2010年12月30日木曜日

ドクターヘリ写真館

8月から運営を開始した群馬県ドクターヘリのホームページも、気がつけば開設から4ヶ月の歳月が経っていました。
ホームページに掲載しているドクターヘリの写真は、実はホームページ開設前からスタッフが撮影をしてきたもので、救急科の医師室のコンピューターにはまだ未公開の写真がたくさんストックされています。
そんな中から何枚かドクターヘリ写真館に掲載してきました。

当初は3〜4ヶ月に1回くらいのローテーションで考えていた写真館更新でしたが、院外の方からの写真提供などもあり、2ヶ月毎に更新する事が実現しました。

群馬県ドクターヘリホームページ今年最後の更新となりますが、昨日、ドクターヘリ写真館に新しい写真を追加させていただきました。

さて、写真館の閲覧ですが、以下のようにスライドショーとして楽しむことが出来ます。




ドクターヘリ写真館より
今年、前橋には2回程大きな、完全な形の虹が出現しました。
筆者も、当日はワクワクしながら外に出て、虹にカメラを向けましたが
この写真も、当院のスタッフがいても立ってもいられず病院の屋上から撮影したものです。

その他にもたくさんの写真を掲載しております。

▶ドクターヘリ写真館へ

2010年12月29日水曜日

ランデブーポイントの写真を追加しました。

暮れも押し迫ってきました。皆様も新年を迎える準備でご多忙の日々を送られている事と思います。
当院も昨日が仕事納めで、2010年の一般外来や予定手術などは終了しました。夜にはいくつかの部署で最後の忘年会が行われていたようです。先日紹介した救命センター病棟でも忘年会がありました。
今日の病院は何となく静けさが漂っています・・・が、高度救命救急センターは例外です。ゴールデンウィークとともに年末年始は当院の一般外来を含めてほとんどの病院・医院が休みため、毎年多くの患者さんが救急外来を受診し、救急車やドクターヘリで搬送された患者さんが集中治療室や救命センター病棟に入院するので、外来や入院業務の忙しさはいつもと変わりません。というよりいつもより医師が忙しいほどです。
年末年始も、ドクターヘリ、救急外来、集中治療室、救急科患者主治医の業務は続くので、当科スタッフは常に24時間体制で病院にスタンバイしています。(もちろんローテーションを組んでいますけどね。)“高度救命救急センターに仕事納めはありません!”

当科の業務については集中治療科・救急科ホームページに詳細がのっています。
http://www.gunma-redcross-icuqq.com/navigation/index.html

群馬県ドクターヘリも、2010年度について昨日まで(4/1~12/28)で399件の出動(要請は512件)しています。年内に出動400件に達しそうです。年末年始の移動に伴う交通事故やスキー場での怪我などないことを願っていますが、起きてしまった時にはすぐに対応できるようにしていますので、引き続き消防からの早期要請をよろしくお願いします。。



今年の群馬県ドクターヘリホームページの更新情報の年末締めくくり第一弾となりますが、ランデブーポイントの写真をいくつか追加・更新させていただきました。

吾妻広域消防
表万座スノーパーク駐車場(更新)
景色はもうすっかり冬ですね。














伊勢崎市消防
粕川公園(更新)
















伊勢崎消防
赤堀総合運動場(追加)












桐生市消防
JA東日本組合肥料㈱大間々肥料工場(追加)










太田市消防
三島神社公園(追加)












渋川市消防
有馬野球場(追加)
川上様より提供













多野藤岡広域消防
神流町塩沢へリポート(追加)












次回はドクターヘリ写真館を更新する予定です!(年内に更新予定)



2010年12月27日月曜日

仕事場紹介 vol.3 ~救命センター病棟~

寒さが一段と厳しくなり、群馬の山々の頂もすっかり白く染まってきましたが、当院がある前橋市内には全く雪がありません。
前橋市は群馬県の県庁所在地で人口約34万人の地方都市ですが、スキー場まで30分以内にアクセスができる距離内にあるにも関わらず、積雪のない30万以上の都市は世界でも珍しいとのことです。(ちなみに高速道路沿いのスキー場は30分くらいで着きますが、山深いスキー場へは1,2時間はかかります。また、前橋市内も年に数回は雪が積もります。)今年は雪が少ないためなのか、スキー場へのドクターヘリの出動も少ないですが、スキー場が多く存在する地域の管轄の消防本部がスキー場の駐車場をランデブーポイントとして追加してくれました。スキー場での怪我には十分気をつけていただきたいとともに、まさかの時はすぐに出動できる準備は整えています。

ところで当科の仕事の当番は“ドクターヘリ”“救急外来”“集中治療室”がありますが、もうひとつ大事な仕事があります。それは当科に入院となった患者の主治医となる“病棟当番”です。熱傷、中毒といった救急科専門疾患の管理から多発外傷など多くの科にまたがって診療が必要な場合の調整役(司令塔!)として存在しています。重症のため全身管理や集中治療が必要な患者は、集中治療室でICU専属医と協働して診療に当たりますが、それ以外で最も入院先として多く利用されている病棟が“救命センター病棟”です。
今回、仕事場紹介シリーズ第3弾として、この“救命センター病棟”をご紹介します。


