2011年1月30日日曜日

群馬県ドクターヘリ、要請数1,000件に達しました。

集中治療科・救急科&フライトドクターの町田です。よく“誰が書いてるのですか~?”と聞かれるので、きちんと自己紹介してから本文に入ろうと思います。ブログなどで文章を書くことはとても苦手ですが、当科のホームページ担当となったために現在ブログも担当しています。いまはほとんど僕が文章(乱文?)を書いていますが、来月あたりから高度救命救急センターの多くのスタッフに書いていただこうと思っていますので、これからもよろしくお願いします。

寒い日が続いています。今日は都心でも雪が降ったようですね。群馬も朝から氷点下で、日中は晴れていたものの山のほうには雪雲がかかっており、夜7時頃になって帰宅するときすでに-2度まで気温が下がっていました。途中高速道路のICから雪の積もった車が下りてきていました。山のほうはかなり雪が降っていたようです。明日の朝も冷え込むようで・・・布団から出るのに勇気と気合が必要な日はまだ続きそうです。



前橋は晴れていましたが、
空には雪雲も広がっていました。

 今日は珍しく空っ風が弱まっていて、久しぶりに朝からドクターヘリが屋上へリポートで待機していました。前橋市内など平野部は晴れていてドクターヘリは運航可能でしたが、県北部は雪模様でドクターヘリは行けない状態でした。
屋上へリポート(11階相当)の横に吹き抜けがあり、その吹き抜けのそこの隣にICUのカンファレンスルームがあります。今日はICU専属医としてICUで働いていましたが、昼頃にちょうどそのカンファレンスルームで調べ物をしていたら、外からドクターヘリのエンジン音が聞こえてきました。
群馬県ドクターヘリが運航開始して“1年11ヶ月13日”に“1000件目”の要請があり、それに対してヘリが出動態勢に入りました。CS室に行くとCSが要請内容とランデブーポイントを確認していました。ヘリのローターがまわりはじめ、フライトドクター&ナースもヘリポートに到着しヘリに乗り込みすぐに離陸。そのとき再びホットラインが鳴り響き、“ドクターヘリキャンセルでお願いします。”と消防から連絡が入りました。1000件目の要請に対する出動は出動後キャンセルでしたが、傷病者がドクターヘリ対応でなくても良かったことと、またキャンセルを恐れずにドクターヘリを要請した消防本部の対応に安心しました。

運航開始以来、要請数は2008年度(42日)29件、2009年(365日)395件、2010年度(305日)576件と右肩上がりで伸びています。消防本部によって要請数にばらつきはあるものの、毎月ほぼ全消防本部から要請をうけています。また出動後キャンセルもありますが、それはオーバートリアージであることを許容していることに対してキャンセルを恐れずにドクターヘリを積極的に要請しているからです。ドクターヘリは重傷度や緊急度の高い傷病者にできるだけ早期に高度の医療を提供する“空飛ぶ救命センター”です。しかし、ドクターヘリは消防本部からの要請がないと勝手に出動することができません。まだまだ要請までに時間がかかっていたり、内因性疾患に対する要請が少ないなど
、全国的に見るともっともっとレベルアップしなくてはならないことが多い群馬県ドクターヘリですが、これからも消防と医療が協力して一人でも多くの傷病者の社会復帰を目指すためにこれからも群馬の空を飛び続けます。


ところで1000件の要請に対して、実際に出動できた数は795件・・・つまり約2割の205件は未出動になっています。未出動の内訳は以下の通りです。
・天候不良 66件
・待機時間外 51件
・オーバートリアージ 36件
・重複要請 47件
・その他 5件

天候不良はどうしようもありませんが、飛べる可能性があるかもしれないと考えて要請してくる消防本部の姿勢は評価されます。待機時間外も多く、特に日没制限があるので夕方ぎりぎりの要請にはお答えできないことが多々ありました(もっと早く要請すれば間に合ったものもいくつかありましたが・・・)。ただし、早朝の要請については8:45の運航開始時間前でも準備が整い次第要請にお答えしています。オーバートリアージは許容しているので、重症の可能性を疑ったら救急隊到着後の判断を待たずにドクターヘリを要請している結果がオーバートリアージによる未出動です。この数字は多くなってもかまいません。(ちなみにヘリが離陸したあとのキャンセルは出動後キャンセルとなり、出動の数に入ります。)
2008年10月から群馬県防災ヘリ
ドクターヘリ的運用を開始しています。
ドクターヘリ運航開始後も、防災ヘリとの
合同ミッションが何度も行われています。
問題は重複要請時で対応できなかった47件です。重複要請による未出動数は、2008~2009年度8件しかなかったのに対して2010年度は現時点で37件に増えています。重複要請時にもできるだけ連続出動できるように活動を調整したり(もちろん目の前に傷病者がいる時はその方に全力を尽くしますが)、ほぼ同時に要請が入った場合は救急外来の医師かフライトドクターが、どちらに先に対応するかを医学的判断で決断します。また1件でも多くの重複要請に対応するために、群馬県防災ヘリのドクターヘリ的運用(防災ヘリが当院でドクター・ナースをピックアップして現場に向かう方式)を併用して重複したもう1件に対応することがあります。群馬県ドクターヘリが運航開始してから今までに5件の重複要請に対して防災ヘリドクヘリ的運用で対応しました。


まずは消防本部に迷わずにドクターヘリを要請していただき、そして1件でも多くの要請に対して出動できるよう、これからも無事故で活動していきます。これからもドクターヘリへのご理解とご協力のほどよろしくお願いします。




明日は空っ風が強くなるとのことで、ドクターヘリは夕方に群馬ヘリポートに退避していきました。明日は群馬ヘリポートからの出動準備になります。病院にいつもより30分早く出勤です。明日の朝の気温は-6℃・・・がんばって布団から出ます!

