです。群馬ヘリポートから病院に戻り、当科の朝のカンファレンスに顔を出した途端にドクターヘリ出動のPHSが鳴りました。

1例目は労働災害での要請で、現場に最も近いランデブーポイントを設定していただきました。初めて使用するところでしたが現場直近であったため、ランデブーポイントの安全確保の間に上空から現場をみて事故の状況を把握することができました。患者さんの初療を行いけがはありますが幸い安定していたので、直近の総合病院に救急車に同乗して搬送となりました。その病院にはドクターヘリで診療した患者を初めて搬送しました。早期に高度の医療が介入し、病状に応じて地元の病院で見ていただく・・・これもドクターヘリによる医療の早期介入の効果だと考えています。
ランデブーポイントの学校に戻ってきたら、その学校の先生より“熱中症に気を付けてください!”と飲み物の差し入れをいただきました。本当にありがとうございました。(この後立て続けに要請があったので、本当に助かりました。)


上空からランデブーポイントと現場が同時に見えます。
ランデブーポイントの設定は現場にできるだけ近いこの距離感が大事です!


2例目は交通事故で救出中の要請でした。複数傷病者が発生していましたが、幸い1名は軽傷で、重症そうな1名をドクターヘリで対応しました。救出中の要請で現場医療派遣を念頭に活動が行われており、患者さんに早く医療を始めさせようという消防の皆さんの気持ちが伝わってきました。

3例目は、2例目のミッションが終了し屋上ヘリポートから救命センターに戻る途中での要請でした。消防覚知同時要請です!ドクターヘリは要請から3分で離陸、そして1例目と同じ消防本部から今回も現場に最も近いランデブーポイントを設定です。ランデブーポイントの安全確保の間に今回も現場の様子を確認・・・かなりまずそうです。最も近いランデブーポイントのすぐ隣のランデブーポイントのほうが安全確保が早くできるとのことで、ランデブーポイントを変更しすぐに着陸。救急隊もすでにランデブーポイントに向かっているとのことで、万全の準備をして救急車が到着するとともにすぐに飛び乗りました。
接触時は橈骨動脈がふれず意識は全くなし・・・でも呼吸はしっかりある・・・ここはあわてず3日前にJATECインストラクターで指導したことを思い出し落ち着いて診療開始です。A(気道)ok、B(呼吸)okで、やはりC(循環)の異常です。フライトナースはすでに末梢静脈路を2本確保済みで、すぐに初期輸液療法を開始です。その間にエコーでFASTを施行、“胸腔・腹腔内は液体貯留なし、外出血はコントロールがついている・・・”そうなると残されるのは後腹膜への大量出血です。状況より骨盤骨折はありそう・・・そんな中、輸液が300mL入ったところで橈骨動脈が触知できるようになり、患者さんが目を開け手足を動かすようになりました。“初期輸液に反応あり!”の評価と同時に骨盤簡易固定を実施。その後も輸液全開投与している限りは血圧90台を維持している状況で、意識レベルも改善傾向あり切迫するDはなく、Eもok。ここまでくればこれ以上現場で輸液を入れつづけても、今度は逆に血液が希釈され血が止まらなくなる可能性が高くなり、つづけて輸血、止血術を行うために早期搬送としました。隣県ですが現場から最も近い救命センターに受け入れていただき、輸液が1000mL入ったくらいで病院に到着、すぐに輸血、止血術を行っていただきました。

その後その患者さんはさらに高度の集中治療管理が必要とのことで、翌日に栃木県防災ヘリ“おおるり”で高度救命救急センターである当院に転院搬送され、さらに追加の手術と集中治療室での継続治療が行われています。ちょうどICUの当直で一晩その患者さんの対応を行い、今朝を迎えたところです。

栃木県防災ヘリ“おおるり”が飛来しました。
安全確保のため群馬県防災航空隊の方がいらっしゃってくれました。
また搬送元病院のドクターカーで、医師もかけつけてくれました。

患者さんをひきつぎ、当院で継続治療を行います。
初療を行っていただいた病院の皆様、今回の転院搬送でご協力いただいた
栃木県防災航空隊の皆様に心より感謝いたします。


