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11月, 2010の投稿を表示しています

群馬へリポート待機・・・(群馬県ドクターヘリ11月実績速報付)

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長いすそのが美しすぎる赤城山ですが 吹き下ろす風の強さは脅威です! 皆さん、群馬県の名物をご存知でしょうか?温泉、総理大臣4名、水沢うどんなど有名なものから、焼きまんじゅう、太田焼きそばなどB級グルメまでいろいろありますが(北海道出身スタッフが思いついたまま書きました)、上州名物といえば、“かかあ天下と空っ風”という有名な言葉があります。 かかあ天下についてはさておき、今回は空っ風のお話です。冬になると群馬県は“赤城おろし”“榛名おろし”という強く乾いた北風が吹き付けます。 前橋赤十字病院屋上 こんな強風の日はヘリが離着陸できません。 昨年度には屋上へリポートの風速計で70ノット(大型台風並み!)を記録しました。実際に、通学 中に風に飛ばされて休耕田に転落したり電柱に打ち付けられた傷病者が救急外来に搬送されてくることがあります。当院は屋上へリポートのためヘリコプターが吹きさらしの状態で、強風時には離着陸ができなくなることがあります。 その対策として公設の“群馬へリポート”のご協力で地上へリポートを確保させていただき、風が強い日は群馬へリポートにスタッフごと退避して出動に備えます。 群馬へリポート 前橋市南部の利根川沿いにあります。 “群馬へリポートは昭和63年に開港した日本で3番目に歴史ある公共用へリポート”(パンフレットより抜粋)で、群馬県防災ヘリや群馬県警察ヘリの基地があります。 群馬県を空から守る頼もしいコラボ! 右から警察ヘリ、防災ヘリ、ドクターヘリ ドクターヘリが待機しているときは、群馬県を空から守るヘリコプターが3台並んで出動にむけてスタンバイしています。防災ヘリとは何度も共働でミッションを行ったことがありますが、今後警察ヘリとも共働する機会があることが十分予想されます。これからもよろしくお願いします。  昨年度の12月~3月においては、群馬へリポートへの退避日が26日あり、そこでの待機のおかげでヘリの離着陸が可能であったのが24回ありました。(今年は11月時点ですでに7日も退避あり!)このように群馬へリポート待機によってヘリ出動が可能になりますが、群馬へリポート待機の際はフライトスタッフが2名病院から離れてしまうため救急外来のマンパワー減

若い力を育てる!

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集中治療科・救急科スタッフの町田です。 11/27~28に開催された芳賀赤十字病院“臨床研修指導医養成講習会”に参加するために、11/26夜から2泊3日で栃木県真岡市に滞在していました。ちなみに真岡市は“もおか”と読みます。地元の方の話では、とちおとめ(イチゴ)、真岡もめん、SLで有名な町とのことです。講習会の概要は以下の通りです。 ワークショップの様子 <芳賀赤十字病院臨床研修指導医養成講習会> ・目的(抜粋) 臨床研修指導のあり方を理解し、卒後臨床研修におけるカリキュラムの立案能力ならびに望ましい指導方針を修得することを目的としている。 ・主題 卒後臨床研修カリキュラム・プランニング ・目標(抜粋) 臨床研修医は、社会のニーズに応えて研修の質を高めるために、望ましい研修カリキュラムを立案し、推進する能力および基本的な臨床能力を備えた研修医を育成する能力を身につける。 芳賀赤十字病院で初めての開催で、芳賀赤十字病院の講習会世話人(タスクフォース)6名に加えて、前橋赤十字病院からも6名のタスクフォースが参加し、集中治療科・救急科からも町田がタスクフォースとして参加しました。(当科には臨床研修指導医が4名在籍していて、来月さらに1名受講予定です。もちろん全員で研修医の指導をしていますよ!) 栃木県を中心に遠くは名古屋から26名の受講者の参加があり、上記の目的に沿ってワークショップを中心に積極的なディスカッションが行われていました。タスクフォースとして参加しましたが、受講生の多くの方は私より経験が豊富な方ばかりで、またコメディカルの方の参加もあり、様々な意見が出てかなり濃密なディスカッションが行われておりました。タスクフォースでしたが、一緒に勉強させていただいた2日間でした。 当院の初期研修医臨床研修システムは、“屋根瓦式研修”“分野別研修”といった特徴的なシステムを採用しており、毎年多くの初期研修希望があるとのことです。 http://www.maebashi.jrc.or.jp/KENSUUI.HTM 集中治療科・救急科にも2~3名の初期研修医がローテーションで研修に来ます。当院初期研修医のほかに群馬大学医学部附属病院、県立病院群からも初期研修医が当科に研修に来ています。 当科をローテーションする志をもった初期

スタッフブログになりました!