2011年1月28日金曜日

“999件”と“早期要請”

突然ですが夜22時頃の高度救命救急センターの入口です。
救急車からのホットラインが入り、まもなく救急車が到着するところです。
救急車が到着する前の静寂なひと時・・・
救急車の音が聞こえてくると、当直スタッフは救急車を迎えに表に出てきます。

今日はドクターヘリの要請が2件ありました。
1件目はスキー場がある山間の村からでした。群馬県は南部(平野部)と北部(山間部)で全く天気が異なり、前橋市内は晴れていましたがその村の天気は雪で視界不良。ふもとの町まで搬送していただきドクターヘリと合流も検討しましたが、ふもとの町の病院が受け入れてくれることとなり未出動となりました。しかし、早期医療接触のためにドクターヘリを要請した判断は素晴らしいと思います。
2件目は交通事故で、救急隊現着前に消防本部通信指令課よりドクターヘリ要請がありました。消防覚知時に要請することは、最も早く治療開始ができるための最良の判断です!強風で屋上へリポートが使用できませんでしたが、前橋市内への出動であったため、フライトドクター・ナースがそのまま救急車に同乗し当院に搬送となりました。

今年は群馬の冬の代名詞である“上州の空っ風”が吹き荒れていて、ほとんどの日で群馬ヘリポート待機になっています。そのような季候の中ですが、今月もほぼ毎日ドクターヘリの要請があり、今日の時点で運航開始からの総要請数が999件となりました。ここのところドクターヘリ要請数は増加しているものの、相反して要請のタイミングが遅くなってきていることが気になっていましたが、今日は比較的早い時点でのドクターヘリ要請が行われていました。
朝の気温は氷点下の群馬ですが、赤城山の麓は雪がありません。
(いつも写真提供ありがとうございます。)

いつもブログの更新が夜中になってしまい申し訳ありません。今日も本当はこれから本題を書く予定でしたが、緊急事態の発生で多忙となりとりあえずここまでで終わりにします。明日以降にアップいたしますのでお待ちください。(23時から書き始めたのに、3時半の時点でここまでしか書けませんでした・・・)

2011年1月26日水曜日

群馬に戻ってきました。

災害医療センターで見つけた自動販売機。
右:災害停電時も提供可能な災害援助ベンダー
左:AEDが付いている自動販売機
(ちなみに値段も良心的でした!)
例年以上に日本海側にはたくさんの雪が降り積もっているようで、ニュースから雪による被害が連日報道されています。冬型の気圧配置が続き群馬は相変わらず強風が続いていますが、まずは北海道・東北地方や日本海側の天候の回復と、これ以上の雪害が起こらないことを心より願っております。

先週末からDMATの訓練や研修で立川に派遣され、5日ぶりに群馬に戻ってきました。明日病院業務に復帰しますので、さっそく先週末に当院で開催されたJATECコースの様子や、高度救命救急センターや群馬県ドクターヘリの様子の報告がまたできればと考えています。ドクターヘリは運航開始からそろそろ2年たちますが、あと数件で要請1000件を迎えます。死亡率の減少だけではなく社会復帰率の上昇のため、迷わずに早期の要請よろしくお願いします。


~あなたの熱意を応援します!~(すいません、宣伝です・・・)
ちなみに当院集中治療科・救急科では、JATECコースやDMAT隊員養成研修などの各種教育・研修コースの受講に関して、“コース受講は当科の仕事の1つである”という考えのもと受講料、交通費、宿泊費はすべて病院から補助がでます。集中治療・災害・救急医療に興味がある方、ぜひ当院当科で一緒に働きませんか?尚、当科スタッフにはACLS、ICLS、BLS、JATEC、ITLS、JPTEC、PSLS、ISLS、MIMMSそしてDMATなど数多くのコースのインストラクターが在籍しており、日常の診療からも多くのことを学べることが可能です。
ぜひ当院当科に興味のある方、問い合わせ、見学を受け付けております!

詳細は前橋赤十字病院 集中治療科・救急科ホームページへ
★☆当科医師募集 ↓☆★ 

2011年1月24日月曜日

無事終了!

おはようございます。DMAT訓練に続きDMAT研修に参加中で立川からの報告です。相変わらず寒い日々が続いていますが、都内は群馬よりやや暖かい感じがします。
先日の災害医療センターで行われた災害訓練の写真をアップしましたので是非ご覧ください。(1/22のブログです。)

1/22,23の2日間にわたって行われたJATEC前橋コースも、全国から集まっていただいたインストラクター各先生と受講生、そしてタスクとして協力していただいたスタッフの皆さまのおかげで、無事にコースを終了することができました。どうもありがとうございました。コースの詳細については後日ブログにて報告いたします。

昨日ドクターヘリの出動は1件のみでしたが、前橋市内からは車で約2時間かかる長野県に近い山間部への出動でした。ちなみにヘリでは約15分で到着しました。長野県に近いところで発生した傷病者で、長野県内の病院に搬送させていただきました。群馬県は西は長野県に接していて、東は栃木県と埼玉県に挟まれており、地域によっては隣県の近隣病院がかかりつけの場合が多くあります。ドクターヘリ運航開始後も、傷病者の状態によっては隣県の近隣病院に搬送させていただくことがあります。長野県、栃木県、埼玉県の各病院の皆さまに心より御礼申し上げるとともに、これからもご協力のほどよろしくお願いします。

2011年1月22日土曜日

立川広域防災基地連絡協議会災害訓練にDMAT出動しました。

(1/24 7時 写真を追加しました。)

今朝は先日のICLSでお世話になった公立藤岡病院の脳神経外科の先生と、前橋駅から前橋赤十字病院まで一緒になりました。また、当院とともに群馬県に2つだけ存在する救命救急センターである高崎総合医療センターの救命センター長にもお会いしました。そうです、いよいよ群馬県で初めてのJATECコースが、本日より2日間の日程で始まりました。当科にはJATECのインストラクターが6人在籍していて、今回のコースには4人が運営や実際のインストラクターとして参加しています。そして全国からインストラクターや受講生の先生方が、朝早くから寒い群馬に集まっていただき心より感謝します。JATECのコースの報告もしたいのですが、昨日のブログでも書きましたように私はJATECではなくDMATとして災害訓練に出動したため、JATECの報告は参加したインストラクターより後日報告します。