ドクターへリ症例検討会では早期要請、早期接触、早期治療について毎回訴えさせていただいておりますが、さっそく翌日そのことが実行されたことはうれしいことです。でも今回のような早期要請、早期接触、早期治療が当たり前であるように、群馬県ドクターヘリの活動の質をさらに高めていこうと考えています。関係者の皆様は、今まで以上にご理解ご協力のほどよろしくお願いいたします。

2011年5月18日水曜日

ドクターヘリの機体紹介&使用したランデブーポイントをリニューアルしました。

ホームページ更新担当の@JUNです。
以前にも予告していましたが、使用したランデブーポイントのページをリニューアルしました。
スクロールのストレスを解消するために、消防本部別にコンテンツを独立させ、各消防本部を1ページ展開でお届けしております。「使用したランデブーポイント」のINDEXページ、各ページにも消防本部別のINDEXメニューをつけて、どこのページからも目的の消防本部コンテンツへ移動できるように改善致しました。
今までのページで閲覧されていた方は、少々、最初は使い慣れないかもしれませんし、もしも何かさらなる改善案がありましたら、ご遠慮なくご提案お願い致します。



また、先日もブログでお伝え致しましたが、5月16日、17日と、BK117C-2の代替え機としてMD902が群馬に上陸致しました。
これまでMD902の写真が入手出来ず、未完成だった「ドクターヘリの機体紹介」のページでしたが、ようやく念願かなって写真撮影し、完成させることができました。
それにより、皆様に、コンテンツとしては完璧な形でドクターヘリの機体紹介を公開することができました。
ドクターヘリのイラストは、筆者が描きましたが、MD902はまだ色塗りが済んでいない状態です。
今後、BK117C-2のようにカラーイラストで公開したいと思っております。

以下、新しく公開したイラストの一部です。

★MD902の内部構造
MD902上陸により実現した、内部撮影。整備士が同伴して下さり、内部を撮影させていただきました。

★BK117C-2の機体サイズ
カラーイラストを完成させるのは、1週間はかかります。。。。


※参考資料:朝日航洋株式会社ドクターヘリ概要より(本文の転載・引用はご遠慮ください)

★ドクターヘリ機体紹介のページへ★
http://www.gunma-redcross-icuqq.com/dr-heri/summary.html

2011年5月17日火曜日

平成23年度 第1回 群馬県ドクターヘリ症例検討会が行われました。

本日、群馬県ドクターヘリ症例検討会が行われました。この症例検討会は3ヶ月に1度当院で開催されていますが、今年度初めて開催される第1回目(総計8回目)で、昨年度に引き続き、消防関係者、病院関係者をはじめ多くの関係各機関の皆さんに参加していただきました。

今回も以下の内容についての報告や質疑応答が行われました。

1.活動実績報告について
(平成22年度 平成22年4月〜平成23年3月)
2.症例検討(4症例)
3.平成22年度救急医学会関東地方会
救急隊員部門シンポジウム発表演題(1演題)
・「群馬県ドクターヘリとの連携について」
(桐生市消防本部の通信指令課の方より、オーバートリアージを許容したドクターへリの早期要請するための桐生市消防本部の取り組みや考察を発表していただきました。)

“消防覚知時点での要請数”や“消防覚知からドクターヘリ要請までの時間の早さ”のピークは運航開始して1年半頃で、それからの1年間は両方とも数値上は悪くなっています。症例検討会での議論も回を重ねるごとに少なくなってきているようです。そのような中で、今回始めてドクターヘリで施設間搬送での要請もとの病院の先生にも発表をしていただき、貴重な意見をいただくことができました。今後の症例検討会では、広域連携やキーワード方式による要請など、新たな話題を提供する必要もあると感じています。
これからもさらによりよい活動ができるよう、ご意見、ご提案、そして活発な議論のほどよろしくお願い致します。


来週5/23(月)、全国的にも有名で大活躍されているフライトドクター3名がそれぞれのポリシーや流儀を熱く語り合う“ディープピープル”という番組がNHKで放映されます。
http://www.nhk.or.jp/deeppeople/index.html

群馬県ドクターヘリにとっても、私たちフライトドクターにとっても絶対に勉強になる番組だと思います。皆さんぜひご注目ください!