☆☆仕事場紹介 vol.3☆☆ ~救命センター病棟~

救命センター病棟は、救急外来、集中治療室と同じ高度救命救急センター1階にあります。現在運用しているベッド数は24床(うちCCUを含む個室は8床)です。おもに脳血管疾患の急性期、脳神経外科術後、循環器疾患の急性期、心筋梗塞・狭心症のカテーテル治療後、また外傷や重症疾患で一般病棟へ転棟可能になるまでの全身管理を要する患者も入室します。集中治療室から一般病棟への橋渡しとして救命センター病棟で管理するときもあります。その他、中毒、多発外傷、精神科救急など当科主治医の患者も積極的に受け入れている病棟です。

看護師と入院当番医で相談中・・・
事細かに話し合いますよ!
このように多種多様な疾患、重症度が集まる病棟を、43人(うち男性8名)の看護師が支えてくれてます。特に脳血管疾患、心疾患の患者が多いこともあり、意識レベルの変化、呼吸状態・循環動態の悪化、心電図モニターの変化にはいち早く気がつき、重症化する前にすぐ次のアクションを起こしている非常にスピーディーな病棟です。最近はICUが常に満床状態が続いているため、ある程度状態が落ち着いているICU患者を、当病棟が積極的に受け入れています。その受け入れのお陰で、ぎりぎり何とかベッドがまわることができ、本当に助かっています。




ドクターヘリで搬送された多く患者も、
集中治療室や救命センター病棟
に入院します。
また当院は精神科の入院ベッドがありません。しかしながら精神科疾患をわずらっている方の急病は、当院をはじめとする救命救急センター、3次救急対応病院が対応し、多くの搬送が行われているのというのが現在の群馬県・精神医療の実情です。そしてそのような患者が入院する場合も当病棟に入院する場合がほとんどです。そのような患者にいかに対応するか、また今後どのようにしてあげられるかを話し合うためにの“救急精神科チーム”が当病棟看護師を中心に結成されており、看護師、精神科医、救急科医で定期的にカンファレンスを行っています。
救命センター病棟は、重症患者を心身両面からアプローチして、この先の一般病棟での治療やリハビリテーションにつなげる大切な病棟です。



vol.1 集中治療室、vol.2 救急外来、vol.3 救命センター病棟、これらすべての仕事場でスタッフが一生懸命に救急患者、重症患者に対応していただいてるおかげで、私たち集中治療科・救急科医が治療に全力を注げることができています。高度救命救急センターの役割をさらに果たして行くために、これらの仕事場の横のつながりをもっと強力にしていけるようがんばろうと思います。
最終的に患者は一般病棟に転棟していくことが多いのですが、救急科は特定の病棟を持っていないにもかかわらず、どの病棟にも温かく受け入れられ、その協力には感謝するばかりです。


次回の仕事場紹介は、“ドクターヘリ運航に関わる部屋”の予定です。

2010年12月25日土曜日

Merry Christmas!

救命センター病棟待合室の
クリスマスツリー
今年もクリスマスの時期を迎えました。サンタクロースは忙しく世界中を飛び回っているでしょう!
でも忙しいのはサンタクロースだけではありません。高度救命救急センターも大忙しです。昨日も朝からドクターヘリの要請があり、1日3件出動していました。集中治療室も常にベッドがいっぱい・・・快方に向かった患者が無事に集中治療室から一般病棟に移っても、その空いたベッドにはすぐに次の重症患者が入る状態がずっと続いています。夕方の救急外来もたくさんの人であふれていました。
サンタクロースへのお願いは、皆さんに健康と平和を、スタッフにはつかの間の休息を、です。

各病棟でクリスマスの飾り付けがされていて、患者さん、ご家族、そしてスタッフを和ませてくれてます。
今日からまた一段と寒さが厳しくなるようです。前橋市内は雪が全くありませんが、山のほうはもしかしたら朝にはホワイトクリスマスになっているかもしれません。
寒さで体調を崩さないようお気をつけください。



小児科病棟ではアンパンマンのサンタクロースが、
子供たちに元気と笑顔を届けています!


2010年12月23日木曜日

“からっ風”とのたたかい

JR東京駅から下りの上越新幹線に乗り、新幹線が高崎駅に近づくにつれ、車窓に広がる赤城山の美しさに、はっと息をのむことがあります。
赤城山は日本百景にも選ばれる、群馬県のほぼ中央に位置する美しい山ですが、「からっ風」という大変強い季節風を吹き下ろす山としても有名です。 別名「赤城おろし」とも呼ばれるこの強風の出発地点は、大陸のシベリア高気圧から日本列島に向けて吹いてきた風です。それが群馬・新潟県境の山岳地帯にぶつかることで上昇気流となり、日本海側に大雪を降らせます。山を越えた風は水蒸気を失っているので、非常に乾いた冷たい風となって関東平野に吹き降ろします。これが赤城おろしです。 主に11月頃から4月頃にかけて「からっ風」は群馬に吹き荒れますが、群馬県人はその季節になるとこの風とたたかう毎日になります。


~実際にあった話より~
普段は飛行時間15分くらいの山間(当院から直線距離で約50Km)への出動で、からっ風の吹きつけるある冬の日、飛行時間が行き18分、帰り12分と同じ距離なのに6分の差があり、対地速度も行き約190Km/h、帰り約270Km/hで、乗っていてあきらかなスピードの差を実感。


旗のたなびき方が
横ではなくて上向きなんですよ!