ちなみに当院で教育・研修コースが開催される日は、なぜかドクターヘリの出動が多くなっています・・・?本日は3件出動がありましたが、なぜか3件とも要請が12時台にかたまり、最初の1件目で向かっている途中に2件目の要請が入り、重症度を判断して1件目はキャンセルして2件目の出動に向かいました。1件目の出動で救急車搬送に切り替えて対応していただいた救急隊に感謝いたします。ちなみに3件目も2件目の出動中の要請でしたが、こちらは連続出動で対応することができました。ただし、今日は3件とも救急隊現着後の要請で、要請内容を聞いた範囲では覚知時点での要請であるべきだと考えられるものもありました。早期要請により連続出動で対応できる時間の余裕が増えますので、あらためて早期要請の徹底のほどよろしくお願いします。


☆DMAT(Disaster Medical Assistance Team)☆
災害急性期に活動できる機動性を持ったトレーニングを受けた医療チーム。
災害時の「避けられた災害死」をできるだけなくすことが目的。(災害時に1人でも多くの命を助ける。)

災害時においては、情報の入手、
共有がとても重要です。
私たち前橋赤十字病院DMATは、“10時に首都直下型地震が発生し、DMATの派遣を要請します。”という指令のもと、参集拠点病院である災害医療センター(東京都立川市)に向けて出発しました。チーム編成は医師1名、看護師2名、調整事務員2名の計5名で、モニター、人工呼吸器、酸素ボンベ、AED、各種薬剤など必要な資器材も一緒に持参しました。お昼過ぎに災害医療センターに到着しましたが、我々のほかに長野DMAT(佐久総合病院を中心とした混成チーム)、長野DMAT(諏訪赤十字病院)、山梨DMAT(山梨県立中央病院)、東京DMAT(武蔵野赤十字病院)が参集しており、当初は病院支援に入る予定でしたが病院災害対策本部からDMAT統括本部の指示に従うよう指令があり、最終的に病院内に設置されるSCU(広域医療搬送計画が立ちあっがた際に設置される部門です)の診療部門のリーダーを任命されました。

SCUに運ばれてきた重症患者の
安定化を図りつつ、広域搬送のための
パッケージを行います。
SCU診療部門のリーダーを任されましたが、“それでは患者が来たら搬送できるように準備しましょう・・・”というわけには行きません。今回SCUには当院DMATを含めて4チームが配置されました。SCUをどのように展開するか、指揮命令系統をどうするか、人員配置はどうするか、連絡手段はどうするかなど、まずはチームビルディングと資器材の準備を始めなくてはいけません。他のDMATのアドバイスとご意見をうかがいながら、チームビルディングを行ったところでいよいよ患者が搬送されてきました。基本的には災害医療センターに搬送されたり自らやってきた被災者の中で、重症度が強く広域医療搬送が必要と判断されたものが救命センターからSCUに搬送され、SCUのなかではさらなる被災者の状態の安定化と広域搬送(今回は自衛隊ヘリ)に耐えられるようなパッケージが行われ、最終的に搬送の優先順位を決定し自衛隊ヘリが離陸する時間に合わせて搬送を開始することが行われました。

今回SCUを担当したDMATチーム。
共通の目的で集まっています・・・
“防ぎえた災害死 ゼロ を目指して!”
DMATというと、災害現場で最前線で緊急治療をすると言うイメージが強いかもしれませんが、各都道府県から普段は一緒に仕事をしないチームが多く集まるので、必ず統括する部門が必要になってきます。今回はSCUの診療部門のリーダー役を勤めさせていただきましたが、救命センターから搬送されてくる被災者の情報やSCU内の診療の進行具合、また搬送計画にあわせてきちんと活動ができているか、資器材や人員は不足していないかなど、常に頭の中は混乱しそうな状態でした。しかし、今回はSCUの担当となった各DMATの皆さまの多大なる協力と活動力のおかげで、リーダーがあまり(余分に)動くことなく無事にSCU業務を全うすることができました。特に、普段ドクターヘリで搬送させていただいている病院の先生であったり、他の災害訓練でもご一緒させていただいた先生や看護師さんがいたことで、最初から意思疎通がうまく取れていたことも無事終了することができた大きな要因になったと思います。

群馬県は地震も少なくあまり災害が起こらないといわれていますが、近年の日本の災害を見ていますといつどこで起こってもわからない状態です。群馬県で大規模災害が起こった場合は当院DMATチームが様々な部門で統括に入る可能性が高いと考えており、今回の訓練は本当に大切な経験となりました。
そして、私は明日からの日本DMAT隊員養成研修にタスクとして参加するために、さらに4日間立川での生活が続きます。現在当院には医師4名、看護師3名の日本DMAT隊員養成インストラクターが在籍しており、当院からも1名がインストラクターとして参加します。

2011年1月21日金曜日

ICUのベッドをコントロールせよ・・・

今週に入っても相変わらず晴天が続いている群馬ですが、北風が強く吹き付ける日々も続いており、給油のために群馬ヘリポートに行ったままそこで待機になってしまったり、晴天なのにあまりの強風で急に運休になったりと、“上州の空っ風”との戦いは続いております。ドクターヘリは今月も平均1日1件以上は出動していますが、相変わらずここ2ヶ月では最も少ない出動ペースになっています。心・脳血管疾患など内因性疾患が増えている時期ですが、内因性疾患に対する要請の割合が少なくなってるのが気になるところです・・・


群馬県は全体的に医師数が不足していることに加え、地方病院への大学病院などからの医師派遣中止などの影響で、遠隔地からの重症患者の転院搬送や当直帯の救急搬送の依頼が増えています。なんとかそのようなリクエストに応えようと日々努力していますが、いくぶんICUのベッド数に限りがあり100%お答えできていない現状があります。(ただし、ドクターヘリ要請を躊躇してあとから転院搬送になっているケースがいまだに見られています。早期医療介入により重症化を食い止めることができたり、救急科医師による現場からのMedical controlも可能なのですが・・・)