2011年5月16日月曜日

2日間のみ“コードブルー”のヘリです!(前橋日赤救護班第17班が出発しました。)

町田です。

当直帯に入り6時間たちました。
救急車8台、救急患者30名、処置室3か所・診察室3か所はあふれています。当直帯の医師全員が救急外来と緊急入院の患者につきっきりです。重症ベッドの残りもわずか・・・今宵は朝までが長そうです。

東京にちょっとばかり出かけてきます。
群馬県ドクターヘリのヘリコプター(BK117C-2)は、無線機器の点検のため今朝から東京に出かけています。代替機はドラマ“コードブルー”で使用されたヘリコプター(MD902)です。

☆BK117C-2とMD902の詳細はこちらからどうぞ!

5/16-17の2日間のみですが群馬の空を飛んでいます。5/16朝はまだ群馬ヘリポートから当院に戻ってくる前に、群馬ヘリポート付近の交通外傷に対応しました。救急車でそのままヘリポートに搬送し、そこで待機していたフライトドクター・ナースで初療を開始し、そして病院へヘリでの搬送になりました。“ドクターヘリ=空飛ぶER”なので、今回は直近のドクターヘリに搬送することで、最も早く高度救急医療を開始することができました。

残念ながら“山P”本人は乗っていませんが、5/17には実際に新しく来た先生のOJTが行われます。当院で症例検討会も開催されます。短い期間ですがMD902をよろしくお願いします。

ドラマで実際に使用されたヘリコプターです。

宮崎先生が班長として釜石で活動していた前橋日赤救護班第16班が、昨夜未明に帰還しました。引き続き本日より第17班が釜石に向けて出発しました。班長は心臓血管内科の今井先生・・・地震が起こった時はドクターヘリのOJTで僕と群馬ヘリポートにいました。その時は身動きが取れず、津波の映像にただ立ち尽くすことしかできませんでしたが、それから2か月・・・今回は救護班班長として現地に赴きます。大いに活躍してきてください!

2011年5月15日日曜日

日本赤十字社医療センターと日本赤十字看護大学に行きました。(JATEC 5月東京コース)


集中治療科・救急科&フライトドクターの町田です。

今週末は広尾に行ってきました。広尾といっても私の地元北海道の広尾ではなく、東京のど真ん中の広尾です。広尾に最近移転して新しくなった日本赤十字社医療センターに隣接する日本赤十字看護大学で、今回初めて開催された“JATEC 5月東京コース”にインストラクターとして参加しました。

*JATECコース:外傷診療に必要な知識と救急処置を、模擬診療を介して学習するトレーニングコース。



私が担当したブースはとてもきれいで広い教室でした。週末のため空調が使用できないとのことでしたが、窓を開けて高級マンションを眺めながらのブース運営となりました。(窓を全開でも静かな環境でした。)
今回のコースでは普段は救急に接することのない専門科の先生方が多く参加していましたが、救急医療に対して興味を持ってきていることもあり、とても熱心に受講していました。


日赤救護班訓練やDMAT研修で一緒になった先生や、大学時代の上司や同じ病棟でお世話になった先生に再会することもあり、このような研修コースや救急医療を介してのつながりが広がっている気がします。


今週末ドクターヘリは外傷に出動していました。当院ではフライトドクターはJATECを、フライトナースはJNTECを全員受講済です。また、今週5/17(火)は3ヶ月に1度のドクターヘリ症例検討会が開催されます。関係者の皆様はふるってご参加ください。




昨年移転したばかりの日本赤十字社医療センターです。
救命救急センターを見学させていただきましたが、機能的かつ充実した設備が備わっていました。
当院の移転に関しても、当院の役割と機能を考えた上での移転場所の決定と設備を整えてほしいと思います。

