福島原発対応の日赤初動救護班(DMAT)活動報告

前橋赤十字病院初動救護班DMAT業務調整員Oです。

7月6日により福島原発対応で福島県に出動していた前橋赤十字病院初動救護班第21班(当院DMAT第8班)ですが、本日夕方に現地での任務を終えて当院に帰還しました。

福島原子力発電災害の対応のため福島県で活動を報告いたします。

主目的は、福島第一原発内で爆発事故が発生した場合の多数傷病者発生時の対応の待機です。派遣期間は7月6日から7月12日までの7日間であり、医師1名・看護師1名・業務調整員1名・診療放射線技師1名で計4名のチーム編成での活動で医師・業務調整員・診療放射線技師は4日間で交替・看護師は3日間で交替して活動して本日病院に戻ってきます。待機日の活動内容は、①20km圏内への一時立入住民・スタッフの医療対応②一時立入の無い日はいわき市立総合磐城共立病院での待機とJヴィレッジで開催される会議(AM)と共立病院でのWeb会議(PM)の参加です。

ちなみに住民一時立入は、7日間の派遣日のうち5日間でした。

初日; 一時立ち入りの日だったので活動は原発から20Km圏の双葉郡広野町の体育館だったので、車両で移動し高速道路広野ICで降りると、緑が多く景色のよい風景が目に飛び込んできました。しかし、コンビニ・飲食店・ガソリンスタンドがあるがどこも閉鎖しており、原発近くというのをまじまじ実感しました。20Km圏よりすこし離れて食糧を調達し、いよいよ活動場所である体育館入り口には、心強い赤い救護服をきた赤十字救護班が出迎えてくれました。現在活動中の秦野赤十字病院のみなさんでした。

災害医療センター医師と前橋赤十字病院リーダーの
プチミーティング
体育館は高台にあり、海が見え、風も心地よく「原発事故さえなければ本当にいいところだな」と感じるとともに悲しさを覚えました。いよいよ本部に到着報告!!本部には災害医療センターK先生がいました!!待っていましたと我がチームにミッション伝達!!あれっ、、、当初の役割と違う、、、 当初の役割は救護所での医療対応のはずが。。。 HOTZONE突入!!ということで役割変更となりました。各職種の活動内容は次のとおりです。




【立ち入り出発前】(チーム全員)・立入り住民の問診票の回収・チェック、立入りに際し、健康上のハイリスク住民の抽出・適宜、ハイリスク者に対し診察を行い、立入り可能かどうか、立ち入る場合の健康上の注意点を把握した。

【立ち入り住民戻り時】 (医師・看護師)サーベイ会場において、サーベイを終了した住民に対し、適宜声をかけ、体調不良者がいないかチェックし、必要に応じて救護所で診察を行う。(業務調整員)サーベイ会場・HOTZONE(汚染区域)での住民がバス降車からサーベイを受けるまでの入口ゲートコントロール及び安全管理(放射線技師)サーベイ会場・HOTZONE(汚染区域)のサーベイチーム(10数名)の統括

対応人数
・7/6 バス21台住民数388名  うち、傷病者対応 住民2名、スタッフ1名 計3名
・7/7 バス21台住民数381名  うち、傷病者対応 住民4名、スタッフ1名 計5名
・7/9 バス6台住民数107名 うち、傷病者0名

サーベイエリア


P.S 7月7日誕生日でチームメンバーからプレゼントいただきました。福島地酒です。サプライズで感激しました。









東日本大震災は昨日で地震発生から4か月を迎えました。震災当時は雪が降る寒い季節でしたが、いまは猛烈な暑さが続いています。あっという間の4か月ですが、漁港の再開や電車の開通など復興に向けてのニュースも数多く聞かれるようになりました。しかし行方不明や避難されている方もたくさんいらっしゃっいます。
福島住民の方と話をしたなかで「宮城・岩手は復興がはじまっているのに福島は・・・」と言っていたのが印象的でした。今後も被災者のためできることはやっていきたいと誓った前半活動した業務調整員でした。

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