今日も群馬は朝から強い北風が吹き荒れています。群馬にとって冬の強い北風、いわゆる“からっ風”は名物でもあり毎年恒例のことでもありますが、ヘリコプターにとって強風は大敵です。特に当院は屋上へリポートのため、強い北風そのものと病院の建物にあたってできる上昇気流が入り混じり、ヘリコプターの離発着ができなくなることもあります。
しかしながら、風の強さによっては屋上へリポートで離発着困難でも地上へリポートでは離発着可能であることがあり、強風の時は群馬へリポートで待機しています。昨日も風が強く終日群馬へリポート待機でしたが、地上待機のおかげで2件出動することができました。今日も昨日同様に群馬へリポートから2件の出動することができました。(ちなみに病院のCS室のカメラからは、屋上の風の強さを示す旗が横向きではなく上向きにたなびいていました・・・)



群馬ヘリポートで給油中のドクターヘリ。
給油所の方はとても親切で、出動するとき
いつも手をふって見送ってくださいます。
今月は23日のうち10日は群馬へリポートに強風のため退避しています。そして約4分の1にあたる12件の出動は群馬ヘリポートで待機していることによって要請にこたえることができました。先月も強風による退避日が7日ありましたが、出動が54件/月と今までで最も多い月となりました。そして今月は今日ですでに50件の出動となっています。

群馬ヘリポート待機の難点としては、医療スタッフもドクターヘリと一緒に病院から離れてしまうため救急外来のスタッフの仕事がきつくなったり、急遽退避した場合は手ぶらのため昼食をとりそこなったり何もすることがないまま待機することもあります。


群馬ヘリポートからの出動。
ヘリポートの方の“お気をつけて!”
の一言に力をいただきます。
また、強風で当院屋上へリポートが使えないときは他の病院の屋上へリポートも使えない場合が多いので、搬送の際に群馬ヘリポートで前橋市消防救急車に乗り換えて前橋市内の病院に搬送しています。搬送先病院から群馬ヘリポートに医療スタッフが戻るのに時間がかかるため、連続出動に対応できない場合も出ています。ただ最近になって、患者の状態や次の要請があった場合に、搬送先病院近くのランデブーポイントに着陸させていただけるようになりました。(毎回かつ全消防でこのような対応をしていただけるともっとうれしいのですが・・)





1件でも多くの要請にこたえるためにいろいろと運航上の工夫をしています。ようやく当院の移転が決まったので、新病院の建設の際は地上へリポートで格納庫、給油施設つきでお願いしたいと考えています。ちなみに群馬県知事は、“自衛隊のヘリコプターも着陸できるようにしたい!”とおっしゃっていました。

2010年12月21日火曜日

忘年会の季節です。

朝のカンファレンスで患者情報を共有し、
ER、ICU、病棟、ドクターヘリにそれぞれ分かれます。
まずは集中治療科・救急科の集合写真から・・・朝のカンファレンス終了後の1枚です。
当科のスタッフは、沖縄から北海道まで全国各地から集まっています。なかなか当科スタッフ全員がそろうことができませんが、常に患者情報を全員で共有して日々診療にあたっています。

【左写真】
ドクターヘリ同乗研修中の初期研修医を囲んで!(今月は当科での研修期間が6ヶ月となった初期研修医がドクターヘリに同乗しています。これまで2日間で5件出動し、現場で診療に励んでいます。)





12月も残すところ10日ばかりとなりました。2010年のラストスパートと言わんばかりにドクターヘリも連日出動があり、多くの患者が当院高度救命救急センターに運ばれてきます。総力を挙げての診療していますが、ERで待ち時間が長くなってしまったり常にICUのベッドがいっぱいの状態が続いています。何とかベッドのやりくりをしている毎日です。手術も連日夜遅くまで行われております。


そんな忙しい日々の中ですが、いろいろな部署の方々に助けていただきながら集中治療科・救急科も今年1年を送ることができました。年末のため各部署で忘年会が行われておりますが、当科も各部署の忘年会に参加させていただきました。



ICUスタッフによる生ライブ。
12/17は病院全体の忘年会がありました。宮崎 瑞穂院長の挨拶の後は、プロのジャズバンドの素晴らしい演奏、そしてその後には病院職員による演目がありました。演目のトップはICUスタッフによる生ライブでした。いつも集中治療室では真剣な表情で仕事に挑む彼らですが、意外で楽しい一面には驚きでした。







初期研修医の華麗なパラパラ!
 