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然ですが、“ドクターヘリ最新の日記”を“高度救命救急センタースタッフブログ”にリニューアルしました。 救急医療は、ドクターヘリなどの病院前活動から始まって、救急外来での評価・蘇生処置、ICUでの集中治療、救急病棟での入院管理までつながっています。 詳しくはこちらから▶ ドクターヘリに関する活動も、それを後方で支える体制があって成り立つところがあります。そういう思いもあり、ドクターヘリのみならず高度救命救急センターの活動もあわせてみなさんにお伝えしていきます。 リニューアルに伴い、本ブログへは従来どおり“ 群馬県ドクターヘリホームページ ”からのアクセスに加えて、“ 前橋赤十字病院集中治療科・救急科ホームページ ”からもアクセスが可能になりました。また本ブログから両ホームページへのアクセスも可能です。  2010年度に関して、昨日の時点で群馬県ドクターヘリは要請444件、出動333件です 。 どんどん日没が早くなり、現時点での待機終了時間は16時頃まで早まってしまっていますが、11月に入り 要請55件 、 出動45件 と増加傾向にあります。またすでにスキー場への出動もありました(昨年度はスキー・スノーボード外傷で15件出動あり)。本格的な冬が始まると、心臓・脳血管系の疾患の増加やスキー・スノーボードによる外傷が増加する事が予想されます。十分ご自身の健康を留意していただくのが第1ですが、12月後半までは運航時間が連日短縮するため消防関係の皆さまは少しでもドクターヘリの必要性を感じたら速やかな要請をあらためてお願いします。 当院ICUも今年度上半期(4~9月)だけですでに 364名 の患者が入室していて、ベッドコントロールに連日頭を悩ませております(平均在床日数4.3日)。 2010年度4月〜9月までの集中治療科・救急科の実績 そのような中でドクターヘリでの搬送先病院が当院搬送以外で45%をこえており、これは全国平均より高い数字となっております(昨年度の基地病院以外への搬送率は全国平均で約40%)。各医療機関のドクターヘリ患者受入に心より御礼申し上げます。これからさらに救急の現場が忙しい時期に突入しますが、今まで以上に各医療機関で連携をしてのりきっていけるようご協力よろしくお願いし

3ヶ月に1度の症例検討会

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馬県ドクターヘリでは、運航開始以来3ヶ月ごとに県担当者、消防関係者、県内医療従事者、運航会社&基地病院スタッフがあつまり“ドクターヘリ症例検討会”を開催しています。平日の午後開催ながら毎回100人を超える参加者があります。 今年4回目の症例検討会は11/22に開催されました。 症例検討会では、①実績発表(消防毎要請・出動数、ランデブーポイント数・使用状況、傷病者疾患分類、搬送先病院など)、②医療側・消防側からあがった症例の発表・検討が行われます。症例はまだ1回の症例検討会で5,6件しか検討できていませんが、運航開始して1年半過ぎてもまだまだ様々な問題点が出てきます。その検討を元に運航調整委員会で様々な調整が行われています。 今年度は11/22の段階で要請438件、出動328件と、昨年度1年間の要請398件、出動323件をすでに上回っています。しかし3ヶ月に1度の症例検討会だけでは十分とはいえず、今後は症例検討会以外にも、消防本部毎との勉強会や、通信指令課、現場救急隊・支援隊などとの勉強会、また搬送先病院との検証会なども必要になりそうです。(実際に現在計画進行中です!) レインボー!(写真と本文は関係ありません) 先日、県内小学校教諭よりドクターヘリ活動への激励と写真をいただきました。ドクターヘリは学校などの教育機関や公園などの公共施設に着陸することがあります。時々騒音などの苦情を受けることがありますが(PTAから消防に苦情が来たこともありました・・・)、ほぼ毎回学校関係者や市民のご協力をいただき活動することができています。今回症例検討会の話題を書きましたが、実は学校関係者や一般市民により理解していただくための活動がまだまだ足りないかもしれません。今後は広報活動もさらに充実させていく予定です。(そのひとつがこのホームページです!)  運動グランド(公共施設)での活動の1コマ(板倉様より提供) あなたの学校のグランドにドクターヘリが着陸することがあります!