2011年5月14日土曜日

各種教育・研修コースを更新しました。

ホームページ更新担当の@JUNです。
前橋赤十字病院 高度救命救急センター G2010版BLS&AEDコース第115〜117回、群馬県基幹災害医療センター急性期災害医療コース(レベルⅠ)第13〜15回受講募集要項の最新情報を掲載致しました。ともに締め切り日は6月3日(金)です。詳細はホームページをご覧下さい。

★前橋赤十字病院 高度救命救急センターG2010版BLS&AEDコース受講生募集要項

★群馬県基幹災害医療センター急性期災害医療コース(レベルⅠ)受講生募集要項

数日前よりブログが不調でした。
スタッフより声がかかり気づいたのですが、記事を投稿したくても、投稿フォームがフリーズしている状態で、完全に投稿不能でした。
これについてググってみたところ、設定画面「基本」のグローバル設定で「新しくなったのエディタ(おすすめ)」を「以前のエディタ」に変更すると、改善しました。しかし、どうも調子が悪く、昨日の朝、とうとうBlogger事態が問題を解決するためのメンテナンスに入ってしまい、完全にログイン出来なくなってしまいました。
更新係としてはどうにも対処しようもなく途方に暮れていました。
今朝になって、ようやくBloggerのメンテナンスが終わり、こうして投稿出来るようになりましたが、依然として「新しくなったエディタ(おすすめ)」で投稿しようとすると、保存時にエラーが出て、記事が保存出来ない、投稿出来ない状態になっています。
またもやメンテナンスに入ってログイン出来なくなる可能性も高く、関係者各位とご訪問して下さっている皆様にご報告も兼ねまして、お知らせのブログを更新させていただきました。

今後、Bloggerが使用出来なくなった際の最新情報はfacebookウォールにて掲示する予定です。

今後とも当ブログをよろしくお願い致します。

※本日よりブログ表紙写真を皐月に変更致しました。
素材は「戦場に猫」さんからお借りしました。ありがとうございました。

2011年5月11日水曜日

前橋日赤救護班第16班より②

宮崎です。
本日から現地での診療を開始します。

午前中は水戸赤十字病院から引き継ぎ、小槌地区というところの巡回診療にあたりました。
現地の医療状況も徐々に改善してきており、休診していた県立大槌病院、開業医の先生方も仮設診療所という形で再開をしてきております。

しかし、この小槌地区、山奥のため、避難者の足の確保が問題のようです。

午後は釜石小学校での巡回診療でした。

こちらは街中で徒歩圏内に医療施設があるため、上記の問題は少なそうです。

徐々に釜石市内の救護も縮小方向ではありますが、他の自治体等がまず撤退方向にありますため、日赤としては最後まで残って救護を続ける、という形になります。

2011年5月10日火曜日

前橋日赤救護班第16班より①


本日朝方、ブログ上で町田医師からご紹介にあずかった救急科の宮崎です。

道中も順調でありました。
日赤岩手県支部に入っている遠野市保健福祉センターには予定より3時間も早い、午後5時頃には到着できました。

まずはここで1泊し、明日に釜石入りします。


“ドクターヘリOJTの1日”(前橋日赤救護班第16班が出発しました。)

集中治療科・救急科&フライトドクターの町田です。


本日朝9時に前橋赤十字病院救護班第16班が岩手県釜石市に向けて出発しました。第16班は当科宮崎先生がリーダーです。震災直後は初動救護班(DMAT)が被災地に向かい院内の人出が少なくなった中を、若い先生達を先導して院内の業務と群馬県内の救急体制を守ってくれていました。被災地での活躍を祈っています。


昨日は内海先生がOJTでドクターヘリの同乗研修を行いました。(OJT:on the job trainning。まず見る、続いて指導、そして自分でやってみる、最後にフィードバックするという流れの実際に働きながらの研修です。)
前日の強風のため8時にドクターカーで病院から群馬ヘリポートに移動。 8時半に群馬ヘリポートで機内の資器材チェック、ブリーフィングを行いました。昨日は風が穏やかであったので病院へヘリで帰還、その後、内海先生に機長から安全講習を行いました。