12/20は医局忘年会。全診療科の医師が集まる会です。当科はいつも各科のご支援のおかげで成り立っているので、お互いの労をねぎらい、来年以降もより強い協力体制を築かせていただきたいとお願いしました。またこの会は毎年名物となっている“初期研修医の出し物”があり、今年も1年目、2年目の初期研修医が華麗なダンスを披露してくれました。忙しい研修の日々の中で、がんばって練習していたようです。





2次会では熱い会話が交わされました!
(外科、整形外科、呼吸器外科の先生方
と救急科、研修医が集まりました。)

 流れにまかせて2次会も行われました。特に一緒に診療することが多い外科系の先生と熱く語り合いました。当院は病院全体を挙げて救急医療に取り組んでいますが、多くの先生方のバックアップがあるからこそ、当科がドクターヘリやERで積極的に初期診療を行うことができていることをあらためて感じました。
そして翌日、前夜のにぎやかさが夢であったかのように各科の先生とも手術や外来などいつもと同じようにてきぱきとこなしていました。もちろんERやICUもですよ!




6ヶ月間、お疲れ様でした!
(一番働いたICUのスタッフに囲まれて・・・)
12/21はICU忘年会。先日の“仕事場紹介 vol.1 ~集中治療室(ICU)~”でも書きましたが、ICUではいつも看護師の多大なる協力をいただき、重症患者の管理をしたり新しい治療法を試みたりすることができています。そして、昨年の忘年会でまだ1年目で緊張していた看護師が、今年の忘年会では先輩として1年目の後輩の話を傾聴している姿も見られ、本当に若いスタッフの成長を強く感じます。当科スタッフもより良い治療、そして成果が挙げられるようもっと成長しなくてはいけませんね!

今月で6ヶ月にわたる当科の研修を終了する初期研修医の送別会も行われました。6ヶ月ずっと当科で研修を続けると、いまでは頼りがいのある集中治療科・救急科医の仲間です。将来また一緒に働きましょう!


忘年会が続いていますが、高度救命救急センターはもちろん24時間休まず動いています。当直や緊急手術の先生方、夜勤のスタッフの皆さん、ご苦労様でした。



~追記~
先ほど小笠原諸島の近くで地震があり、すぐにテレビで津波警報の放送がありました。今のところ人的被害は出ていないようですが、これから本州や四国・九州・沖縄にも津波が到達するようです。大きな被害が出ないことを祈っています。

2010年12月19日日曜日

仕事場紹介 vol.2 ~救急外来(ER)~

いよいよ2010年も2週間をきりました。年末になり高度救命救急センターの忙しさは一段と高くなったようで、“師走”の名前の通り当科医師もあわただしくERにICUに救命病棟を動き回り、屋上ヘリポートへ走っています。ドクターヘリの要請も11月に引き続いて増加しており、昨日には今年度の要請件数が500件に達しました。ただし未出動が119件もあり、本日までの実出動は384件になっています。特にこの4日間(12/16~12/19)では、19件の要請があり、14件に出動しています。このうち重複要請は6件ありましたが連続出動やセカンドドクター派遣で3件は対応できました。しかし対応できなかった3件については救急隊の現場活動・搬送に感謝しております。

12/8のブログから始まった“仕事場紹介”シリーズですが、第1弾の集中治療室(ICU)につづいて、第2弾をお届けします。

☆☆仕事場紹介 vol.2☆☆ ~救急外来(ER)~


某雑誌に特集していただきました!
当院高度救命救急センターの入口に当たる救急外来(ER)には、年間約2万人の救急患者が来院する“全次型ER”です。1次から3次救急患者を的確な優先順位のもとに時期を逸することなく検査・治療を施行し、当該診療科に適切なアドバンスドトリアージをするために、救急患者診療の基本的知識・技能を持ったER専属の医師、看護師が配備されています。また、救急科的疾患(中毒、熱傷など)およびトリアージ困難な各科の狭間的疾患(多発外傷など)患者については、ERでの検査・治療の後に引き続き救急科にて管理を行います。



<2009年度の実績>
救急外来患者数 18,895名(救急車搬送件数 5,100件、ヘリ搬送件数 186件)
群馬県ドクターヘリ・防災ヘリ患者数 314名
救急外来入院患者数 5,085名(病院全入院患者の約40%、1日平均約14名がERから入院)


A(気道)の確保と同時に、C(循環)の評価。
看護師の挿管介助に研修医の静脈路確保。
すべて同時進行です!
日勤帯は2~3人の救急科医と1~2名の初期研修医の3~4名で救急外来を担当します。日勤帯は主にドクターヘリや救急車で搬送されてくる重症患者が多く、初期評価と蘇生処置、全身状態の安定化を図ります。そして、身体所見や検査結果から鑑別診断、各科コンサルト(救急科入院当番を含む)を行っています。各科の全面的協力があってのもと成り立ている“ER型救急”を展開しています。初療室では気道・呼吸・循環(いわゆるABC)の安定化を図りますが、必要によってはPCPS導入や緊急穿頭・開胸などが行われることもあります。なんとかカテーテル室や手術室、そして集中治療室につなげられよう全力で励んでいます。

またドクターヘリのホットラインがなった時はできるだけCS室に駆けつけて(ERから走って10秒!)、フライトスタッフに患者情報の提供や搬送先選定の協力をすることもあります。ちなみにCS室には常に美味しいコーヒーが用意されていて、忙しい仕事の合間のちょっとした息抜きの場所にもなっています。