当院ICUは研修医を含め当科3~4名と麻酔科1名の
計4~5名が“ICU専従医”として毎日配備されています。
患者さんの全身管理に日々勤めています。
現在ICUは10床で運営していますが、今年は元日からICUのベッドが10床とも常に埋まっている状態です。本当にICUのベッドに余裕がある日が1日もない状態が続いています。とはいえすでに今年約40人の新入室患者さんを受け入れています。常にベッドがいっぱいである状況なので、新入室患者を受け入れるためにはICU入室中の患者さんの全身状態を改善して一般病棟に転棟させる必要があります。つまり、予定された術後の患者さんや救急外来に搬送された患者さんの入室のために、できるだけ早期にICUから退室できるようICU専従医(ICU当番となった当科や麻酔科医師)は一生懸命患者さんの全身管理を行っています。(1日平均で2名退室と新入室2名の受入を連日続けている状態です・・・)





人工呼吸管理に使用される人工呼吸器。
早期の離脱を目指しています。
高齢化時代を反映しているのか特に高齢者の呼吸不全の患者さんの入室が多く、人工呼吸器から離脱するまでに難渋するケースが増えています。当院ICUでは、積極的なAPRV(Airway Pressure Reliese ventilation)の導入(当科医師作製のプロトコールがあります!)や腹臥位療法など呼吸理学療法(看護師が積極的に行ってくれます!)をどんどん行い、そして必要の際は躊躇なくICUで気管切開を行い、できるだけ早い人工呼吸器からの離脱とICUからの退室を目指しています。またいずれ詳細は紹介させていただこうと思いますが、当院ICUではAPRVの導入をはじめ呼吸管理について積極的に様々な試みをしています。実際に呼吸管理を勉強したい目的で当科で後期研修を行っている医師もいますよ。(興味のある方は、いつでも見学大歓迎です!)

近いうちにICUのベッドが増床になる予定で、それに向けて当科でも人員配置などいろいろ調整中です。本当に高度救命救急センターのICUでの治療が必要となる患者さんがひとりでも多く入室できるようになんとかしようとしているところです。それまでは他科主治医の方々にご迷惑をかけたり、他の病院のご協力を仰ぐこともあると思いますが、ご理解のほどよろしくお願いします。
それにしてもいつになったらベッドコントロールの悩みから開放される日が来るのでしょうか・・・


いよいよ、明日から当院初開催のJATECコースが始まります。インストラクターや受講生で前橋にすでに到着されている方もいると思いますが、北風の寒さにいやになっていないでしょうか?また、インフルエンザも流行中のため体調管理に十分お気をつけください。ちなみに私は明日からDMAT訓練や研修のため5日間ほど上京しますが、JATECやDMAT研修の様子など適時報告しようと考えております。

2011年1月18日火曜日

“95.9%”

(*1/20 1時に写真を追加しました・・・)

先週末から続いた冬型の天気はようやく落ち着いてきて、ドクターヘリも3日ぶりに屋上へリポートに戻ってきました。朝運航開始時間前からドクターヘリの要請がありましたが、救急隊現着後に軽症のため未出動となりました。キャンセルを恐れずに消防本部指令課が早期要請した良い結果です。その後続けて要請があり、朝一番から出動しました。最終的に3件の出動がありましたが、日没間際の要請1件にお答えできずすいませんでした。(今月は今までのところ要請35件、出動28件で、ここ2ヶ月よりもグッと減っています。)


突然ですが“95.9%”とは、何の数字でしょうか?相変わらずベッドコントロールに悩まされ続けている当院のベッドの稼働率??(まんざら外れていないようですが・・・)答えは、“群馬県の公共施設でAEDが設置されている施設の割合”です。

毎年AED&BLS講習会を行っている
前橋市立前橋高等学校(ヘリから空撮)と、
同校に実際にあるAEDです。

AEDとは、心肺停止状態で倒れた人に電気ショックを与えて蘇生させる自動体外式除細動器のことです。県がAED設置が必要と判断した1668施設のうち、95.9%にあたる1599施設でAEDの設置が確認されました。また35市町村のうち25市町村で設置率100%を達成していたとのことです。
総務省消防庁が公表した結果では、AEDで救命措置を受けた人の1ヶ月後の生存率は42.5%で、受けなかった人の9.7%を大きく上回っています。当院でも病棟や検査室で急変があった時は、真っ先にスタッフと救急カートとAEDが届られます。救急車にもAEDが搭載されており、心肺停止状態の患者さんが搬送されてくる時は、必ずAEDがつけられています。そしてERやドクターヘリにスタンバイされている除細動器に引き継がれます。
せっかくこれだけ設置されているAEDですが、実際に必要な場面で使用しないと意味を成しません。今後は使用方法をもっともっと周知させて行く必要がありそうです。ちなみに毎年10月に前橋市消防局に協力して、前橋市内の高等学校の高校1年生を対象にAED&BLSの講習会を行っています。若いのでAEDの使い方はあっという間に覚えていただけます!そして講習会のあと実際に街中でAEDを使用することがあったり、その講習会がきっかけで現在救急救命士として市民の命を守る仕事についている人もいます。

さらに幼稚園や保育園などへ設置の拡大や、実際にAEDを使用できる市民の割合がもっともっと増えるように、これからも啓蒙活動を続けていこうと思います。


先週末は日赤DMAT訓練があり、当院当科スタッフもセンター長をはじめ3人がスタッフとして参加しました。そして、今週末にも災害医療センター(東京都立川市)で行われる災害訓練に当院DMATチームが参加し、また続けて同院で行われる日本DMAT隊員養成研修にも当科スタッフがタスクとして参加します。そして、いよいよ当院で初開催となるJATECもあと4日と迫ってきました。当科に在籍するJATECインストラクター6人も、コーディネーターやインストラクターとして着々と準備をすすめています。懇親会も開催予定です!週末前橋に来られる際は、防寒対策を忘れないようにしてくださいね。(特に寒い北風対策にマフラーや手袋は必須です。)