第17回日本航空医療学会に参加しました。

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月19日(金)20日(土)の2日間、札幌市で第17回日本航空医療学会が開催されました。 この学会はもともと“日本エアレスキュー研究会”として平成6年より開催されています。ドクターヘリや消防・防災ヘリなど航空医療に関する多くの発表やシンポジウム、パネルディスカッションなどがあり、群馬県ドクターヘリ基地病院である前橋赤十字病院からも6演題を発表させていただきました。 フライトドクターから ・群馬県におけるドクターヘリと防災ヘリの連携 ・消防覚知から30分以内に治療を開始するための取り組み ・群馬県ドクターヘリの周産期救急への取り組み ・広域医療搬送での域内搬送における複数機関のヘリ運航調整 フライトナースから ・多数傷病者事案における群馬県ドクターヘリの対応 ・ドクターヘリを活用した災害時域内搬送でのフライトナースの役割 各々の発表とも全国から参加している航空医療関係者より多くの質問やご意見、またアドバイスをいただきました。本当にありがとうございました。今後の群馬県のドクターヘリのさらなる質の向上、発展につなげていくためによりいっそうがんばろうと思います。 今回本ホームページがリンクさせていただいている公立豊岡病院、八戸市立市民病院、旭川赤十字病院、浦添総合病院の先生方をはじめ、他道府県のドクターヘリの基地病院、運航会社の方々と直接活動の様子をうかがうことができ、本当に多くのことを学んで群馬に戻ってきました。 11/22(月)は群馬県ドクターヘリ症例検討会が開催されます。今回は検討する症例が多くありますが、時間が許す範囲で学会の報告も少しできたらなぁと考えております。 群馬県ドクターヘリチームの懇親会(帆掛鮨にて) ここからは余談ですが、今回学会が行われた札幌市はこの日記の作者の地元です。せっかく札幌にスタッフが訪れるので、学会前日の夜に前橋赤十字病院ドクターヘリチームと朝日航洋スタッフの11名で懇親会を企画し、地元人企画ならでは(?)の住宅街の中にひっそりとたたずむ名店で行いました。寿司屋(帆掛鮨)で北海道の美味しい海産物を満喫していただき、そのあとはラーメン屋(福来軒)で味噌ラーメンを堪能していただきました。ドクターヘリの出動では常に医療クルーと運航クルーのチームワークが重要であ

APECへのDMATチーム派遣

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週末、横浜市でAPEC首脳会議が行われました。 各国の要人が来日することもあり横浜市とその周辺は厳戒態勢がしかれていたようです。 APEC中にテロなどが起きて多数傷病者が発生した事態にすぐに対応できるよう、APEC首脳会議が開催中はDMATチームが横浜市内に待機していました。前橋赤十字病院からもNBC災害の訓練を受けたメンバーで構成されたDMATチームも派遣し、さらにドクターヘリもすぐに駆けつけられるようスタンバイしていました。幸いAPECの期間中は大きな問題もなく、各国要人も無事帰国の途に着いたようです。ドクターヘリも県内の事案に対応することができました。 毎年9月1日に内閣府による広域医療搬送訓練が行われており、前橋赤十字病院と朝日航洋は2年連続でドクターヘリ運航調整チームとドクターヘリ搬送チームの2チームを派遣しています。災害が起きないことを願っておりますが、起きてしまった際にすぐに対応できるようドクターヘリチームも日ごろから常に出動準備しています。 内閣府訓練の様子 前橋赤十字病院 集中治療科・救急科の災害医療への取り組みについては、以下のホームページに詳細を掲載しております。 http://www.gunma-redcross-icuqq.com/disaster/dmat.html 今日から2日間、札幌市で日本航空医療学会が開催されます。前橋赤十字病院からも6演題発表させていただく予定です。また、全国のドクターヘリ基地病院、航空医療にかかわる方々の発表から多くのことを学ばせていただこうと思います。

ランデブーポイントの写真を追加しました。

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フライトスタッフが撮影したランデブーポイントの最新写真、群馬県ドクターヘリ・フライトスタッフ以外の方から、ランデブーポイントに着陸したドクターヘリの写真を提供頂いたこともあり、ランデブーポイントの各着陸場所の写真を追加・リニューアルしました。 ページに追加した写真                  写真提供・・・川上様 ありがとうございました 産業人スポーツセンター (前橋市消防) 大きな地図で見る ★★★☆☆☆★★★☆☆☆★★★☆☆☆★★★☆☆☆★★★☆☆☆★★★ 吉井町運動公園多目的広場 (多野藤岡広域消防) 大きな地図で見る ★★★☆☆☆★★★☆☆☆★★★☆☆☆★★★☆☆☆★★★☆☆☆★★★ 粕川公園 (伊勢崎市消防) 大きな地図で見る ★★★☆☆☆★★★☆☆☆★★★☆☆☆★★★☆☆☆★★★☆☆☆★★★ 邑楽町青少年広場 (館林地区消防) 大きな地図で見る ▶ 使用したランデブーポイントのページへ