救急車が3台並ぶこともまれではありません。

休日・夜間帯は全科医師を挙げての当直体制で、各科を7つの系統(頭部系、胸部系、腹部系、内科系、外科系、小児科、産婦人科)にふりわけ、各系統1人ずつの計7人と数人の研修医で当直をしています。原則、小児科、産婦人科を除くどこかの系統に救急科医が所属していて、当直の救急科医は自分の系統の患者の診療とともに救急車からのホットラインの振り分け、重症患者への対応をします。特にwalk-inといわれる歩いて(自家用車で)来院される患者は休日・夜間帯に多く、救急外来の待合室が平日の一般外来と錯覚するくらいあふれそうになっていこともあります。



看護師の指導を受けている
当院ERで実習中の救急救命士。
顔の見える関係はここでも築かれます!
救急外来には26名の看護師が配属されています。重症患者が多く運ばれていることもあり、経験豊富な看護師が常に控えてます。緊迫した場面のなかでも常に患者や家族に心配りを忘れず、ときには熱くなっている医師の頭を的確なアドバイスで冷ましてくれます。フライトナースの4人も救急外来に配属されていて、フライトのない時間は救急外来で働いています。

全身熱傷、多発外傷、心肺停止などの重症患者が多く搬送されてきますが、まずはERで的確な診断と蘇生、初期治療を行わないと、次に続く集中治療室での全身管理、社会復帰のための病棟管理につながりません。ERでは毎日が真剣勝負です!


尚、ERについての詳細は、集中治療科・救急科ホームページ内に掲載しております。
  “救急外来(ER) http://www.gunma-redcross-icuqq.com/er/index.html ”



☆お知らせ☆

群馬県ドクターヘリホープページのトップページ内で本ブログの更新案内をしていましたが、システムの都合上でリアルタイムで更新案内をできていませんでした。実はアナログ的な管理を行っていっためタイムラグが生じていました。しかしホームページ更新担当者のアイデアにより、時代の流れに乗った最新技術(twitter機能らしい?)を取り入れて、リアルタイムで更新情報がわかるように設定しました。(twitter機能を使用していますが、実際には本ブログでtwitterをするわけではありません。)
今までご不便をおかけしていたことをお詫びするとともに、これからもホームページ、ブログともによろしくお願いいたします。

2010年12月17日金曜日

研修医のドクターヘリ同乗研修

前橋赤十字病院の初期研修医は、2年間の研修期間のうち3ヶ月を集中治療科・救急科&麻酔科をローテーションするプログラムになっています。集中治療科・救急科には常に2,3名の初期研修医が在籍しており、救急外来での初療や上級医と組んで当直、また集中治療室では受け持った患者の評価および指示など、仕事量はハードですが充実した研修期間を送ってもらっています。さらに選択研修でもう3ヶ月集中治療科・救急科をローテーションすることが可能になっています。

初期研修医の中で合計6ヶ月にわたって当科をローテーションした研修医に、最後の1ヶ月でドクターヘリの同乗研修を行っています。ちなみに、当科を6ヶ月回る可能性のある初期研修医は、①選択研修で当科を選んでくれた当院初期研修医、②群馬県立病院群初期研修コース、③群馬大学初期研修救急災害ICUコース、です。(ちなみに初期研修医ではないですが、板橋中央総合病院麻酔科から当科に半年~1年間派遣されている医師も最後の1ヶ月にドクターヘリに同乗します。)


県防災ヘリに同乗します。
初期研修医ですが現場に出れば医療チームの一員であり、実際に診療を行わなくてはいけません。そのため、同乗研修を行う前にきちんと現場でも働けるための最低限のトレーニングを受けています。上級医の横にただ同乗するわけではありません。半年にわたる救急外来や集中治療室での緊急性や重症度の高い患者の診療はもちろんのこと、プレホスピタルの活動を理解するためにJPTECの受講や前橋市消防局救急車同乗実習(24時間!)、そして群馬県防災ヘリ同乗実習を行って、はじめてドクターヘリに同乗することができます。





上級医とともに診療にあたります。

こうしてトレーニングを受けた初期研修医は、最初はリアルな現場となれない環境に若干の動揺を見せるものの、すぐに一人の医療スタッフとしてがんばって診療に励んでくれます。今まで4名の初期研修医が同乗研修を行っています。今月も初期研修医の1人がドクターヘリ同乗研修中です。月曜日に救急車同乗実習で9件出動(うち1件は転院搬送で僕も救急車に同乗・・・)し、水曜日にドクターヘリで2件出動があり現場での診療に当たっていました。







ミッション終了!

当科での研修、救急車同乗実習、ドクターヘリ同乗研修を経験して、一人でも多くの研修医が将来救急医療に携わってくれることを期待しています。そして、後期研修医になっても私たちと一緒に働きましょう!

最後に現場を体験した研修医の一言、
“現場はもっとリアルだ・・・”

2010年12月13日月曜日

明日から日没が伸びていきます。

今日は全国的に冷え込んだようですが、群馬も朝から冷たい雨が降り続けていました。
ERで救急車を出迎えるのために入口前で待っていますが、今日はとっても寒かったです。
明日の朝の山はきっと真っ白でしょう!