2011年1月16日日曜日

群馬の冬景色&“15分ルール”

いつも本ブログを閲覧いただきありがとうございます。今までにアメリカ合衆国と中国、香港、マレーシア、シンガポール、インドネシアのアジア各国、そしてイギリス、ドイツ、ブルガリア、スロベニアとヨーロッパからもアクセスをいただき、そして今日は新たにロシアからもアクセスをいただきました。私の語学力の問題で急に外国語表記に換えることはできませんが、これからもよろしくお願いします。


今年もセンター試験と重なるように日本中で雪が降りつけているようです。どうして天気の神様は受験生に毎年毎年試練を与えるでしょうか?受験生の皆さんが無事試験を受けられていることを心からお祈りしております。

天気予報によると冬型の気圧配置で日本海側は大雪で大荒れの模様。しかし群馬県の平野部では、天気予報の予想ははずれ雪が積もることなく朝を迎えました。しかし気圧配置が示すように北風が強く吹きつけ、山に積もった雪が空っ風にのって平野部に舞い降る“風花”が前橋市内で見られました。雪が降っている山間部を除きドクターヘリは運航可能ですが、風が強いためにドクターヘリは今日も群馬ヘリポートに退避中です。

昨日までで群馬県ドクターヘリは777回の出動をしていますが、昨日の出動の際にフライトスタッフにより群馬の冬景色を象徴する景色が写真に収めらていたので紹介いたします。
赤城山の頂に広がる大沼。
冬には氷結して、ワカサギ釣りのメッカになります。
(一酸化炭素中毒で当院ERに救急搬送が増加するのもこの時期です・・・)
※写真はクリックすると拡大出来ます。



病院周囲は全く雪がありません。
相変わらず平野部は全く雪がありませんが、群馬県北部はすっかり雪国です。天気予報では群馬県は“前橋(南部)”と“みなかみ(北部)”の2ヵ所が紹介されることが多いですが、同じ県内ですが全く違う天気です。前橋(南部)は埼玉や東京の天気とそっくりですが、みなかみ(北部)は新潟の天気に近い感じです。この時期にドクターヘリで北部に向けて出動すると、雪がまったくない場所から10分くらいでいきなり雪国に様変わりします。南部は晴天で穏やかな日でも、北部は雪雲による視界不良でドクターヘリが行けない事もあります。あまりの天気と景色の違いに本当に同じ県内かと疑ってしまいます。




15分後にはスキー場に着陸です。
山間部はすっかり雪国です。
そんな北部に集中してある群馬県のスキー場もようやく雪が降り積もり、例年より遅めの本格営業が始まっています。昨シーズンはスキー・スノーボード外傷でドクターヘリが16件出動しています。今シーズンは幸いあまり多くありませんがこれから増えることが予想されます。特に県外から夜中に車を運転してスキー場にやってきて睡眠不足であることが多いので、体調管理には十分気をつけてください。また、無理なジャンプでの転倒による大ケガが多いので、自分の技術と相談しながら群馬でのウインタースポーツを満喫していってください。疲れたら無理をせず、群馬の素晴らしい温泉を満喫してから帰るのも一考ですよ!




最後に紹介を・・・

昨日の新聞にのっていたのですが、日本医科大千葉北総病院救命救急センター長の益子邦洋先生が、ドクターヘリ・システムについて紹介する「『攻めの救急医療』15分ルールをめざして」(へるす出版新書)を出版したとのことです。この本の中で、「ドクターヘリは増えているが、あくまで一つの手段。救える命を救うためには、いち早く医師と患者を接触させる救急体制を地域全体で作ることが重要」と強調しています。群馬県ドクターヘリが運航開始する前に、群馬県のフライトドクター・ナースは全国のドクターヘリの先駆者たちのもとでOJT研修を行いましたが、益子先生のもとでも3名が研修させて頂きました。研修の際には早期での高度医療の介入の重要性をご教示いただき、それ以降にも学会などでお会いした際に、「ドイツで見学した病院は年間1500件出動があったけど、全部覚知での要請なんだよね!15分以内には患者さんへの治療が始まるんだよ!」とおっしゃっていました。ドイツでは救急患者と医師が15分以内に接触できるよう社会資本を整備せよという「15分ルール」という法律があるそうです。群馬県では消防側に、“30分以内の接触を目標”にと何かといってきましたが、それさえもまだまだ満足に達成できていません。ドクターヘリを要請することをまだためらっている(嫌がっている)とかいっている場合ではもうありませんね。この本から学ばなくてはいけないことが多そうです。

2011年1月13日木曜日

未来に継ながる学校への着陸!

今日はドクターヘリの要請が朝方に3件、夕方に3件立て続けにあり、いろいろ調整した結果なんとか2件ずつ(計4件)出動することができました。朝方の出動では現場から直近の診療所に患者を搬送しヘリ到着まで治療を開始していただいたり、夕方の出動では傷病者が待機している病院でヘリ到着までの間に、ヘリ搬送に備えての気道管理やルート類の整理をしていただいていました。本当にありがとうございました。また、ドクターヘリの患者を引き受けていただいた各病院に心より感謝申し上げます。
昨日より急性期や重症ベッドのみならず一般病棟にも空きベッドが全くない状態が続いています。ベッドコントロールも追いつけず、救急車を受け入れても初療後に転院搬送に迫られたり・・・ちなみに北関東3県のうち茨城県と栃木県は救命救急センターが5病院ずつありますが、群馬県のみ2病院しかありません。救命救急センター 1病院と人口の関係は、栃木県 40万人、茨城県 59万人、そして群馬県 101万人となっています。何とかならないでしょうか?当直時間帯に入り救急車の受入要請は何とかすべて受諾していますが、すでに2名が当院救急外来で初療した後に転院搬送となっています。(受け入れていただいた病院に心より感謝いたします。)


(ここからが本題です・・・)