いよいよ初出動に向けての準備が整い、9時に一度屋上ヘリポートから救急外来に戻りましたが、1時間も立たないうちにドクターヘリホットラインが鳴りました。すぐに屋上ヘリポートに駆け上がり(エレベーターですが)、ヘリコプターに乗り込んで出動しました。重症患者さんであったため現場で様々な緊急処置を行い、速やかに当院へ搬送して救急外来スタッフに引き継ぎました。






午後にも要請があり、同じく屋上に駆け上がって出動・・・その直後に“キャンセル”の連絡がありました。機内にはホッとした空気が流れ病院にそのまま帰還しました。早期要請も出動後キャンセルもどちらも患者さんにとってはよいことですね!



昨日は2件要請・出動で待機時間終了となり、デブリーフィングを行って内海先生のOJTの1日が終了しました。今年度から来た藤塚先生、小倉先生、原澤先生のOJTもすでに始まっています。しばらくOJTが続きますが、ご協力のほどよろしくお願いします。




ちなみに今日は救急外来スタッフとして内海先生が、午前中にドクターヘリで搬送されてきた患者さんを引き継ぎました。“病院前、救急外来、そして集中治療室、病棟管理まで全体像を見渡すことができる集中治療・救急医を目指す!”これが当科の特徴です。

2011年5月8日日曜日

県立病院群研修医が来ました!

集中治療科・救急科&フライトドクター&“アナログ人間”の町田です。twitterに加えてfacebookも始まりました。実は両方ともよくわかっていません。最近ようやく7年ぶりにパソコンを買い替えてネット環境の整備に混乱中で、さらに携帯電話の故障で新機種になれるのに手こずっていますが、なんとかtwitterやfacebookも勉強してさらに皆さんに情報を提供できるよう頑張るつもりです・・・

今日はドクターヘリが屋上ヘリポートから出動しましたが、そのまま病院には帰ってきませんでした。風が強くなり出動後に群馬ヘリポートで待機となりました。夜になっても風がビュービュー吹いている音が病院内にいてもこえています。明日は群馬ヘリポートから運航スタートで、後期研修医のOJTがあるのでtwo-doctorで現場に向かいます!

ところで当科には当院初期研修医のほかに、群馬大学や県立病院群の初期研修医が救急医療・集中治療を学びにローテーションでやってきます。昨年度は群馬大学の初期研修医2名が、それぞれ6か月間当科で研修をうけました。
今年は今月になって県立病院群から鎌裕一先生が当科に研修にやって来ました。研修期間はたった1ヶ月しかありませんが、多くのことに学んでいってほしいと思います。今日もさっそく救急外来の当直で頑張っています。ちなみに3年前に県立病院群研修医として6か月当科で研修を受けた先生は、現在当院心臓血管内科でバリバリ働いています!今日もICUで一緒に仕事をしました。

研修で回ってきてくれた先生と将来一緒に仕事ができることは本当にうれしいことです。
鎌先生、よろしくお願いします。
鎌裕一先生(左)、さっそく救急外来での当直です。
初期研修医には必ず上級医がついて、マンツーマンで指導します!

2011年5月7日土曜日

使用したランデブーポイント更新しました。

今日の前橋市は、時々小雨のちらつく、どんよりとした曇りの土曜日でした。


病院に向かう途中、ツツジの咲き乱れる遊歩道を歩いてきます。つつじは大好きな花の中に入りますが、近くに行くとその強い香りにくしゃみが止まらなくなります。
あまりスギ花粉ではアレルギー反応はおこらないのに、どういうわけか、つつじの香りにはアレルギー反応をおこしてしまいます。








さて、二日がかりの更新となってしまいましたが、本日、ドクターヘリ活動実績の中の「使用したランデブーポイント」のページを更新しました。
今回は、新たに追加した写真はありませんが、4つほどランデブーポイントが追加されています。後日、写真の追加があれば、写真追加後、ブログにてご報告する予定です。
また、昨日も書きましたが、使用したランデブーポイントのページをリニューアル予定で、遅くとも来月始めには新たなページを展開したいと思っています。
よろしくお願い致します。


記事記載:@JUN

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