昼過ぎにドクターヘリのホットラインがなりましたが、ドクターヘリが飛べるかどうかの確認の電話でした。(ホットラインは要請のときのみ使用するよう周知したはずですが・・・再周知しました。)残念ながら天候不良のため出動できませんでしたが、天気には逆らうことができません。明日は朝から雨はやむようですが風が強い予報が出ています。また群馬へリポートでスタンバイになりそうです。





今月も多くの要請・出動があります。

ところで今月は最も日没時間が早い時期にあり、今日までの約2週間は日没時間が16時29分でした。しかし日没時間が短くなっていましたが、要請・出動件数は逆に増えていました。そして明日からまた日没時間が遅くなり、ドクターヘリの飛べる時間が長くなります。(ちなみに日の出はまだ早くなりません。)

<参考時間>
12/13 日の出 6:46 日没 16:29
12/14 日の出 6:47 日没 16:30

毎日1件でも多くの要請に対応できるよう時間ぎりぎりまでスタンバイしています。

日は長くなりますが群馬の厳しい冬はこれからが本番です。強風に対する備えと防寒対策は必須です!山の雪が本格的になれば、スノーシューも必要ですね。
最近は日没ぎりぎりのミッションが多くなっています。
山の雪が本格的になれば“スノーシュー”(ヘリの足元についている赤いもの)も必要です。

そろそろ“仕事場紹介 vol.2 ~救急外来(ER)~”を掲載する予定です。

2010年12月11日土曜日

“桐生市消防本部通信指令課との情報交換会”を開催しました。

集中治療科・救急科の町田です。

群馬県ドクターヘリでは3ヶ月に1度当院にて症例検討会を開催していて、毎回消防をはじめ各関係機関の方々に参加していただいております。しかしながら3ヶ月に1度の数時間の会の間だけではなかなか意見交換ができないことがあり、今度はフライトスタッフが各関係機関に足を運んでいろいろ意見交換(本音、愚痴もOK!)をしたいと考えておりました。
ドクターヘリが運航開始してから群馬県内各消防本部と協力(時には衝突も?)して活動してまいりましたが、運航開始当初より要請基準や統計データのまとめ方などでいろいろ意見交換することが多かった“桐生市消防本部通信指令課”と昨日情報交換会を開催しました。

昨日はドクターヘリ待機終了後(昨日の日没16時29分)にフライトスタッフが桐生市消防本部に向かい、17時30分から開始予定になっていました。
ランデブーポイントから見た
桐生市消防本部
(当院からヘリ10分、車60分)
夕方までに3件出動があり、15時50分からデブリーフィングを行っていたところ、15時58分(要請終了1分前)にホットラインが鳴り響きました。もちろん迷うことなく機長、整備士、ドクター、ナースで屋上へリポートまで駆け上がり(エレベーターですが・・・)すぐに離陸。現場までは約5分、すでにランデブーポイントの安全確保もされており救急車も到着済み。残された現場滞在時間10分で、第1印象で重症であればヘリは先に帰還してもらう予定でしたが幸い致命的なダメージはなさそうで、ABCDE安定を確認し全身観察および必要な処置が終了後ドクターヘリにて当院に帰還しました。当院着陸は16時29分、日没時間ぴったりでした!救急隊現着後のすばやい判断と現場診療での多大なる協力体制でドクヘリ対応に間に合いかつ日没までに帰還できた症例でした。
片付けが終了後、車にて桐生市消防本部に向かいましたが、夕方のラッシュもあり1時間以上かかってようやく18時過ぎに到着しました。30分以上の遅刻にもかかわらず通信指令課長をはじめ非番日の方も含めて通信指令課の皆さんが出迎えてくださいました。(ちなみにこの日の2件目の出動は桐生市内で、消防本部の隣の陸上競技場に4時間前に着陸していました・・・)


桐生市消防本部内の通信指令室にて、18時15分から情報交換会は開催されました。
“桐生市消防本部通信指令室”
ドクターヘリ要請時は勤務者
総動員で活動するとのことです!

通信指令課長からご挨拶をいただき、続いて通信指令センターの見学をさせていただきました。勤務体制の説明をいただき、実際に119番が入ったときにどのような通信、指揮命令が行われるのかを実際にみさせていただきました。そしてドクターヘリの要請の際に実際どのようなうごきをするのか詳細に教えていただきました。桐生市消防本部の場合は、通信指令課の各PCの横に群馬県ドクターヘリ要請基準がパウチ化されておいてあり(すでに頭の中にほとんど入ってしまっているとのこと!)、実際にドクターヘリ要請と判断(通信指令課への119番の段階、もしくは救急隊からの依頼)した時点で、1人はすぐに当院CSにヘリ出動要請(ものすごい時間短縮になりますね)、1人は支援隊の調整連絡、そして発災地点がわかったらすぐに直近のランデブーポイントがわかるようなシステムになっており1人はランデブーポイントの使用許可の連絡、もちろん最初に電話を受けた指令員はその対応と少なくとも4人は同時に動き(時には課長も自ら動いているとのこと!)より早く要請するための努力をしているとのことでした。特にランデブーポイントが決まってからドクターヘリ要請では時間が遅くなるため、使用許可をもらうのはドクターヘリ要請後からという考え方で動いている点に驚いたとともに、桐生市消防管轄(桐生市、みどり市)に関してはランデブーポイントの管理者(施設長や学校長など)が使用許可をお願いしたときにほとんど断られたことがないということに感動しました。