フライトスタッフ紹介のページを更新しました。

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フライトスタッフ紹介のページに、各スタッフの写真を掲載いたしました。 興味のある方は、どうぞご覧下さい。 ▶ フライトスタッフ紹介のページへ

あたたかい声援を背に受けて・・・

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の週末の土日はとても暖かくおだやかな群馬県でした。 そんな気候にも関わらず、ドクターヘリは訓練を含めて2日間で7件の出動がありました。 写真① : 渡良瀬川河川敷に着陸したドクターヘリ。 多くの皆さまがヘリ着陸のためにご協力していただきました。 おだやかな気候に誘われて公園には多くの人が訪れ、また多くの運動競技場でスポーツが行われていました。そのような中、ドクターヘリは公園や運動競技場をランデブーポイントとして使用させていただきました。公園でののんびりとした時間や試合が盛りあっがっているところを中断してしまい大変申し訳ありませんでしたが、どの場所でも支援隊の迅速な安全確保と皆さまのご協力のおかげでスムースな現場活動を行うことができました。 また、現場では多くの方にあたたかい声を かけていただき、緊張感の高まった状況のなかで大きな力をもらうことができました。 写真② : 高崎市消防防災訓練に参加しました。 今年10月から高崎市等広域消防に高度救助隊が発足したとのことです。 ドクターヘリは時には学校のグランドに着陸することもあります。授業が中断されてしまいますが、いつも先生や生徒の皆さまに大きな声援をしていただいております。皆さまの声援を背に受けて、さらに一人でも多くの命を守るために、これからもドクターヘリは群馬の空を飛びまわります。 傷病者がいる状況ではなかなか皆さまの声援に答えることができない場合があります。また状況によっては長時間その場所にドクターヘリが滞在することがあります。どうぞお許しください。

日記始めます。

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ドクターヘリに関する行事や統計など今まで最新情報として提供してきましたが、よりみなさまに多くの情報を提供できるように、最新情報から“ドクヘリ日記”に移行します。 毎日更新はすでにあきらめていますが、より新鮮な情報を皆様に提供できるよう努力いたします。よろしくお願いします。 ※写真と本文は関係ありません。 群馬県ドクターヘリは運行開始して約1年半が立ちましたが、先月まででランデブーポイントの設定がない榛東村(自衛隊基地があります)を除くすべての市町村に出動しました。もちろん重症傷病者がいないことにこした事はありませんが、すべての市町村をカバーして活動しています。ちなみに最も多く出動した市町村(施設間搬送を含む)は“東吾妻町”です。

2年間の総実績・2010年度10月までの実績と使用したランデブーポイント

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8月に開設された群馬県ドクターヘリのホームページも生後早3ヶ月が過ぎました。今までコツコツと更新してきた実績のページですが、実は一番アクセスが多いのです。そんなこともあり、作成チームは力を合わせ、よりわかりやすいデータを皆様に提供しようと、データをまとめる日々を送っています。 今月も、ドクターヘリ運航開始より今月までの総実績、ならびに2010年度10月までの実績を更新させていただきました。 宮前公園(伊勢崎市消防) この中で、一般の方にはややマニアックですが、「 使用したランデブーポイント 」、「 現場直近 」というページがあります。 このページ、群馬県の方が普段、家族や友達と遊びに行っている公園や競技場を空から撮影している写真が満載なのです。 フライトスタッフが余裕のある時にだけ撮影しているので、まだ撮影場所は少ないですが、これからも写真を増やして行く予定です。 心をこめてお届けしますので、これからも楽しみにしていてくださいね。

台風襲来!

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10月30日、季節はずれの台風が日本を通過しました。  群馬県ドクターヘリは、台風に備えて病院屋上へリポートから群馬へリポートの格納庫内に退避しました。他県のドクターヘリも東京へリポートなどに退避した模様です。 そんななか茨城県ドクターヘリのJA6902が、はるばる群馬ヘリポートまで退避、台風が過ぎるまで群馬ドクターヘリのBK117-Cと仲良く格納庫に並びました。 翌日、台風の大きな被害も出ず、茨城県ドクターヘリは茨城に帰還し業務再開しました。