フライトスタッフが傷病者と接触するためには、当たり前のことですがドクターヘリが現場により近い地点に着陸する必要があります。その着陸点をランデブーポイントといい、あらかじめ消防側から設定されています。群馬県では現在約500箇所のランデブーポイントがありますが、そのうち学校のグランドが約200箇所も設定されています。よくよく考えると、特に小中学校は県内くまなく存在していますよね。そのうち本日まででドクターヘリが着陸させていただいた学校は、小学校19校、中学校15校、高等学校4校、大学2校の合計40校です。すでに5回も着陸させていただいてる学校もあります。


~群馬県ドクターヘリが着陸させていただいた学校~ 




2011年最初に着陸した学校は
高崎市立久留馬小学校です。
(私のいきつけの桃・梨直売所の近く!)
学校に着陸するとなると、授業の妨害になったり、体育の授業や休み時間のグランド使用を制限してしまうことになります。もちろん、学校が大切な試験や行事などの際はできるだけ避けようと消防側、ドクターヘリ側も考えています。またあるPTAの方からは、“学校にドクターヘリが落ちたらどうしてくれるんだい。”といったクレームもあったそうです。でも自分の子供がその学校で大きなけがをしたとき、それでもその学校は使うなと言うでしょうか?現在まで使用させていただいたどの学校でも、大きな事故なくミッションが完遂できておりますが、学校関係者や一般市民へのドクターヘリの啓蒙活動をまだまだ取り組む必要がありそうです。
 
 
 
 

群馬県内で最も着陸している
みどり市立笠懸東小学校。
(私も昨日おじゃましました。)

学校での活動においては大きな声援をいただくことが多く、フライトスタッフが厳しい環境や状況の中で傷病者を診療する際の大きな力となります。また、学校の先生方の働きと児童・生徒の皆さんの協力があってこそといつも実感しています。先日とある小学校の先生よりメールをいただき、“学校にドクターヘリが着陸すると知り、すぐに休み時間の予定を掃除の時間に切り替えて児童と現場の安全確保に努めました。”と言うことを教えていただきました。また、毎日宿題で日記を提出しているある中学校で、“ドクターヘリが着陸した翌日の日記では、9割近い生徒がドクターヘリの話題を書いていました。”と言うお話をうかがいました。とてもうれしいことです。




ヘリが離陸するまで安全確保していただいた
消防関係者、協力していただいた学校関係者の
皆さまに心より感謝いたします。
ドクターヘリが学校に着陸することで、児童や生徒の皆さんの心になにか訴えるものがあるでしょうか?最初に書いたように群馬県の救急医療はかなり追い込まれている現状です。若い皆さんのなかから一人でも“命の現場”で働こうと思うきっかけを与えられれば、こんなにうれしいことはありません。ドクターヘリが未来の救急医療への架け橋になることを願って、これからも群馬県の空を飛び回り時には皆さんの学校におじゃまします!

2011年1月10日月曜日

教育・研修コース三昧!

新年になってずっと晴れた日が続いていますが、空っ風が一段と寒さと強さをまして吹き付ける日々が続いている群馬県です。救急外来にはインフルエンザの患者さんも増えてきました。高度救命救急センタースタッフにも体調が崩す人が出てきています。マスクは必須、うがい、手洗い頻回励行で何とか防戦中です・・・

群馬県ドクターヘリもこの3連休で9件の出動があり、今までのところ先月に引き続き1日平均2件の出動があります。特に寒さが強いためなのか脳卒中や急性冠症候群などの内因性疾患に対するドクターヘリ要請が増えています。また先日は運航開始前でしたが重症外傷に対する消防覚知時点での要請がありました。脳卒中、急性冠症候群、外傷ともに、早期医療介入により救命だけではなく、早期の心肺“脳”蘇生により社会復帰率の上昇につながっていきます。


当科では、ドクターヘリ、救急外来、集中治療室、主治医業務、災害医療の5つの柱に加えて、教育・研修コースにも力を注いでいます。特に今月はコース三昧です!


昨年当院で開催された
第2回ITLS advanced courseの1コマ。

まずは群馬県で初開催となる「JATEC 前橋コース」まであと2週間をきりました。当科には6名のJATECのインストラクターが在籍しており、ようやく地元で開催できることとなりました。JPTECは以前より当院でも盛んにコースが開催されてきましたが、昨年度からITLS advanced courseやJNTECが始まり、いよいよ今年度からJATECも始まり、今年度も継続して開催されています。JATECも今後も継続して開催できるよう、充実したコースになるよう現在の準備のおいこみ中です。





また、災害関係でも今週末に日赤DMAT研修、来週末には日本DMAT隊員養成研修(東京)があり、どちらにも高度救命救急センタースタッフもインストラクターとして参加します。また、自衛隊機(CH47)機上訓練や災害時のヘリ運航調整に関わる訓練にも参加する予定です。災害医療は赤十字の使命であり、初動救護は高度救命救急センターの大切な仕事です。




ICLSコースでの1コマ。
ドクターヘリの現場でともに活動した救急救命士さんや
搬送先病院のスタッフの方とコースでもお会いしました。

さらに、本日は藤岡ICLSが行われ、今月末には伊勢崎ICLSがあります。当科スタッフは本日のコースにも参加させていただき、月末のコースにも参加させていただく予定です。特にICLSコースでは、インストラクターも受講生も医師、看護師、救急救命士、消防隊員などが参加しており、このようなコースで顔をあわせたり一緒にチームビルディングをしたりすることが、実際にドクターヘリの現場や搬送先病院での活動の大きな助けになっていることを実感しています。




これからも当院高度救命救急センターで様々なコースを開催するとともに、これからも当科スタッフは県内・県外のいろいろなコースに参加させていただきます。いつでもどこでも誰とでも共通の目的と良質な活動で患者さんに対応できるよう、ご協力のほどよろしくお願いします。懇親会のお誘いも大歓迎ですよ!