つづいて私より、先日の日本航空医療学会で発表させていただいた“消防覚知から30分以内に治療開始するための取り組み”について解説させていただき、また県全体と桐生市消防におけるドクターヘリ実績について情報提示させていただきました。県全体でドクターヘリ要請まで時間は早くなってきていますが、特に桐生市消防本部に関しては消防覚知からドクターヘリ要請までの早さ、覚知要請率の高さ、適切なキャンセル率が県内でもトップレベルの実績を示しています。そして、同じく先日の学会で話題に上がった兵庫県但馬ドクターヘリで導入されている“キーワード方式の要請基準”について簡単にお話させていただき、これだけ早く要請している指令課の方からでも群馬県にもあっていいのではないかというご意見をいただきました。

最後は自由に意見交換を行いました。そのときに出た話題を以下に列挙します。
・CS(=県)と消防本部で統計をリンクできないか?
・ドクターヘリが消防無線をもてないか?
・現場直近での安全確保について・・・
・ドクターヘリと防災ヘリで要請の手順が全然違う!
・未出動の分析も行う必要性がある。
・未出動、出動後キャンセルの中で本当にアンダートリアージがなかったか症例検討が必要。
・時間分析に加えて生存率が改善しているか解析して欲しい。
・キーワード方式の導入に役立つ119番のときの一般市民の声を分析できます!
などなど、本当に活発な情報交換が行われ、この会が終了したのは21時頃になっていました。

普段は無線でやり取りしていますが、
今回お互いの顔を見ながら話しをすることができました。
今回はじめてフライトスタッフがドクターヘリに関わる機関に訪問させていただきましたが、訪問することによってその職場の雰囲気を感じることができ、そしてドクターヘリに関する率直なご意見をうかがうことができました。ドクターヘリ出動する事に関してあらためて大きな協力の下で活動させていただいていることをあらためて認識し、そして傷病者にとってより有効な活動ができるよう消防もフライトスタッフもまだまだ検討事項があることがはっきりしました。
最後に今回の会を企画するにあたり桐生市消防側の担当となっていただいた方より、“今回の会は桐生で開催しましたが、桐生だけがよくなるのではなく群馬県全体がよくなるようフライトスタッフの皆さんの今後の活動に期待します”という言葉をいただきました。ドクターヘリは県民全員の命を守るためにあります。今後も消防関係者との情報交換会を続けたいと考えており、ランデブーポイントとして協力していただいている学校関係者や一般市民の皆さんへも広報活動が必要だと思っています。今後とも群馬県ドクターヘリへのご協力・ご理解のほどよろしくお願いします。


ドクターヘリの支援には
さすがに出ないそうです・・・

桐生市消防本部の1階にミニチュアの消防車がありました。このミニチュアはゴルフカートをもとに廃車になった消防車の部品を集めて消防隊員が作ったもので、20年以上は消防本部に存在しているとのことです。しかも実際に放水もできるとのことで、幼稚園・保育園などのイベントに実際に出動しているそうです。一見の価値ありですよ!

2010年12月9日木曜日

群馬県基幹災害医療センター急性期災害医療コース

本日、前橋赤十字病院にて群馬県基幹災害医療センター急性期災害医療コースが開かれました。

まず最初に中野センター長からの講義があります。

このコースは、群馬県基幹災害医療センター(前橋赤十字病院)が、日本DMAT研修、日赤DMAT研修、MIMMSコースを参考に、急性期災害医療の基礎的な知識および技術について修得することを目的とした教育コースです。











初めて触る無線機に興味津々の受講生達

カリキュラムは、講義と実技で構成されて
おり、災害医療概論&災害時医療対応の原則(CSCATTT)、災害現場のマネージメントについての講義の後に、無線機の使用と情報伝達についての講義と実技、以後はトリアージについての講義、トリアージ机上訓練、トリアージタグの記入、そしてここで修得したSTART法についての実習が行われます。
また、医師、看護師には災害医療派遣時に必要な医療資器材、事務員にはクロノロについての実習があります。







症例カードには患者の状態
について記載されています

コースの半分以上がトリアージの訓練&実技となりますが、まず、机上にて症例カードに基づき、トリアージの訓練をして行きます。











トリアージ机上訓練の様子

歩行可能であるか、呼吸の有無、呼吸回数、CRT(橈骨動脈触知)、従命反応に基づきトリアージを行っていきます。













救護班役の看護師や事務員達

机上訓練が済むと、いよいよトリアージ実技に入ります。患者、救護班を役割分担し、それぞれチームを組んで実際のトリアージを行って行きます。













傷病患者をトリアージする救護班

実技会場では臨場感あふれる演技が涙ぐましい患者役スタッフ一同が、救護班到着待っています。











トリアージ評価の様子

実技が終わった後、それぞれのトリアージに対する評価を行います。














中野センター長より修了証を授与される受講生達

実技が終わった後、筆記&実技試験があります。13時から始まった講義ですが、試験まで全部終わったのは18時でした。
みなさん、お疲れさまでした。


最後に、撮影にご協力頂いた受講生の皆様には心より感謝しております。

ありがとうございました。









受講生にとってより良いブース運営ができるよう
インストラクターも奮闘中!
(受講生に扮した中野センター長からの質問に
どのように答えるか悩んでいる私・・・)
<追記(12月10日)>
集中治療科・救急科の町田です。
本コースは今年度より開催したばかりで、現在試用期間のため受講生は当院職員に限られています。医師、看護師、事務員に加えて消防職員用のブースも作成しております。
昨日インストラクターとして参加しましたが、写真の通りインストラクターもよりよいコース運営ができるよう修行中です。