<お詫びと訂正>
群馬県ドクターヘリホームページと本ブログの1月9日に更新した日記で、ランデブーポイント数のデータに誤りがありました。
・渋川広域消防 13→12ヶ所
謹んでお詫び申し上げます。

2011年1月9日日曜日

「使用したランデブーポイント」にグラフを追加しました。

ドクターヘリ出動実績については、たくさんの方からとても見やすいと評価を頂いています。表組の他に、データをグラフ化したことで、よりわかりやすく情報をお届け出来るのが要因ではないかと考えております。

これに伴い、今まで表組のみだった「使用したランデブーポイント」のコンテンツにもグラフを挿入してみました。



サイト更新者である筆者が、全くのエクセル音痴だったため、実現不可能だったグラフ化だったのですが、ようやくエクセルに呑まれる(怯える)ことなく元のデータからグラフを作成する事が可能になりました。
※ちなみに使用しているエクセルは2010です。

今後も、より見やすいサイトを皆様にお届けして行きたいと思います。

よろしくお願いします。

2011年1月7日金曜日

群馬県ドクターヘリチーム新年会


群馬県の玄関口、高崎駅前の
イルミネーション(本日最終日でした)
 新しい年を迎えてからもう一週間がたちました。

ドクターヘリは今月も1日1件を超えるペースで出動し、救急外来も元旦から混雑中、そしてICUはすでに新規入室が20人に達する勢いです。特にICUは病態が安定してICUから室して重症ベッド空いても、数時間以内には新たな重症患者さんが入る状態で、毎日ベッドコントロールに悩まされています。正月気分はあっという間に過ぎ去ってしまい、当科スタッフはドクターヘリ、ER、ICU、入院当番といつも通りの日々を過ごしています。







今日はドクターヘリ新年会がありました。連日のミッションを成し遂げるために、当科スタッフと朝日航洋の運航クルー、消防関係の皆さま、そして県の関係者の協力が必要です。本日の新年会には当科と朝日航洋のドクターヘリスタッフ、またいつも様々な調整をいただいている当院事務スタッフの皆さん、そして群馬県の医務課の方に参加していただきました。群馬県ドクターヘリチームは本当にチームワークが抜群です。各機関どうしの情報交換に始まり、最後は大いに盛り上がって新年会の楽しい時間が過ぎていきました。(もちろん翌朝から通常通りドクターヘリ運航ができるような調整もばっちりです!)
当院・朝日航洋のドクターヘリスタッフ、当院事務・群馬県医務課の
関係者が集まりました。

当院事務スタッフの皆さんには、ドクターヘリで診察した患者さんのカルテつくりに始まり、同乗してきた家族の案内、そして群馬ヘリポート待機室のトイレの設置、インターネット環境の整備、群馬ヘリポートまでの送迎など、本当に多くのことでサポートしていただいております。騒音などの苦情へも丁寧に対応していただいているようです。また、群馬県の医務課の方も、様々な課題に対してすばやく対応していただきております。また症例検討会や懇親会などにいつも積極的に参加していただいており、常に顔の見れる関係を保たせていただいております。
ドクターヘリの実績が順調に伸びてきており、それに伴い地上へリポートを設置する新病院の移転も決まりました。各関係機関のご協力にあらためて感謝いたします。

2011年1月5日水曜日

高度救命救急センタースタッフブログ10,000アクセス突破!



当初、群馬県ドクターヘリホームページの更新情報掲載のために登録したブログでしたが、いつの間にやらちゃんとしたブログとして運営をはじめ、まだ公開を開始して2ヶ月にも満たない新参者ですが、本日、10,000アクセス突破となりました。
いつもご訪問頂いている皆様には、心より感謝いたします。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

高度救命救急センター スタッフ一同

2011年1月4日火曜日

“たすき”をつなぐ。

今年は1/1から救急外来が混雑しており、1/1から1/4の通常勤務が始まるまでに救急外来を受診した患者さんは約300名、そのうち入院になった患者さんは約70名でした。また10名近い患者が集中治療室に入室となりました。緊急手術も数多くあり、ICUではPCPS,CHDF,PMXなどの機器がフル稼働で回り、脳低体温療法などの特殊治療も行われており、世間の休みとは無縁のいつもと変わらない時間が過ぎていました。

“前橋市消防局北消防署白川分署”
この分署の救急隊、支援隊とともに
99、100件目の出動の際に活動しました。
(99件目の際はランデブーポイントとして使用!)
ドクターヘリは1/1,1/2と出動はありませんでしたが、1/3に今年の初出動がありました。初出動は高崎市等広域消防からの要請でしたが、年始休みにもかかわらず小学校のグランドの着陸を許可していただきありがとうございました。また昨日、今日と1件ずつ前橋市消防からも要請があり、これで同消防からの要請で現場出動した回数が100件になりました。当院のある地域の消防本部から最も多く現場出動の要請があることは、ドクターヘリ運航開始前は全く予想できませんでした。“たった数分でも早期に医療スタッフが接触することの重要性”を、地元の消防本部が強く理解していただいていることは本当にうれしく思います。




あらためて本日は当院の2011年仕事始めでした。朝一番に院長の年頭挨拶があり、その後卯年の職員による記念撮影があったようです。当科でも年男がいたのですが・・・ICUの重症患者対応のため写真には参加できませんでした。年末年始も救急外来やICUで当科のメンバーと顔を合わせていましたが、朝のカンファレンスでは久しぶりにほぼ全員が一同にそろい、新たな気持ちで新年の仕事のスタートをきりました

カンファレンス中にドクターヘリが出動し、現場で蘇生した患者さんが当院に搬送されました。そして救急外来でのさらなる処置、評価に引き継がれ、最終的にICUに入室して全身管理を行っています。箱根駅伝では群馬県から出場した上武大学が健闘むなしく19位に終わりましたが、スタートからゴールまで母校のたすきをつなぎきりました。そして私たち集中治療科・救急科も、現場から救急外来、集中治療室、そして病棟まで命のリレーのたすきをとぎらせないよう今日も診療に当たっています。