そして来年1月にはJATECが群馬県で初めて開催されます!開催に向けて当科スタッフで着々と準備を進めています。せっかく群馬まで来ていただくので、懇親会も計画中です。
関係者の皆さま、どうぞよろしくお願いします。

2010年12月8日水曜日

仕事場紹介 vol.1 ~集中治療室(ICU)~

本日フライトドクターの町田です。昨日に続いて強風のため群馬へリポートにてスタンバイ中です。
昨夜の雨は今朝には止んでいましたが、山では雪になったようで赤城山、榛名山で今年初冠雪を記録しました。真っ白な浅間山が群馬へリポートからよく見えています。午前中は要請がなくPC相手に仕事をしていましたが、じっとしていられなくなったので群馬へリポートの内周コース(車が走行用の道)を2週走りました。遠くに雪をかぶった山々を見ながら気持ちよく走っていましたが、2周目最後で強い向かい風に完全に息が上がってしまいました。約1.5Km、1200歩・・・運動不足ですね。


当院集中治療科・救急科は、主に救急外来、集中治療室、病棟管理を数週間のローテーションで当番しています。それに加えてフライトドクターの当番もローテーションで回ってきます。
各当番でそれぞれ仕事場がありますが、今回は当科の柱の1つである集中治療管理を支える“集中治療室(ICU)”について紹介します。

☆☆仕事場紹介 vol.1☆☆ ~集中治療室(ICU)~

2年前に某広告の表紙を飾りました・・・
当院ICUは高度救命救急センター1階にあり、ベッドは現在10床で運営しています。救急外来に搬送された重症患者や急変した入院患者、大手術後や合併症の多い術後患者が主に入室し、各主治医の基本方針のもとでICU担当医が全身管理を行う“closed general ICU”です。
<当院ICUに関する簡単な歴史>
1995年 ICU認可を取得
1999年 救命救急センターの指定
2003年 高度救命救急センターの指定、熱傷ユニットの指定


研修医を含め当科3~4名と麻酔科1名の計4~5名が“ICU専従医”として毎日配備されています。
毎朝8時半からの当科カンファレンスでICU入院患者の経過報告を行い、その後ICUでICU当直医からその日のICU専従医に申し送りが行われます。この申し送りでは看護師長とリーダー看護師も一緒に参加します。夕方には主治医とICU専従医で各患者ごとにカンファレンスを行い治療方針の再確認をします。
ICUには看護師が44名配属されており、患者の全身管理とともに安全・安心のために日々尽力をしています。そして指示(ときどき医師のわがままな要求?)に対して迅速かつ適切に対応してくれます。昨年重症熱傷患者が3名と同時に入室していたときも、連日包交の準備と介助を黙々とこなしてくれていました。 また男性看護師が何と12名も在籍しているのも大きな特徴です!



人工呼吸管理&PCPSの導入
重症患者の救命、全身管理はもちろんのことですが、ICUからの早期退室のために様々な試みを行っております。特に人工呼吸器からの早期離脱を目指して、APRVプロトコールを導入し、さらに看護師・リハビリテーション科を中心に積極的な呼吸理学療法を行っています。また、臨床検査部の協力でICU内にもグラム染色・顕微鏡観察ができるようになり、より適切な抗生剤使用を心がけています。(ちなみに救急外来でもグラム染色が可能で、当科をローテンションした研修医は必ずグラム染色ができるようになっています!)さらに脳低体温療法、PCPS導入などのプロトコールをもとに、看護師の協力体制のもと積極的に治療を行っています。


悩む研修医とてきぱき働く看護師

先日当院初期研修を希望していた医学生の面接を行いましたが、何人もの学生より「研修医自身が患者を診察したり検査結果をもとに、自分自身で治療方針や指示を出しているのがすごい!」という言葉をいただきました。当科ローテーション中でICU当番医なった初期研修医は、約1週間の見習い(上級医にくっついて患者を担当する)時期がおわると一人で患者の担当になってもらい、自分で考え自分で必要な部署・医師と連絡をとり最終的に自分で指示を出してもらいます。もちろんICU上級医や看護師のアドバイスやフォローはあるものの、患者の早期回復のため毎日努力をしているので確実に成長している姿が見られます。


ICU入室患者が3年目より492名/年、556名/年、655名/年と増加傾向にあり、今年度も上半期のみで364名の入室がありました。常にベッドは満床に近い状態で実際はベッドコントロールに連日追われていますが、何とか一人でも多くの重症患者が受け入れられるよう毎日がんばっております。


当院ICUおよび当科の詳細につきましては、以下のページでどうぞ!

仕事場紹介 vol.2は“救急外来(ER)”の予定です。(配信日は未定・・・)

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