群馬県の冬は風が強く寒いですが、晴れの日が多いですよ。
遠くの浅間山は真っ白ですが、街中には雪はありません。
今日もフライトスタッフから救急外来スタッフへ“たすき”がしっかりと引き継がれていました。


ところで、今日から群馬大学医学部5年生で当院当科での病院実習を選択した学生がきています。2名ずつ2週間の実習が10月まで続きます。当院当科での選択実習は人気で倍率が高く、抽選があるとのことでした。当院の救急で勉強をしたいと思ってくれることは本当にうれしいですね!その学生のなかから将来一緒にたすきをつないでくれる仲間が誕生してくれることを楽しみにしています。

2011年1月2日日曜日

救急外来は大混雑・・・

元旦の上州路で繰り広げられた“ニューイヤー駅伝”は、最後の最後までデッドヒートがつづく手に汗を握る展開でした。大きなけがや事故などもなく素晴らしい大会でした。今日からは箱根駅伝が行われていて、群馬県の上武大学も出場しています。上武大学の看護学生が当院で実習を行っていることもあり、是非ともがんばっていただきたいと思います。

しかし当院のスタッフは駅伝をゆっくり見る暇がありません。元日から救急外来に100人を超す受診者があり、夕方には診察室も処置室も点滴室も満床、なかには2時間待ちの患者さんも・・・本日1月2日になっても夜中だけで30人近い患者さんが受診しており、日勤帯になっても待合室は混雑しています。(待合室のいすを追加しています。)一睡もしていないスタッフもちらほら・・・日当直の医師や看護師は必死にがんばっているので多少の待ち時間はお許しください。
ただいま新年3が日の半分を迎えましたが、すでに約30名の方が救急外来から入院になっています。

幸い大きな事故やけががないためか、新年に入ってドクターヘリの要請はまだありません。しかし、東京では昨日だけでもちをのどに詰まらせて救急搬送された人が11名いたとのことで、この3が日もドクターヘリはいつでも出動できる準備が整っています。(今日も風が強いので群馬ヘリポートで待機しています。)寒くて風の強い日が続いていますので、体調の悪化や事故、けがに十分お気をつけください。

さて、大変お待たせいたしましたが、本日ドクターヘリ出動実績の最新情報を更新しました。
月別ドクターヘリ要請・出動数

この他にも、様々な実績、年度別実績、ランデブーポイント最新情報など掲載しておりますので、是非、ご覧下さい。

2011年1月1日土曜日

新しい年を迎えました!(群馬県ドクターヘリ12月実績速報付)

年末の群馬は天気はよかったものの相変わらず風が強く、この3日間はすべて群馬ヘリポートからドクターヘリが出動していました。しかし大晦日の夜には風も弱まり、新しい年は静かに訪れました。しかし夜中も高度救命救急センターの灯りは消えず、朝になればドクターヘリも運用開始時間を迎えます。いつもと変わらず1日が始まりますが、せっかくの元日です・・・新たな気持ちで仕事をはじめることにしましょう!

昨年は例年以上に各関係機関の皆さまに多大なるご協力をいただき心より感謝申し上げます。今年も、さらに大きく飛躍できる年になるようスタッフ一同もっともっと努力しますので、どうぞよろしくお願いいたします。


ところで、新年早々群馬県ではニューイヤー駅伝が毎年開催されます。前橋市にある県庁前をスタートし、高崎→伊勢崎→太田→桐生、そして再び県庁前がゴールです。群馬県ドクターヘリの運航担当の朝日航洋さんが、取材ヘリの担当のため年末から群馬ヘリポートにスタンバイしていました。ドクターヘリや高度救命救急センターも何かあった時はすぐ対応できるようにスタンバイしています。ランナーの皆さまのご健闘と事故やけががないことを祈っております。
群馬県の美しい山並みや川の流れが中継で見られると思います。自然あふれた美しい群馬県で働きたいと思ったかたはこちらへどうぞ→http://www.gunma-redcross-icuqq.com/staff/recruit.html
また最後ゴールまであと数キロのところで当院の前を通過します。ラストスパートでかなりスピード出ているところを、時間があれば応援したいと思います!



☆☆群馬県ドクターヘリ 2010年12月実績(速報)☆☆

<要請・出動>
ドクターヘリ要請:70件
ドクターヘリ出動:62件(未出動:8件)
・現場出動:48件
・施設間搬送:11件
・出動後キャンセル:3件(キャンセル率:4.8%)
先月から続けて要請・出動件数が最も多い月となりました。平均1日2件の出動がありました。

<要請元消防本部>要請/出動
・吾妻広域消防 13/13件
・前橋市消防 13/11件
・渋川広域消防 9/6件
・桐生市消防 8/7件
・太田市消防 6/6件
・富岡甘楽広域消防 6/6件
・多野藤岡広域消防 5/5件
・高崎市等広域消防 5/4件
・伊勢崎市消防 4/3件
・館林地区消防 1/1件
・利根沼田広域消防 0/0件
毎月ほぼ県内全域から要請をいただいております。キャンセル率が激減しており、より早期の要請(覚知同時要請)をよろしくお願いします。

<搬送先病院>
・29名 前橋赤十字病院
・6名 高崎総合医療センター
・4名 群馬大学医学部附属病院、公立藤岡総合病院
・3名 桐生厚生総合病院、
・2名 佐久総合病院(長野)、足利赤十字病院(栃木)、日高病院、群馬県立心臓血管センター
・1名 埼玉医科大学総合医療センター(埼玉)、総合太田病院、東邦病院、美原記念病院、宏愛会第一病院、光病院、老年病研究所附属病院、北毛病院
12月中は17病院に受入をしていただきました。また新たに4病院ではじめてドクターヘリ患者を受け入れていただきました。このようにできるだけ地元の多くの病院に患者さんを受け入れていただいているのも群馬県ドクターヘリの特徴です。しかしながらまだまだ他県の病院にお世話になっています。ご協力いつも本当にありがとうございます。

詳細な活動実績は、群馬県ドクターヘリホームページに後日掲載いたします。(ただいま統計処理中・・・)もうしばらくお待ちください。

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